「海外営業」とは?
“有形商材”の海外営業にフォーカスして解説!

「海外営業」とは?  ”有形商材”の海外営業にフォーカスして解説!
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グローバル化やDX化によって、今後さらに需要が見込まれる「海外営業」について解説します。特にメーカーや商社といった”有形商材”の海外営業にフォーカスして解説します。

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海外営業とは

「海外営業」とは、海外の企業(B to B)や個人(B to C)に対して営業活動を行う職業です。
商談を行ったり、製品を輸出入したり、また現地マーケティングを行ったりと、海外の企業や個人を相手に営業活動を行っています。

海外営業の業務形態は、次のように、大きく2つのパターンに分かれます。

1. 海外駐在を伴う場合
海外販売子会社の営業統括等の業務をするために駐在を伴う場合があります。
日本国内の本社と連携しながら、現地で自社製品の市場開拓や市場調査、自社の拠点開拓、営業戦略の立案、代理店や販売店との交渉など、実際の営業活動を行います。

2. 日本拠点から業務をする場合
現地法人や販売代理店を利用した営業をする場合は日本拠点から業務をする場合があります。
日本から現地の担当者と綿密に連絡を取りながら、現状把握、営業戦略を立案、輸出入の手配などを行い、必要に応じて海外出張による現地での対応を行います。

近年、グローバル化が進む中で、日本企業の海外企業との取引や海外進出は益々活発となっており、海外営業の活躍に注目が集まっています。

一方で、コロナ禍以降、通信網の発達により、Webミーティングでの商談が活発化しており、また、海外駐在コストの削減を目的として、上記2.の日本拠点から業務をする海外営業職の募集が増えています。

海外営業の仕事内容

この項目では、海外に対する営業活動を行う「海外営業」の具体的な仕事内容について、紹介します。

  • 現地パートナー/市場開拓、マーケティング、PR活動
  • 現地企業との商談、交渉
  • 営業戦略立案、実施
  • 契約業務
  • 製造拠点への交渉、オーダー、進捗管理 ※メーカーの場合
  • 購入ベンダとの交渉、オーダー、進捗管理 ※商社の場合
  • 貿易事務、製品の輸出入の管理
  • 顧客対応、クレーム、トラブル対応

海外営業は、上記の業務を現地の顧客企業ならびに現地スタッフとともに行います。このため、業務に伴う書類作成、ミーティング、報告業務なども外国語で行うことが多くなります。つまり、交渉における高い外国語力やプレゼン力などのスキルが求められる職業です。

また、顧客からの要求を製造拠点や購入ベンダへインプットし、オーダーを適切に管理する必要があります。従い、日本語での高いコミュニケーション能力や交渉力が求められます。

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海外営業のやりがい

業務の範囲も幅広く、様々なスキルが求められる海外営業ですが、その分やりがいも大きい仕事です。

まず、仕事を通して、様々な国や地域の人たちと関わり、異文化に触れることで、様々な価値観や文化を知り、自身の視点や、人としての幅を広げることができるのは、海外営業ならではです。

また、外国語を駆使したり、異文化を持つ顧客を相手にして、交渉や営業を行うことは、簡単なことではありません。しかし、試行錯誤をして、交渉が成功したり、契約が成立した際には、大きなやりがいと喜びを得ることができます。

このような状況の中では、自然と語学力やコミュニケーション能力、応用力も身に付けることができるので、将来のキャリアアップのためにも役立つ日が来るでしょう。

さらに、日本のビジネスを海外に展開していくことや、そのスケールの大きさにやりがいを感じる方もいるでしょう。

このように海外営業では、様々なやりがいが得られることで、仕事へのモチベーションを保ち、目標を達成するために、仕事に取り組むことができるのです。

未経験から海外営業への転職

昨今、加速するグローバル化によって、需要が高まっている海外営業ですが、未経験から海外営業に転職することも可能です。

特に、国内での個人営業と比較して業務の難易度の高い、法人営業経験のある人は、採用の場面において、即戦力として評価してもらいやすい傾向にあります。

日本は世界の中でも、常に輸出入ランキングで上位に位置する、貿易大国です。
さらに日本の「モノづくり」は、海外で高い評価を受けており、それに伴う原料や商品の輸出入も非常に盛んです。

このため、未経験者が海外営業にチャレンジする場合には、比較的求人の多いメーカーや商社が狙い目です。

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海外営業への転職に役立つスキル

海外営業に向いている人はどんな人なのでしょうか。
海外向けに営業を活動を行う「海外営業」は、国内営業よりも、高度で幅広いスキルが必要とされます。この項目では、特に付けておいた方がよいスキルをいくつか紹介します。

営業スキル

海外営業の採用においては、基本的に海外営業経験のある方が優先されます。

しかし、多くの企業で最も重視されているのは、語学力などよりも、「営業スキル」です。

このため、海外営業の経験がなくても、営業経験やスキルが評価されて採用に至るケースも多いです。
先述のように、法人営業経験があり、高度な営業スキルを持っている方は、未経験でも十分に採用のチャンスがあります。

現在国内営業をしている方で、海外営業志望の方は、日頃から意識して、様々な営業スキルを磨くことや、選考で高度な営業スキルをアピールできるエピソードを増やすことをおすすめします。

語学力

海外営業では、業務の多くを外国語で行うことになります。
英語であれば、最低でもTOEIC600点以上、一般的にはTOEIC700点以上を求められることが多いです。

TOEICの点数はあくまでも目安で、実際に海外のパートナーと業務に必要なコミュニケーションが取れるかが重要となるでしょう。
特にメーカーなどでは、業界の専門用語も多くTOEICの点数だけでは評価できない部分もあり、実際の業務を通して身につけていく部分もあるかと思います。

しかし、転職活動の際には、TOEICなどを受験して、採用基準を満たすビジネス英語力があることを、証明できるようにしておく必要があります。

また中国語が採用基準に掲げられている場合もあり、自身の目指す海外営業で求められている言語を把握しておくことも重要です。

コミュニケーションスキル

営業は会話の中から相手のニーズを汲み取ったり、円滑に交渉を進めたりする上で、コミュニケーションスキルは必要不可欠となります。

さらに海外営業は、現地スタッフや、現地の顧客など、様々なバックグラウンドやカルチャーを持った人たちと接することが多いため、高いコミュニケーションスキルや相手を尊重する姿勢が求められます。

柔軟性とタフさ

現地に駐在して海外営業を行う場合は特に、気候や食生活など、日本とは違う環境に、抵抗なくなじむことができる柔軟性が求められます。また、日本との時差が大きい地域では、真夜中にミーティングを設定することもあります。

また、実際のユーザーのニーズを把握したり、新たな市場を開拓するためには、現地の文化や慣習などを深く理解して、現地の人と交流を深めたり、現地の生活に順応することが必要です。

さらに、日本とは違う文化や、厳しい環境の中でも、問題なく業務遂行ができるタフさも必要となります。

リスク管理能力

発展途上国など、国によっては、コンプライアンスの意識が低かったり、政情不安などでリスクと隣り合わせの場合もあります。
また、代金の回収や支払いなど、様々な場面において、日本の常識とは違い、苦労する場面も多々あります。

このため海外との取引では、なるべくリスクを回避できるように対策を行ったり、重大な問題が起こったときにも、迅速に対応できるように、普段からシミュレーションを行うなど、高度なリスク管理能力や臨機応変な対応力が求められます。

数値管理能力

原価や利益などを考慮した価格設定の妥当性検証、販売量の予測や管理、KGI/KPI設定や管理なども、海外営業の重要な業務の一つです。

このため、効果的な営業戦略を推進していくためにも、様々な数値を適切に設定したり、管理できるスキルが必要となります。

海外営業への転職に役立つ資格

前述したTOEICは海外営業に求められることの多い、代表的な資格ですが、他にもいくつか海外営業に役立つ資格がありますので、紹介します。

  • 中国語検定
  • 実用フランス語技能検定
  • スペイン語技能検定
  • 貿易実務検定

自身の希望する業界や企業で求められる言語、また自身の得意な言語などを考慮して、資格の取得を目指すと良いでしょう。
また、輸出入に関わることの多い海外営業では、貿易実務検定なども役立ちます。

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海外営業の年収

海外営業に転職するにあたって、海外営業の年収について気になっている人も多いと思います。

海外営業は、国内の営業職と比べ、幅広いスキルが求められる場合が多いです。
このため、国内の営業職と比較して年収相場は約100万円ほど高く、平均年収は約500万円です。
業界や企業によって幅がありますが、大手商社などの場合は、平均年収が1,000万円以上となっており、高収入を狙うことも可能です。

また、現地に赴任する場合には、給与に加えて「海外赴任手当」が支給されたり、企業によっては現地での生活費を全額支給してくれる制度もあるようです。

さらに、日本から海外営業を行う場合にも、海外出張が多い場合などは、出張手当などで収入が増えるケースもあります。

海外営業の方のキャリアパス例

海外営業の経験をされている方は、ルート営業の方に比較して、課題発見から解決までのプロセス経験、高い交渉力、数字の管理に長けているため、下記のキャリアパスを社内異動や転職で進まれる方がいらっしゃいます。

例1 新規事業開発や商品企画等の企画職
現地のニーズを詳細に把握できており、新しい商材へのチャレンジ、ビジネスプラン策定、実行に携わる新規事業開発、商品企画等の企画職へキャリアチェンジされるケースもあります。

例2 マーケティング
数値管理やロジカルシンキングのスキルを活かして、海外を含むマーケティング、戦略立案、宣伝、効果検証等の業務に携わり、より効果的に売れる仕組みを作られる方もいらっしゃいます。

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まとめ

海外営業は、国内のルート営業に比べて必要となるスキルも多く、チャレンジングな仕事です。
しかしその分やりがいも大きく、自身のスキルアップやキャリアアップにもつながる仕事です。
海外営業に少しでも興味のある方は、本記事の内容を参考にして、ぜひ「海外営業」への転職を積極的に検討してみてください。

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この記事を書いた人

並木雄助

大学卒業後、大手計測器メーカーに入社。自動車試験装置の設計開発に従事した後、自動車部品(tier1)メーカーに転職。防振製品の研究開発や自動車メーカーへの出向を経験した後、現職
[ 担当業界 ]
メーカー、製造業