IT業務に役立つ資格を丸ごとご紹介!
~その3:通信ネットワーク領域~

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通信ネットワーク領域に精通する方においても、資格取得は非常に有効です
ご自身の専門知識やスキルレベルを可視的に表現することができるため、転職や事業分野抜擢の際に評価されやすくなります。

ただ偏に通信ネットワーク領域の資格といっても、「どういった分野に精通しているか」「今後どうキャリアを積みたてていきたいか」というご状況やご志向によって、推奨される資格は異なってきます。
またベンダー資格や国家資格、民間資格など、資格の形態も様々です。

今回の記事では、転職市場で高い評価を受けやすい資格をピックアップしてご紹介いたします。

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Cisco

Ciscoは、シスコシステムズ社が実施するベンダー資格です。

シスコシステムズ社は、大企業や通信事業者、インターネットサービスプロバイダ(ISP)に向けて業務用通信機器の製造・販売を行っており、ルータ市場では創業以来長年に渡り圧倒的なシェアを維持しています。
また中・大規模ネットワーク向けのネットワークスイッチなど、各種のネットワーク機器で世界的な大手として知られています。

通信ネットワーク業界において絶大なパワーを持つシスコシステムズ社のベンダー試験であるため、通信ネットワーク関連業務に従事する方はぜひ取得しておきたい資格と言えます。

試験概要

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シスコ技術者認定試験の概要をご紹介します。
シスコシステムズ社が提供する製品を利活用するネットワークエンジニアが対象で、業務において必要不可欠な知識とスキルを証明する資格となっています。

シスコ技術者認定は、5段階のレベル×8種類の分野で構成されており、全23種にわたる豊富なラインナップがあります(詳細は上記図を参照)。
初心者の方であれば全体的に基礎知識が学べる「エントリー」レベル、Ciscoに精通している熟練者の方であれば全分野にわたる包括的な知識を要する「アーキテクト」レベルが推奨されます。

このように、自分のスキルレベルや専門分野に応じて資格を選べるのが大きな魅力の一つです。

本記事では、23種あるラインナップのうち、「ルーティング&スイッチング分野に属する認定試験群」と「セキュリティ分野に属する認定試験群」をピックアップしてご紹介いたします。

CCNA

8種の分野のうち「ルーティング&スイッチング」分野に関しての認定試験です。
レベル的には下から二番目に位置するため、比較的取得が易しい試験となっています。

試験では、ネットワーク、IP サービス、セキュリティ、自動化およびプログラマビリティが問われます。本試験を取得することで、最新のネットワーク機器を有効活用するための知識が身につくため、流動度の高いIT環境に対応し続けられることをアピールできます。

その普遍性・有用性から、しばしば「ネットワークエンジニアの登竜門」と称されます。

転職での注目度★★☆☆☆
合格率非公開(20~30%と言われる)
勉強時間(目安)160時間程度
更新の有無あり(3年ごと)
公式サイトhttps://exampress.jp/it/cisco

CCNP

8種の分野のうち「ルーティング&スイッチング」分野に関しての認定試験です。
CCNAの上位資格であり、より高度な知識・スキルレベルが要求されます。またCCNPの認定には、「CCNP Enterprise」「CCNP Security」「CCNP Collaboration」「CCNP Data Center」「CCNP Service Provider」の5科目全てをパスする必要があります。

試験では、CCNAまでの知識を前提としつつ、大規模ネットワークの導入、運用、保守などより高度で実務的な内容が問われます。

転職での注目度★★★☆☆
合格率非公開(10~20%前後と言われる)
勉強時間(目安)200時間程度(CCNA取得者想定)
更新の有無あり
公式サイトhttps://exampress.jp/it/cisco

CCIE

8種の分野のうち「ルーティング&スイッチング」分野に関しての認定試験です。
CCNPの上位資格であり、計画、運用、複雑な統合型ネットワークインフラにおける問題解決能力が問われるハイレベルな試験となっています。

CCIE試験では、筆記試験と実技試験の両方の合格が必要となります。
実技試験では、設定だけではなく、ハンズオントラブルシューティングの技能が求められます。
MPLSおよびVPNに関する設問も出題されるので別途対策が必要です。

CCIE資格は実務経験を豊富に積んだネットワークエンジニアを対象に実施されている資格であり、ネットワーク業界ではトップクラスの評価が見込める資格です。
CCIEを取得しているだけで、ネットワークエンジニアとして高度な技術・知識を持っていると評価されます。

転職での注目度★★★☆☆
合格率非公開(10~20%前後と言われる)
勉強時間(目安)1000時間
更新の有無あり(3年ごと)
公式サイトhttps://exampress.jp/it/cisco

CCNA Security

8種の分野のうち「セキュリティ」分野に関する認定試験です。
前述のCCNAにプラスして、「IINS、640-553J」に合格する事で認定されます。
ネットワークの中でもセキュリティ業務に携わるIT技術者を対象としており、シスコ製品のセキュリティ構造で使用されている技術知識を備えていることを証明します。

試験では、ネットワークデバイスのインストール、トラブルシューティング、および監視によってデータやデバイスの整合性、機密性、および可用性を維持するためのスキルなど、基礎的なネットワーク知識からネットワークにおけるセキュリティに関する内容まで問われます。

転職での注目度★★☆☆☆
合格率非公開(30%前後)
勉強時間(目安)200時間
更新の有無あり(3年)
公式サイトhttps://exampress.jp/it/cisco

CCSP

8種の分野のうち「セキュリティ」分野に関する認定試験です。
CCNA Securityの上位資格であり、「SNRS、642-504J」「SNAF、642-524J」「IPS、642-533J」に合格する事で認定されます。

ネットワークセキュリティ分野におけるプロフェッショナルレベルの資格で、ある程度の実務経験に裏付けされた知識レベルが無ければ突破するのが難しくなっています。
本資格を取得することで、セキュリティ水準の高いシスコネットワークの構築において必要な知識と技術を持ち合わせていることが証明されます。

転職での注目度★★★☆☆
勉強時間(目安)150時間程度(CCNA Securityレベル想定)
更新の有無あり(3年)
公式サイトhttps://exampress.jp/it/cisco

CCIE Security

8種の分野のうち「セキュリティ」分野に関する認定試験です。
CCSPの上位資格であり、ネットワークセキュリティ分野に深く精通したエンジニア向けの資格となっています。

試験では、最新の業界ベストプラクティスおよびテクノロジーを用いて広範なシスコネットワークセキュリティソリューションを実装、保守、サポートするのに必要な知識と実務で活かすスキルが要求されます。
「ルーティング&スイッチング分野」のCCIE試験と同様に、筆記試験とラボでの実技試験の両方に合格する必要があります。

転職での注目度★★★☆☆
合格率非公開(10~20%前後と言われる)
勉強時間(目安)1000時間
更新の有無あり(3年)
公式サイトhttps://exampress.jp/it/cisco

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電気通信主任技術者試験

電気通信主任技術者は、電気通信ネットワークの構築や運用をする際に、現場に立って監督を行います。

国内では、事業用電気通信設備に関して、厳しい技術基準が定められています。
電気通信主任技術者は、電気通信ネットワークにおける知見をもって現場を監督し、電気通信設備の工事、維持及び運用を主導するという重要な役割を担います。

本試験では、電気通信主任技術者として従事するにあたって、必要不可欠な専門知識や能力を認定する国家試験となっています。

試験概要

電気通信主任技術者試験には、「伝送交換主任技術者試験」「線路主任技術者試験」の二種類があります。

伝送交換主任技術試験では、電気通信システム全般に及ぶ基礎的知識や関連法規を前提として、伝送交換業務の実務的な知識が問われます。
伝送交換設備の基礎知識はもちろんのこと、当該設備の設備管理やセキュリティ管理、ソフトウェア管理まで及びます。
当試験に合格することで、「電気通信事業の用に供する伝送交換設備及びこれに附属する設備の工事、維持及び運用」業務における資格者証が交付されます。

線路主任技術試験では、電気通信システム全般に及ぶ基礎的知識や関連法規を前提として、線路設備及び設備管理業務における実務的な知識が問われます。
伝送交換主任技術者試験と同様、線路主任技術者試験にも資格者証が交付されます。

当該試験の魅力としては、下記が挙げられます。

①国家資格のため、業界内外で知名度が高く、転職等において評価されやすい
②電気通信業務において、必要最低限の知識を会得・確認することができる
③資格取得が評価されて、より上位の業務レベルに抜擢されやすくなる

転職での注目度★★★☆☆
合格率10%程度
勉強時間(目安)200時間程度
更新の有無なし
公式サイトhttps://www.dekyo.or.jp/shiken/chief/about

ネットワークスペシャリスト試験

ネットワークスペシャリスト試験は、大規模かつ堅牢な情報システムの基盤を構築・運用するという非常に重要な役割を担うエンジニア向けの試験です。
電気通信技術者試験と同様に国家試験であるため、業界で高い知名度を誇っているのが大きな魅力の一つです。

本試験では、ネットワークの固有技術からサービス動向まで幅広い知識が問われます。
ネットワークエンジニアやインフラ系エンジニアを目指す方に最適な試験と言えます。

転職での注目度★★★★☆
合格率14~16%
目安の勉強時間50~100時間
更新の有無
公式サイトネットワークスペシャリスト試験 | 試験情報 | IPA 独立行政法人 情報処理推進機構

※尚、ネットワークスペシャリスト試験については、こちらの記事でも取り上げております。
 他のIPA資格に興味がある方はぜひご参照ください。

担当コンサルタント

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コンサルタント 吉田 宗平
[ 経歴 ]
慶應義塾大学総合政策学部卒業後、外資系IT企業に入社。
SEとして貿易システムプロジェクト等に従事した後、コトラに入社。
[ 担当業界 ]
IT業界、コンサルティングファーム等

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エグゼクティブコンサルタント 林 正人
[ 経歴 ]
立教大学社会学部を卒業後、アフラックに入社。社内SEとして、代理店向けシステム、基幹システム(チャネル管理、手数料、経理、共同GW、保険金領域)、社内システム刷新プロジェクト等幅広く開発、管理に従事し、現職に転職。
[ 担当業界 ]
IT業界、金融機関

この記事を書いた人

吉田宗平

[ 経歴 ]
慶應義塾大学総合政策学部卒業後、外資系IT企業に入社。SEとして貿易システムプロジェクト等に従事した後、コトラに入社。

[ 担当業界 ]
IT業界、コンサルティングファーム等