コトラ（広報チーム） 
お気に入りに追加
IT資格は分野ごとに数多くの資格があり、どの資格を取得したらいいか悩む方もいるかと思いますが、国家資格を中心にIT業界の転職に有利となる資格があります。
こちらでは、IT転職を検討している方に向けておすすめする代表的な資格についてご紹介をします。
IT資格取得のメリット
IT業界の転職では実務経験が優先的に見られる傾向がありますが、資格を取得することでいくつかのメリットを得ることができます。例えば専門知識やスキルの証明になる、転職でアピールポイントになる、待遇面が優遇されやすいといったメリットがあります。
専門知識やスキルの証明になる
業務に関連する資格や周辺領域の資格を取得することで、専門知識やITスキルを客観的に証明することができます。ITの資格取得は選考における判断基準のひとつとしてプラスに働くことでしょう。
転職でアピールポイントになる
先述したように、ITスキルは実務経験が重視される傾向がありますが、資格を取得することによってIT転職で有利に働きやすくなります。また転職だけでなく、実際の業務に就いてからも資格を取得していることで信頼性につながったり対外的なアピールになったりと、メリットは大きいことでしょう。
待遇面が優遇されやすい
企業によっては該当するIT資格を取得していると、資格手当や報奨金の対象になる場合があります。難易度が高い資格ほど手当が厚くなるケースも多いです。また昇進や昇給の際にも有利になりやすく、資格取得は待遇面で優遇されやすくなるでしょう。
IT資格の特徴
IT資格は国家資格とベンダー資格があり、IT系全般、エンジニア系、マネジメント系の3つの分野に分類されます。これらの特徴を把握することで、自分に合ったIT資格を選ぶ判断軸となるでしょう。
IT資格の種類
IT資格は大きく分けて国家資格とベンダー資格の2つの種類があります。
国家資格は経済産業省が認定をする資格で、独立行政法人情報処理推進機構（IPA）が試験を主催しています。国家資格のため知名度が高い資格が多く、資格の有効期限がないことや受験料は比較的低めであることが特徴として挙げられます。例えば基本情報技術者や応用情報技術者試験、システムアーキテクト、ネットワークスペシャリスト、データベーススペシャリスト試験、情報処理安全確保支援士などがあります。
続いてベンダー資格とは、ソフトウェアやハードウェア、OSなどを販売するベンダー企業が認定している民間資格です。資格を通じてベンダー製品の専門知識や技術力があることを証明することができます。国家資格と比べると有効期限がある資格が多く、受験料は比較的高めであることが特徴です。
例えばオラクルマスターやシスコ技術者認定、DB2エンジニアなどの資格があります。
IT資格の分類
次にIT資格の分類については大きくIT系全般、エンジニア系、マネジメント系の3つの分野があります。自分自身の強みや今後のキャリアプランと照らし合わせながら、後述する資格の紹介とともに詳細を確認してみるとよいでしょう。
| 分野 | 特徴 | 資格名 |
|---|---|---|
| IT系全般 | 情報処理技術者（情報処理に関する基本スキル、応用スキル） | 国家資格 基本情報技術者 応用情報技術者 など |
| エンジニア系 | 高度情報処理技術者（高度IT人材としての専門スキル） システム開発、ITインフラ、データベース、情報セキュリティ | 国家資格 システムアーキテクト ネットワークスペシャリスト データベーススペシャリスト 情報処理安全確保支援士 など ベンダー資格 オラクルマスター シスコ技術者認定 など |
| マネジメント系 | プロジェクトマネジメント、ITコンサル | 国家資格 プロジェクトマネージャ試験 ITストラテジスト試験 ITサービスマネージャ試験 など |
reskilling.kotora.jpIT業界転職に有利となる資格
IT系全般の資格
IT系全般の資格として、情報処理技術者試験（基本情報技術者・応用情報技術者）をご紹介します。IT転職の志望者やスキルアップなど毎年受験者数が多く、IT資格の中で知名度が高い資格です。
基本情報技術者
基本情報技術者試験は情報処理に関する基本スキルを証明する国家資格です。システム全般からデータベース、システム開発、ネットワーク、情報セキュリティ、経営戦略、ストラテジなど幅広い内容です。基本情報技術者はITエンジニアの登竜門といわれる資格です。合格率は30%前後です。
応用情報技術者
応用情報技術者試験は基本情報技術者の上位資格に位置づいています。内容は基本情報技術者試験と同様ですが、情報処理に関する応用的な知識や技能を証明する国家資格です。基本情報技術者よりも難易度は高く、合格率は20%前後です。
エンジニア系の資格
次にエンジニア系の資格として、主に高度情報処理技術者試験の中からいくつかご紹介をします。高度IT人材として専門スキルを証明することができる資格で、それぞれ難易度は高い傾向があり合格率は10~20%ほどのものが多いです。専門分野のスキル習得やキャリアアップを目指す方は資格取得を検討するとよいでしょう。
システムアーキテクト
システムアーキテクト試験は、システム開発において主に上流設計に関する国家資格です。上級のエンジニアとして、システム企画から要件定義、設計、プロジェクト管理までを担います。プログラマーやSEからのキャリアアップや、システム設計に関わりたい、開発を主導していきたいといった方におすすめです。
データベーススペシャリスト
データベーススペシャリスト試験は、データベース管理者として企画から要件定義、構築、運用、保守までを担う国家資格です。近年ビッグデータ等の市場が拡大する中、データベース領域の需要も高まっていくと見られ市場価値を高めることができるでしょう。
ネットワークスペシャリスト
ネットワークスペシャリスト試験は、インフラエンジニア向けの資格でネットワークの設計・構築・運用・保守に関する専門知識とスキルを証明する国家資格です。情報セキュリティやマネジメント、ストラテジ系の分野も含まれます。ネットワークに関する高度な知識を保有していることの証明にもなり、転職において有利に働くでしょう。
情報処理安全確保支援士
情報処理安全確保支援士は、主に情報セキュリティに関する専門資格で、従来の情報セキュリティスペシャリスト試験の後継資格です。サイバーセキュリティ対策をするセキュリティエンジニアやセキュリティコンサルタントを目指したい方におすすめです。IT技術の発展に伴って情報セキュリティの重要性が増しており、行政機関や企業によるサイバーセキュリティ対策に期待がされています。またIT資格の中で士業とも言われる資格です。
マネジメント系の資格
最後にマネジメント系の資格として、同じく高度情報処理技術者試験の中からいくつかご紹介をします。これらの資格も転職において有利に働く可能性が高いです。また業務においても資格が大いに役立つケースが多く、企業によっては待遇面の向上にも期待できます。エンジニア系の資格と同様、難易度は高い傾向があり合格率は10~20%ほどのものが多いです。
プロジェクトマネージャ
プロジェクトマネージャ試験は、ITプロジェクトの計画策定から予算・人員・工程・品質管理といったプロジェクトマネジメントに関する国家資格です。システムエンジニアからPMやPLのキャリアを目指す方にとっておすすめです。プロジェクトマネジメントのスキルは評価が高く信頼を獲得することができるでしょう。
ITストラテジスト
ITストラテジスト試験は、経営戦略に基づいてITを活用した事業戦略を推進する国家資格です。システムエンジニアの経験を活かしてITコンサルタントや経営層を目指す方におすすめです。近年DX化が叫ばれている中、ITストラテジストとして活躍の場は広がることでしょう。
ITサービスマネージャ
ITサービスマネージャ試験は、ITサービスをより安全に提供するための計画立案から設計、運用、保守などのシステム運用管理に関する国家資格です。技術的な知見と顧客ニーズに応えられるようなITサービスマネジメントも大事になってきます。
まとめ
IT資格取得のメリットや特徴を解説しながら、IT転職に有利となる代表的な資格について分野別にご紹介をしました。資格取得に際しては、専門性を高めて上流工程へスキルアップをしたい、マネジメントスキルやITコンサルタントを目指したい、といったようなキャリアプランや目標を定めることが大切です。
本記事でご紹介をしたようなIT資格を参考に資格取得を検討してみてはいかがでしょうか。