＜前編＞【Ridgelinez株式会社】
日本の製造業復権に向けた変革創出コンサルティング
～富士通グループの総合力を武器に～

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ゲストのご経歴

Ridgelinez株式会社
上席執行役員 Partner

赤荻 健仁様

[ 経歴 ]
28年以上にわたり、自動車、電機、機械、建材、医療機器、化学、製紙など様々な製造業のバリューチェーン最適化に向けた経営革新・業務改革・情報システム企画・導入のコンサルティングに従事。
2020年Ridgelinezの設立と同時に同社に参画。近年では価値創造アプローチによるデジタル変革やスマートファクトリー構想などトランスフォーメーションのコンサルティングを手がけ、製造コンサルティングを主導。

Ridgelinez株式会社
Director

菊地 穣様

[ 経歴 ]
グローバルファームを中心に大手コンサルティングファームを複数社経験。2022年にRidgelinezに参画。
重工業、重電、総合電機、ゼネコンなどの製造業(B2B/B2C)に対し、戦略立案(事業戦略、新規事業)からその実現まで、伴走(業務、デジタル)を行う。
特に、ビジネスモデルトランスフォーメーション(従来のサプライヤー型のモデルから、顧客との共創を図るパートナーモデルへの転換)と、先端技術(AI、NFT、メタバース等)を活用したコア業務の変革を得意とする。
設計領域や生産管理領域の知見を持ち合わせることで、「動く」戦略をお客様ともに構想する。

この記事の後編
MECのプロジェクト事例、今後の展望

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会社概要、MEC（Manufacturing, Engineering, Construction）の特徴

コトラ：
Ridgelinez様の会社の説明をいただけますか。

赤荻様：
Ridgelinezは企業変革の戦略から実行までを支援する総合プロフェッショナルファームです。
2020年に富士通におけるDX領域の戦略的な出島として新設され、4年を経て富士通グループ以外からの新たなプロフェッショナルメンバーが7割を超えています。

我々のミッションは、お客様の変革を創出し、実現するところまで伴走することです。お客様は、現在様々な経営課題にチャレンジしています。不確実な状況から、お客様の未来を共に描き出し、ゴールに向けて伴走する。Ridgelinezの「z」には、「最後まで変革に伴走しきる」という思いが込められています。

変革創出・実現のため、Ridgelinezは3つのグループを組織しています。業界に関する卓越した知見に基づき戦略立案を担う「Industry Group」、戦略を実行に移すための組織や事業をデザインする「Comptency Group」、新たなプロセス実現のためのシステム構想を担う「Technology Group」です。我々はストラテジー、デザイン、テクノロジーの3つの変革スキームを有機的に連携させることで、お客様に対してワンストップで変革へのジャーニーを支援しきることが可能となります。

お客様と共に変革を推進するにあたり特に大切にしていることは、「人を起点に変革を実現する」ということです。人、すなわち、お客様のお客様(エンドユーザー)、あるいはお客様の従業員のみなさんが、どのような新しい価値を求めるているか、変革によってどんな体験が生まれるのか、Ridgelinezの社員が「人」を深く理解した上で「人起点で未来を発想」することで、生き生きとしたTo Be像を描きだすことが可能となります。Ridgelinezでは創業と同時にHuman & Values Lab.を設立し、独自のフレームで人をサイエンスする取組みとデータベースづくりを続けています。

コトラ：
そのRidgelinez様の中での、MEC（Manufacturing, Engineering, Construction）Practiceはどういった組織の特徴をもつのでしょうか？

赤荻様：
MECは、主にB2Bの製造業のお客様にサービス提供を行うチームです。具体的には、自動車(部品含む)、産業機械(重工業や重電含む)、プロセス系(製薬、化学含む)、ゼネコン、ハウスメーカー(住設含む)といった業界が対象です。
そしてMECのミッションは、「日本の製造業の強さを取り戻す」です。

コトラ：
製造業と言っても、組立産業、プロセス系、コンシューマー系と様々ですが、御社の主力となるのはどういった領域でしょうか？

赤荻様：
MECは前述のとおりB2Bのお客様(特に組立系)を担当し、B2Cのお客様(ハイテク、総合電機、通信)は、HTI（High Tech Industry & Innovation）Practiceが担当します。

また、Competency Groupがオポチュニティベースでお客様を持っているケースもあり、Competency Groupの一つであるBS(Business Science) Practiceがプロセス系のお客様に対し、データドリブン経営に関する支援も行っています。

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他コンサルティングファームとの差別化

コトラ：
BIG4経験者の菊地様が感じる他社との差別化についてお聞かせください。

菊地様：
Ridgelinezの良さは、大きくふたつあります。スタートアップ的な文化である、そして大企業である富士通のリソースを柔軟に活用できる、という2点です。

前者については、機動力の高さと組織の壁のなさが魅力です。自分から手を挙げれば、新しい取組みでも任せてもらえる環境があります。私であれば製造業に対する新しいサービス開発をマーケティング活動含め担当しています。他のディレクターであれば、富士通とともに大企業とスタートアップを結びつけるアクセラレータープログラムの立上の推進という例などもあります。

また、先ほど赤荻の話にもあった通り、Industry、Competency、Technologyの3つのグループがあり、各グループの中には専門領域に応じたPracticeが組織されていますが組織の壁はなく、Practice間の連携を密にすることができます。私が、他PracticeのPartnerとビジネス上の相談をすることは問題になりませんし、むしろ推奨されています。

他ファームとの取り組み方の違いとしては、Industry間の連携もしやすい(=クロスインダストリー)、ことです。昨今では、お客様も業界を超えたチャレンジが求められています(例えば、製造業がエネルギー系に進出するなど)。
私の例であれば、製造業の脱炭素を推進するにあたって、UTP（Utility, Transportation & Public Services）の知見を借りたり、スマートシティ等の構想において域内のお金を回すための仕組みに関してFS（Financial Services）とのディスカッションを行ったりしています。
　
富士通リソースが活用できることも魅力です。
富士通は、各業界における知見を有しています。お客様同士を結びつける、エコシステムの構想をする、といったことに対して、そのような富士通の力をフルに活用することができます。

また、富士通自体が事業会社であり、実務を行っている人がいるので、そうした方々にプロジェクトに入ってもらうことが可能です。例えば、エンジニアに入ってもらえれば、コンサルタントだけでは実現できない案件でも、お客様に価値を提供できるようになります。

コトラ：
富士通の話がでましたので、富士通との関係性についてお話いただけますか？

赤荻様：
我々は出島として我々の独自の戦略を持ち動いています。
富士通のソリューションありきではなく、お客様ファーストを第一に、中立的な立場で提案することができます。もちろん、いろいろなオプションを検討した上で富士通と組んで頂くことが最適解であれば、その検討プロセスを含めて富士通を推奨することもありますが、あくまでひとつのオプションとしてという位置づけになります。

一方、先ほど菊地が申しあげたとおり、富士通のテクノロジーやリソースを活用できるということは大きな武器となります。　

富士通と一緒に案件を行う場合、それぞれの強みが発揮できるチーム組成を意識します。例えば、我々はシステムの実装そのものを手掛けることはしません。Ridgelinezは構想及びマネジメントを、富士通が実装を、という分担になります。

この記事の後編
MECのプロジェクト事例、今後の展望


Ridgelinez株式会社
「ビジネスモデルトランスフォーメーション コンサルティングサービス」紹介
https://www.ridgelinez.com/service/bmx.php