ゲストのご経歴
PwCアドバイザリー合同会社
マネージャー
二階堂 亮太 様
信託銀行での勤務経験を経て、2020年にPwCアドバイザリーに入社。
インタビュアー
株式会社コトラ
エグゼクティブコンサルタント
加賀 達也
一橋大学商学部を卒業後、大手生命保険会社に入社。投資用不動産におけるリスク管理の業務に従事。その後、現職に至る。 [ 担当業界 ]
保険業界、不動産業界
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これまでのキャリアについて
加賀:
これまでのご経歴についてお話ください。
二階堂様:
新卒で日系の金融機関に入社して、そこでIT、資産管理業務を経験、ニューヨーク駐在を経て、2020年11月にPwCアドバイザリー合同会社(以下、PwCアドバイザリー)に転職しました。
加賀:
PwCアドバイザリーへのご転職の経緯をご教示ください。
二階堂様:
前職で、海外で買収した現地法人の管理、具体的にはPMI(ポスト・マージャー・インテグレーション)に携わる機会がありました。
その経験から、経営マターとして非常に大きな論点であるM&A、引いてはFASの業務に関心を持ったというのが転職の経緯です。
加賀:
FASの中で、PwCアドバイザリーを選んだのは、どういった理由でしょうか。
二階堂様:
いくつか他に受けているところもあったのですが、友人がPwCアドバイザリーで勤務しており、話を聞く機会がありました。
その友人は企業にとって大きな意思決定を伴う、また金額的にも大きい案件を経験できているということで、まずそこに興味を持ちました。さらに、実際このような案件では、経営の根幹に関わる業務に携わっている方と一緒に仕事をすることが多く、社外からも刺激を受けられるというのも面白い点の一つだ、という話も聞き、ご縁があればぜひ入りたいなと思いました。
加賀:
入社してみてのギャップはありましたか。
二階堂様:
イメージしていた通りでした。面接の過程でしっかり時間をとって話すことのできた職員の方が今のチームメンバーですし、聞いていた話とギャップはなかったかと思います。
アットホームであり、一方で業務に対しては貪欲でエネルギッシュな組織だなと。
海外案件は現地チームとタッグを組み対応
加賀:
今従事しているプロジェクトについてお聞かせください。
二階堂様:
前職の経験を活かせる海外関連の業務が多いです。
例えば、日系の金融機関の海外における子会社売却の案件では、出張して現地から実行支援しています。
加賀:
現地では、御社の拠点に駐在されるのですか。それともクライアントに常駐されるのですか。
二階堂様:
クライアントに常駐しています。基本的にはコロナ禍ということもあって海外駐在中もリモートワークが多いのですが、日本にいると時差もありますし、タイムゾーンをそろえて対応するのが出張の目的となります。
今進めている案件は、海外のPwCメンバーファームとの協働があり、現地チームとどのようにタッグを組んで進めていくかも、重要なところでした。
加賀:
同じ部署で、現地に駐在されている方はどのくらいいるのでしょうか。
二階堂様:
私が所属しているPwCアドバイザリーからは約10名が駐在しています。また、PwCコンサルティング合同会社(以下、PwCコンサルティング)のメンバーも同じく10名ほど駐在しています。
金融セクター所属に限らず、さまざまな経験・バックグラウンドを持つメンバーが集まっており、若手の中には海外経験がなくても参画している者もいます。これは会社からの期待値の表れでもあると思いますし、チャンスが開けているなと感じますね。
加賀:
現地のメンバーと、日本からのメンバーは、どういう業務の棲み分けなんですか。
二階堂様:
この案件では、現地のPwCメンバーファームが中心的に管理しているPMOのチームがあり、その下にいくつかのファンクション別のチームがありました。
私は、このファンクション別のチームの支援をしていました。中心にいるPMOのメンバーと、ファンクション別の現地チームメンバーがコミュニケーションを取り、それを基に私たち日本からのメンバーがクライアントにデリバリーしていきます。
案件が決まり公表されてから法的に買収がクローズするまでの期間を一貫して対応していきます。
加賀:
他にはどのようなプロジェクトに携わっていらしたんですか。
二階堂様:
別の金融機関の海外の現地法人の統合案件では計画策定フェーズから携わっており、それも現地に駐在しているクライアントと一緒に進めました。
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金融セクターでは常にグローバル案件が稼働
加賀:
FSの中で、海外の案件はどれくらいの割合なのですか。業種としては、金融機関の案件に海外案件は多いのでしょうか。
二階堂様:
結構な数があると思います。金融セクターでは常にいくつか、グローバルな案件が稼働しているイメージです。
加賀:
海外駐在を経験されたことで、どんなスキルが付きましたか。
二階堂様:
米国のプロジェクトに関わった時は、米国でのM&Aにおける商慣習がスキルとして身に付いたと感じています。
例えば、米国で事業の買収・売却をする場合の当局とのコミュニケーションの大きな流れや、法的な観点で整理しなければいけないことなどについては案件を通じて身に付いたと思いますね。コンプライアンス、個人情報の保護などの点を米国のリーガルに照らしてどう対処していくべきか、といったことを考え、対応していく必要がありました。
加賀:
前職、金融機関にいらした時もグローバルな業務に携わっていたとのことですが、PwCアドバイザリーに転職して、前職の経験が活かせた場面はありますか。
二階堂様:
大きく2つあると思います。
まず1つは当局対応です。前職でも当局とのコミュニケーションが求められて、それに対する対応方針を支店の中で検討するといったことがありました。
その経験を通じて、米国の当局がどういうところを気にするか、といった勘所を持つことができていた点は、現在の業務にも活かせていると感じますね。
2点目は、現地メンバーとのコミュニケーションの仕方です。
欧米人とコミュニケーションを取る時に、率直な表現をすることに重きを置いてしまいがちですが、実際にはもっと繊細に、その場面に応じたコミュニケーションを取らないとうまくプロジェクトが推進できない、という難しさもあります。単純な英語力だけではなく、コミュニケーションの仕方やコツといった点を経験から学んでいたことも大きかったと思います。今回の案件においても改めてコミュニケーションの大切さは痛感しているところです。
加賀:
そのあたりは、商慣習とはまた別の側面ですね。
二階堂様:
日本人だけでプロジェクトを進めるわけではなく、クライアントが現地で採用しているローカルスタッフも一緒に働く仲間なので、彼らと円滑に仕事を進めていくためにはどうしたらよいか、ということは常に考えて工夫をしていますね。
『経営企画部のアドバイザー』として幅広く課題解決
加賀:
組織の特徴と魅力をお伺いできますでしょうか。
二階堂様:
まず法人全体という観点でいえば、PwCアドバイザリーでは、マネージャー以下の職員は全員、Deals Execution Team(DET)という組織に所属しています。
これは従来のプール制のような組織ではなく、メンバーが自身のキャリア目標に合致するプロジェクトや活動に参画できるよう、柔軟性の高いアサインメントを実現するコンセプトで作られた組織となります。その中で、自身のコアとなるInitiativeを持ちつつも、PMI、FA、案件フェーズとしてもM&Aの上流から下流までさまざまなプロジェクト、さまざまなセクターにも関われるというのが特徴です。
金融セクターの特徴は、クライアントと密にコンタクトを取っているので、しっかりとしたリレーションが構築できていると思います。
そうしたリレーションが構築されているからこそ、私たちが目標として掲げている『経営企画部のアドバイザー』として、M&Aに関することだけではなく、クライアントの経営企画部が抱えている課題に対して広くご相談をいただく場面も多いと感じています。
そのようなご相談に対して、解決策を提案し、実際の課題の解決につなげていくことができるのが強みかなと思います。
加賀:
一つのプロジェクトに複数のセクターが関わったり、別法人とのコラボレーションが多いという印象を持っているのですが、実際はいかがですか。
二階堂様:
はい、イメージのとおりかと思います。いま私が担当している案件にしても、PwCアドバイザリーとPwCコンサルティングから人が入っていますし、1つ前にやっていた案件でも同様でした。X-LoS(法人をまたぎ業務を行うこと)でのコラボレーションが多いです。
加賀:
金融セクターでは、どういうバックグラウンドの方がご活躍されていますか。
二階堂様:
やはり金融機関の勤務経験を持つ方が多いかなと思います。そのような方は、クライアントの呼吸というか、クライアントがどういうことを考えているかイメージして理解しやすく、案件にすっと入っていけるようです。実際そういう方が活躍していると思います。
加賀:
部門の雰囲気とか、周りの方との関わり方というのは。
二階堂様:
金融セクターの雰囲気としては、お互いに声を掛け合いながら仕事に取り組んでいます。リモートワークも積極的に取り入れてはいますが、COVID-19の状況を見つつ、オフィスで顔を合わせたり、一緒に食事に行ったりという機会も増えてきました。
金融機関出身のメンバーが多いからか、コミュニケーションをしっかりとしつつ、チームとしての仲間意識も強いというカルチャーがあります。また、中途で入社したメンバーが非常に多いため、そういった意味でも転職者にはなじみやすい環境であると感じています。
金融業界全体に貢献できる案件に携わりたい
加賀:
部門と、ご自身の今後の展望をお聞かせください。
二階堂様:
社会的インパクトも大きく面白い案件で経験を積めていると思っています。
PwCアドバイザリーにいなければ、そう頻繁に体験できるような経験ではないと思うので、今後も、こうした金融業界全体に貢献できるような案件に携わっていきたいと考えています。
M&Aというのは、金融業界にとって引き続き重要なトピックになってくると思うので、業界の中でアドバイザリーとしてプレゼンスを発揮し続けられれば、と思いますね。
部門としては、先ほど申し上げた通り、『経営企画部のアドバイザー』という目標を掲げています。クライアントの経営企画部が抱えているさまざまな課題解決の手段の一つがM&Aなので、まずはその課題に寄り添っていく。
そして、PwCが掲げる「社会における信頼を構築し、重要な課題を解決する」というPurposeにもあるように、信頼関係を築いた上で、いつでも声を掛けてもらえるような存在になれたらよいなと感じます。
加賀:
どんな人と一緒に働きたいか、お聞かせください。
二階堂様:
まずは、モチベーション高く、前向きな方です。金融機関の経験や、グローバル経験は、あるに越したことはないのですが、海外経験がなくても米国に行って、活躍されている方もいます。組織に溶け込んでいくためには、モチベーション高く取り組むことができる人であることが大切かと思います。
加賀:
最後に、転職者の方にメッセージをお願いします。
二階堂様:
新しいことにチャレンジしたいという意欲を持っている方はぜひ挑戦していただきたいと思っています。
臆することなくチャレンジし、経験を積むことによって、いままで見えなかった世界が見えてきます。
また、自分が新たな付加価値を提供する機会を見いだすこともできるのではないでしょうか。
もしPwCアドバイザリーに興味をお持ちいただければ、まずは門を叩いてみていただければと思います。一緒にお仕事をできることを楽しみにしています。
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PwCアドバイザリー合同会社に
ご興味がある方へ
今回特集しましたPwCアドバイザリー合同会社様の求人をご紹介します。
■求人:
金融機関向けM&Aアドバイザリーサービス
■仕事内容:
●金融機関に対してM&Aアドバイザリーサービス(財務デューデリジェンス等のトランザクションサービスならびにファイナンシャル・アドバイザリー等のコーポレートファイナンス業務)を提供する。
●または、金融機関の要請に基づき一般事業会社、PEファンド等に上記M&Aアドバイザリーサービスを提供する。
【キャリアパス】
・M&A、金融未経験者でも、OJTにより、専門知識・経験を身につけることが可能
■必要スキル:
●四年制大学卒以上
【経験】
・監査業務またはM&Aのアドバイザリー業務(共に3年以上)経験者
・財務会計知識を有する投資銀行業務経験者
【資格】
・公認会計士、USCPA
・大卒以上
・英語に堪能な方
■求人:
金融機関向けアドバイザリー(ガバナンス/買収/組織再編支援等)
■仕事内容:
金融機関M&AのPMI・組織再編に関わる支援やガバナンス構築の支援を行います
●組織設計等のガバナンス整備
●PMI/セパレーション計画の策定・実行支援
●グループ組織再編計画の策定・実行支援
●機能別統合計画の立案と実行支援(コンプライアンス、リスク管理、人事、財務、税務等)
●事業戦略・成長/撤退戦略、M&A戦略の策定支援
●ステークホルダーコミュニケーション支援(顧客、株主等)
【上記支援作業における下記のタスク】
1.マーケットリサーチ
2.クライアントの戦略・事業構造分析
3.統合計画・組織再編計画の作成(エクセル、パワーポイント)
4.プロジェクト管理・運営・各種ミーティングのファシリテーション
5.各種専門領域の知見提供(コンプライアンス、リスク管理、財務、税務等)
■必要スキル:
<必須要件>
●四年制大学卒以上
<下記いずれかの経験者>
●ガバナンス、コンプライアンス等の経験
●事業会社の経営企画や法務部での経験がある方(金融機関が望ましい)
●コンサルティングファームでの金融機関向け支援(システム導入以外)
●金融M&Aに関する実務経験者
<スキル>
●戦略、経営管理、財務・会計、など一定の業務分野に対する知見
●金融機関の課題に関する知見・洞察力
●コンサルティング能力、事業分析
●クライアントリレーション能力、コミュニケーション・レポート作成能力
●英語力:ビジネスレベル (TOEIC:850点目安)
●PCスキル
<歓迎要件>
・ビジネス英会話上級
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