NEC DX戦略コンサルティング事業部
Consulting Generation Team/コンサルティング・ジェネレーションチーム
特集インタビュー
JAPAN TECH最大手である日本電気株式会社(以下NEC)。NECはお客様のDX化を推進するため社外や社内からコンサルタントを募り、「DX戦略コンサルティング事業部」を新設しました。
今回はDX戦略コンサルティング事業部 Consulting Generation Team/コンサルティング・ジェネレーションチームの川上様にNECのDX戦略の魅力や組織風土、求める人材像などを伺ってきました。
ゲスト
川上 隆之様
国内大手石油会社のエンジニアとして約8年従事した後、主に製造業(製薬業界/化学業界/部品業界・精密機器業界など)の生産管理や調達領域を中心としたERPパッケージ導入コンサルティング及び、サプライチェーン全般の業務コンサルティング(BPRを含む)を提供。NECにて、製造業を中心とし業務改革を含めたデジタルビジネス推進に従事。
ゲストの経歴紹介
コトラ:
本日はインタビューのお時間いただきありがとうございます。まずはじめに自己紹介をお願いします。
川上様:
私は新卒で石油会社に入社し、エンジニアをしていました。その後、IT業界に転職しSAPのプロジェクトに従事した後、SAP以外のケイパビリティを身につけたいと思い業務コンサルティングに転身し、以降はコンサルティング会社を数社経験する中でSAPの導入プロジェクトのリードやサプライチェーン周りの業務コンサルに従事しておりました。直近では、KPMGコンサルティングに在籍し調達領域の立ち上げ・ビジネスリードを担当した後、NECに入社しました。
コトラ:
NECに入社された背景を教えていただけますか。
川上様:
とあるエージェントさんからお声がけいただいたことがきっかけです。「今後NECにおいてDXビジネスを拡大するため、コンサル部隊を立ち上げるので力を貸してくれませんか?」と誘われて2019年11月NECに転職しました。
私が入社した当時コンサルタントは1人だったのですが、そこから規模を拡大し、現在は私が統括している「コンサルティング・ジェネレーションチーム」で約40名、事業部全体では100名規模になりました。
現在は、DXの戦略策定やDX構想策定などのコンサルティングの案件を回しながら、若手社員の育成も行っております。
コトラ:
新しい環境でチャレンジしたいとの志向から転職されたとおもうのですが、NECへの転職を決心した決め手はありましたか?
川上様:
やはり、新規のビジネス立ち上げに携われる点は非常に魅力的でした。前職のコンサルティングファームでも調達領域のビジネス立ち上げに携わっていましたし、また、NECという大きな会社が変革期にいる中でその変革に自身も貢献したいという思いもあり、転職を決心しました。
コンサルティング・ジェネレーションチームのコンサルティングサービス
コトラ:
今回募集されている「Consulting Generation Team/コンサルティング・ジェネレーションチーム」はどのようなチームなのでしょうか。
川上様:
分かり易い例でお話しますと、コンサルティングファームの「プールユニット」のような立ち位置のチームとなっています。サービスラインやインダストリーに縛られず、様々な分野・業界のプロジェクトを経験することができます。このチームは若手のメンバーも多く、若手の育成の意味もありこのような体制をとっています。
また、事業部内には機能別のチームが4つほどありこれらのチームと協業することもあります。
なお、プールユニットの機能を有するとはいえ、全員が若手により構成されているわけではありません。若手を導き、先々のDX戦略コンサルティング事業部を担う優秀なコンサルタントを生み出していくためには、経験豊富なマネージャー・シニアマネージャーの存在が不可欠であり、既にそのようなコンサルタントがチームに在籍しています。
今はそのような経験豊富なコンサルタントの募集を積極的に行っています。
コトラ:
川上様のチームでは、案件獲得の過程で同業他社とコンペになることはあるのでしょうか。
川上様:
コンペになることは結構あります。例えばコンサルティングファームやシンクタンク・DX系のIT企業などが競合として挙げられます。
コトラ:
その中で、御社が案件を獲得できる強みというのはどのような点になりますか。
川上様:
自分たちで技術を持っていることが大きいと思います。コンサルティングファームでは自分たちの技術を持っていないところも多いですが、NECはAI・IoT・セキュリティ、そして生体認証など、自分たちで世界に誇れる技術を持っている中でサービスを提供することができます。コンサルファームですとPMOとベンダーが分かれているケースも多いですが、我々は上流から下流まで自分たちで担うことができます。自社の技術でお客様の要件をすべて満たせるわけではないですが、NECとして一気通貫でサービスを提供できるということはひとつの強みになっています。
コトラ:
自社でサービスを一気通貫で提供できるということですが、「提供するサービスはすべてNEC製品でないといけない」といったような縛りはあるのでしょうか。
川上様:
全て弊社の技術と言う縛りは設けていません。当然NECの製品だけですべてをまかなえるわけではないので、お客様のビジネスニーズに合わせて他社サービスを使うこともあります。
コトラ:
今後チームとして、よりプレゼンスを向上させるために力を入れたいことなどはありますか。
川上様:
お客様の期待を超えるコンサルティングの提供実績を積み重ねていくことです。DX戦略コンサルティング事業部、そしてコンサルティング・ジェネレーションチームが発足したのは、2021年の4月です。NECには最先端の技術要素があり、実装をするケイパビリティもある。また、上流の構想を描き、各分野のプロフェッショナルをオーガナイズ(統合)するコンサルティング組織も出来ました。この体制で、お客様の期待を超えるコンサルティング実績を積み重ねていきたいですし、それを一緒に進めて頂けるコンサルタントの仲間をさらに求めています。
コトラ:
コンサルティング・ジェネレーションチームは機能に縛られないとのことですが、プロジェクトのアサインはどのように決定されるのでしょうか。
川上様:
特に若手は3年間など、ある一定の期間を設けて様々なプロジェクトを経験した後、自身が専門性を持ちたい領域を決定していく予定です。
システム導入のプロジェクトに関わった後、次は業務・戦略系のプロジェクト、官公庁向けのプロジェクトを関わった後、次は製造業向けのプロジェクトという形で、様々なプロジェクトにチャレンジができるようなサイクルを回しています。
経験の豊富なマネージャー以上のコンサルタントは、ご自身の専門領域とNECのアセットを掛け合わせた案件の組成が可能ですので、より領域に縛られることなくお客様の課題解決に取り組むことが出来る環境と言えます。
コトラ様:
御社が携わった具体的なプロジェクトのご説明をお願いします。
川上様:
NECの事例として飲料会社のDX構想策定プロジェクトに取り組んでいます。主にサプライチェーン領域が中心となりますが、中期計画達成に必要となる施策の紐付けを行い、業務・IT・組織の観点でどのような施策が必要なのか、それに対する効果を整理する支援に携わっております。
また、我々の部門では大規模システム導入のPMOとしてもプロジェクトに関与しています。ここは今までNECが強みを発揮しにくかった部分ではあるのですが、我々のチームではお客様とフェイシングしながら顧客の要件をリードしプロジェクトを回しています。ただ物を作るのではなく、顧客と相対しコンサルティングのビジネスを広げながら、NECのケイパビリティがだせるような事例が徐々に増えてきていると感じています。
コンサルティングファームのようなコンサルの仕事に携わりつつ、NECの技術力と関わりながらPMOとしてプロジェクトを最後までみとどけるなど、様々チャレンジができる環境となっています。
▼参考
AWS活用でシステムとコストをスリム化 基幹システムのクラウド移行を実現
コトラ:
御社の案件流入経路を教えてください。
川上様:
NECには、これまでお客さんと築いてきたリレーションがありますので、流入経路としてはそこからが中心になっています。情報システム部門の方からお話をいただくこと多いですし、経営企画・DX推進室・事業部門からのご相談を受けることもあります。CxOの方からご相談頂ける機会は、コンサル冥利につきます。
最近ではDXセミナーも開催しておりますので、その結果からも一部案件を獲得しています。
コトラ:
川上様はSAPのスペシャリストであると思いますが、チームとして今後SAP案件に特化していくようなことはありますか。
コンサルファームから転職を希望される人の中には「脱SAP」を目標に転職をされる方もおり、気にされている方が多い印象です。
川上様:
NECのDX戦略コンサルティングとしては、SAPの導入を特化してコンサル案件を獲得していく考えは今のところありません。ただ、お客様が最終的にSAPを使用してビジネスを実施したいということでしたら、必要に応じて他部門と連携して、プロジェクトを進めることは当然出てくると思います。
NECの魅力と特徴
コトラ:
日系コンサルファーム・外資系コンサルファームと比較して、カルチャーに違いがあれば教えてください。
川上様:
コンサルティング組織としてアウトプットに対するプロフェッショナルなレベルを求めつつも、一定期間人材を育成する余裕もあるので、「Up or Out」の環境にはなりにくいと感じています。新しい組織の立ち上げのタイミングで参画したメンバーが多いので、お互いに助け合うことも多く、雰囲気は良いと感じています。中途入社した若手は、自発的にナレッジシェアリングのミーティングを行うなど、学びあう文化も見られます。
待遇面としては、日系大手企業なので福利厚生はかなり良いのではないでしょうか。給与は、外資系ファームのパートナークラスのように“青天井”とまでは言い切れませんが、キャリア採用で参画頂く方は現状維持や+αのオファーが出ている認識です。また、ハイパフォーマンスカルチャーの醸成に向けて、全社に先駆けて新たなインセンティブ制度を導入するなどの取り組みも進めています。
コトラ:
川上様をはじめ、御社にはコンサルファームから転職されてきた方が多くいらっしゃいますが、それはなぜだと思いますか。
川上様:
自由度の高さ・裁量権の大きさではないでしょうか。特に我々の事業部はまだできたばかりで、チームや各人の役割が明確に決まっているわけではありません。
即戦力として転職してきた方は、みな自発的にビジネスを立ち上げるチャンスがありますし、実際に様々なビジネスが立ち上がっています。もちろんその分、各グループとして果たさなければいけないビジネス責任もありますが、皆自由に仕事ができていると思います。
特に最近はコンサルティング実績も増えてきておりますので、そこからまた次の案件もいただく好循環が生まれており、ビジネスに挑戦できる環境がより整ってきているのではないかと思っています。
また、なんと言ってもヘッドクオーター(本社)が日本にあることは、外資ファームの日本ブランチの意思決定とは大きく異なる点ではないでしょうか。
コトラ:
会社として、今後コンサル部隊を別会社化していくような構想はあるのでしょうか。
川上様:
それは全く考えておりません。NEC組織の一部門として我々が存在していることに価値があると思っています。NECはカルチャー変革も推し進めていますが、コンサル組織が社内にあることで、対社内にもポジティブな波及効果を生み出せることが理想です。そのためにも、この環境を意気に感じて頂けるような経験豊富なコンサルタントの方に興味を持っていただければと考えています。
コトラ:
採用のポイントがあれば教えてください。
川上様:
一番採用したい人材としては、40代・50代のマネージャー・シニアマネージャークラスの即戦力です。もちろん、ご経験があれば30代の方も歓迎しております。
プロジェクトとしては「DX戦略・構想策定」「RFPの作成・ITや業務の要件定義」「大規模システム導入のPMO」の3つが比率として多いので、この領域についてプロですといえる方が入社してくれると非常にありがたいです。
また若手コンサルタントの育成も業務に想定しているので、ピープルマネージメントに関心がある方だと、コンサルティング・ジェネレーションチームには、よりフィットすると思います。
NECへの転職を希望する方へのメッセージ
コトラ:
最後に、御社を志望される方へメッセージをお願いします。
川上様:
我々の部門はまだ立ち上げたばかりで、これから部門として成熟していかなくてはなりませんが、その分いろいろなことにチャレンジでき、自分のスキルを広げられる環境にあると思っています。
他の素晴らしい技術を持った部門と接しながら新たなスキルを身につけることができますし、「失敗を恐れずやれ」というカルチャーが我々の部門にはあります。
また、若手からシニア、新卒から中途など様々なバックグラウンドを持ったメンバーが在籍しておりますので、転職組だから居心地が悪いなんてこともありません。
新しいことにチャレンジしたい方には非常に良いキャリア選択になると思いますので、皆様からのご応募お待ちしております。
コトラ:
川上様、本日は長時間に渡りありがとうございました。
※インタビュー内容、企業情報等はすべて取材当時のものです。
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