高い専門性と高度なサービスが求められるグローバル業務【三菱UFJ信託銀行株式会社 海外インベスターサービス営業部】

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ゲストのご紹介

hutigamisama - 高い専門性と高度なサービスが求められるグローバル業務【三菱UFJ信託銀行株式会社 海外インベスターサービス営業部】

三菱UFJ信託銀行株式会社
海外インベスターサービス営業部
外国籍投信営業課 調査役

渕上 美里 様

[ 経歴 ]
メガバンクに入社し、支店で中小企業担当のリレーションシップマネージャー(RM)として融資業務を担当。同グループの資産管理銀行に異動し、大手の機関投資家の顧客窓口として有価証券の資産管理業務に5年程携わった後、同グループの信託銀行にて外国籍ファンド管理業務の日本での営業窓口を担う。2020年に三菱UFJ信託銀行に入社し、現在まで外国籍ファンドの管理業務の日本での営業に従事。

インタビュアー

consultant photo m kyotaro aminaka - 高い専門性と高度なサービスが求められるグローバル業務【三菱UFJ信託銀行株式会社 海外インベスターサービス営業部】

株式会社コトラ
Consultant

網中 響太郎

[ 経歴 ]
明治大学政治経済学部卒業後、新卒でコトラに入社。入社時からコンサルタント業務に従事。入社2年目で大手監査法人パートナー等と共にウェビナーを主催し、ファシリーテーションも務める。現在はESG、財務会計アドバイザリー、金融ミドルバック全般、コンサルティングファーム全般を担当。 [ 担当業界 ]
ESG領域、財務会計アドバイザリー、金融ミドルバック、コンサルティングファーム、FAS

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外国籍ファンドの管理業務について

網中:
これまでのご経歴をお伺いします。

渕上様:
2011年に大学卒業後、メガバンクに入社しました。支店で数年間、中小企業担当のリレーションシップマネージャー(RM)として融資業務を中心に銀行業務の基礎を一通り学んだ後、同グループの資産管理銀行に異動しました。そちらでは大手の機関投資家様の顧客窓口として有価証券の資産管理業務に5年程携わりました。
その後、同グループの信託銀行にて外国籍ファンド管理業務の日本での営業窓口を行い、2020年に三菱UFJ信託銀行に転職いたしました。現在は、前職同様、外国籍ファンドの管理業務について日本での営業を行っています。

網中:
いま三菱UFJ信託銀行様で従事している業務について、お話いただけますか。

渕上様:
外国籍ファンドの管理業務(アドミニストレーションサービス)について、実際に事務を行う海外拠点と協働して、日本での営業とお客様のサポートをしています。アドミニストレーションサービスとは、ファンド運用において、運用会社様からの約定データや運用資産の評価額をもとに、ファンドの貸借対照表作成や純資産総額(NAV)算出などの会計処理を行うことを主な業務とするサービスです。私の部署では外国籍ファンドを対象としているので、ケイマン籍ファンドやルクセンブルク籍ファンドなど日本国外で設立するファンドが対象となります。主なお客様は、銀行や生保などの機関投資家様や運用会社様で、公募ファンドもあるのですが、私募ファンドの方が取扱数は大きいです。お客様のニーズをファンドで実現しなければいけないので、オーダーメイドで外国籍ファンドを組成します。組成の際には、運用会社様や投資家様、現地の事務拠点や外部弁護士などの様々な関係者と受託条件や契約書内容の調整をします。また、実際に組成した後も様々なサポートを行っております。

網中:
カストディの受託の営業もしているのですか。

渕上様:
当部は大きく2ラインがあり、外国籍ファンド担当とカストディ担当に分かれています。私は外国籍ファンドの営業課に在籍していますので、カストディの営業はしていません。

網中:
それぞれ何名くらいのラインでしょうか。

渕上様:
外国籍ファンドが25名くらい、カストディも25名ほどおり、ほぼ半々です。

網中:
2つのライン間では、異動はありますか。

渕上様:
部内異動もあります。関連性の高い業務ですので、知識が無駄になることはありません。インベスターサービス事業では、海外拠点や日本マスタートラスト信託銀行との間での異動が比較的多いように感じます。

また、インベスターサービス事業以外の部署とも異動があります。外国籍ファンドの管理業務の基本業務は、運用会社様の売買を管理して、毎日基準価格を出して行くものですが、お客様のご要望にお応えするために、ファンドファイナンスやヘッジ為替をワンストップでご提供しています。ここで言うファンドファイナンスとは、例えば投資家様がキャピタルコールの連絡を受けて資金拠出を行う場合、都度拠出をするのではなく、四半期毎にまとめて払いたい場合等に、弊社がその間のつなぎ資金をご用立てするサービスです。また、ヘッジ為替は投資家様が円で投資をする場合、ドル建ファンドでの投資期間中の為替リスクヘッジを行うものです。このように外国籍ファンドの管理業務と言っても周辺領域が広く、そのためファイナンスや為替を行う関連部署とも異動があります。

業務の難しさと面白み

網中:
外国籍ファンドの営業だからこその難しい部分や、面白みを感じる点はどんな点ですか。

渕上様:
外国籍ファンドだから特別難しい、という訳ではありませんが、ファンドひとつ設立するためにも、管理会社、運用会社、外部弁護士、投資家様等多くの関係者との調整を行う必要がありますし、外国籍ファンドを設立する上で特有の知識も必要です。運用会社様中心に経験の長い方も多いので、アセットマネージャーのベテランの方とやり取りをしなければいけない場面もあります。

網中:
ファンドで、規模が大きいものはどのくらいの金額なのでしょうか。

渕上様:
アセットクラスにもよりますが、伝統的資産と言われる株や債券であれば、かなり大きな金額となります。オルタナティブアセットですと、数十億円のものから大きな金額のものまで様々なパターンがあります。

網中:
オルタナティブアセットだと、どういう資産を扱うことが多いのですか。

渕上様:
ファンド・オブ・ファンズのような形で、プライベート・デット・ファンドや、プライベート・エクイティ・ファンドを組み入れるパターンが比較的多いです。近年ですと、プライベート・エクイティのほうが多い印象です。

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転職のきっかけと入社後に分かった魅力

網中:
三菱UFJ信託銀行様にご転職された経緯やきっかけはどういうことでしょうか。

渕上様:
外国籍ファンドの管理と一口に言っても、各金融機関でご提供できるサービスの幅、対応できる資産の種類、スキーム、キャパシティが異なります。前職で5年間、海外有価証券資産の管理業務に携わってきて、次に外国籍ファンドの領域に挑戦するとなった時に、もう少し色々なことに挑戦したいという気持ちがあり、転職を考え始めました。
転職活動にあたり調査したところ、三菱UFJ信託銀行が日系の銀行では対応しているアセットの実績が一番あるということを知り、この会社であればもっと色々な経験が積めるのではと思い転職を決めました。

網中:
三菱UFJ信託銀行様の魅力、部門の魅力についてお伺いできればと思います。

渕上様:
まずは専門性が高いことです。加えて、かなりコンスタントにキャリア採用をしていて、キャリア採用者が馴染みやすい環境があります。多様な経歴、バックグラウンドの人が集まってきていて、専門性を高めやすい組織になっているのではないかと思います。

また、弊社においてインベスターサービス事業は注力分野のうちのひとつである点も魅力のひとつかと思います。

網中:
融資機能を切り離したから、インベスターサービス事業に注力している面もあるのでしょうか。

渕上様:
法人融資機能はグループの三菱UFJ銀行に移管しましたが、ファンドファイナンスは外国籍ファンドのワンストップサービスの一環として継続してご提供しています。自社内にファンドファイナンスの機能を保持することにより、よりスピーディーにきめ細かなサービス提供が可能となります。

網中:
受託財産部門の特徴を教えていただけますでしょうか。

渕上様:
受託財産部門では、主にお客様から資産をお預かりして、運用や管理を行うサービスを提供しています。部門内では、年金事業の他にお預かり資産の運用を行って資産価値の向上を目指すアセットマネジメント事業と、お預かり資産の保管・管理の事務を担っているインベスターサービス事業に分かれています。
どちらも、中長期的に資産を預けていただいて、それに応じた手数料をいただく、ストックベースのビジネスになっています。したがって、お客様からの信頼と長期的な関係に基づいて成り立っています。
年々、お客様のニーズが多様化していく中で、高い専門性や高度なサービスが求められている部門だと思います。

網中:
運用サービスの手数料は、運用額、運用成果のどちらに応じたものになるのでしょうか。

渕上様:
どちらもあります。基準価額・運用額に応じた手数料が一般的ですが、パフォーマンスフィーと言った形で、運用の成果に応じて手数料を頂戴する場合もあります。

網中:
どのようなバックグラウンドの方が活躍しているのでしょうか。

渕上様:
高度な専門性が求められる部門ですので、基本的には類似の業務の経験がある人が多く配属されているように感じます。部門全体のうち、ローカルスタッフ含め約4割が海外拠点に所属しているため、海外勤務を志向している人も、多く所属しています。
私が所属している海外インベスターサービス営業部は、名前の通り、海外とやり取りすることがほとんどですので、英語に触れない日はないです。海外で働くチャンスも他の部門に比べて多いと思います。そういった希望のある方にとっては、特にお勧めです。

網中:
若い方ですと、金融出身ではないキャリア採用の方はいらっしゃいますか。

渕上様:
キャリア採用での入社は、金融出身者が多い印象です。新卒で配属されてくる方もいるので、金融の知識が必須というよりは、入って勉強して、という形でのチャレンジもできます。意欲があれば、スキルはついてくると思います。

網中:
ミドルやバックをやっている方が、フロントに行きたいという希望は通りますか。

渕上様:
はい、可能と思います。ただ証券アナリスト資格や、フロントで求められる知識を備える必要がありますので、そこは頑張る必要があります。

網中:
勤務時間帯がタフになるということで、朝の出勤を遅くすることは可能なのでしょうか。

渕上様:
時差勤務という形で、朝遅い出勤時間帯を選ぶことができます。例えば、欧州との打ち合わせがあって、勤務終了が夜遅くなるというときなどに使います。その他、米国との会議で朝早い時間になるときは、朝の会議だけリモートで自宅にて対応し昼から出勤に切り替え、というように、ハイブリッドで組み合わせて勤務することも可能です。うまく制度を組み合わせて、部署もそれを許容しているので、働きやすいです。

網中:
インベスターサービス事業の今後の展望、ご自身として実現していきたいことについてお話いただけますか。

渕上様:
海外インベスターサービスという領域においては、投資家様のニーズの幅が広がっており、既存の資産管理サービスに加えて、ワンストップで様々なサービスをご提供するため、ファンドファイナンスや為替サービス、セキュリティーズレンディング(お預かりしている株や債券を外部へ貸出するサービス)などのサービスラインナップをさらに充実させていきます。
私が担当する外国籍ファンド管理業務においても、2〜3年前は全体を10とすると7が伝統的資産、3がオルタナティブ資産だったのですが、いまはニーズが逆転していて、7がオルタナティブ資産になっています。アセットのニーズの変化や、ESGに配慮したファンド設定の増加、また富裕層向けファンドの組成など、外国籍ファンドの世界でもトレンドが目まぐるしく変わっていますので、よりオーダーメイド性の高いファンド設計を求められることが増えています。
そうした中で、今あるサービスに満足せずに、ニーズに応えて新しいことをどんどん出来るようにしていかなければなりません。私も、そこで力になりたいと思います。

網中:
社内に、ESGの専門家はいらっしゃるのでしょうか。

渕上様:
責任投資に関する調査研究を行ったり、当社ESG取り組みにかかる広報活動などを行ったりしている部署は当部とは別にございます。私達の部署でESGというと、欧州などのESG規制に則したファンドの新規設定を取り扱う機会が増えています。他に、比較的新しいサービスですが、ファンドの組み入れ資産をESGの観点からスコアリングしてESGレポートを作成するサービスなども展開しています。
このようにファンド管理業務の立場からご提供できるESG関連のサービスもあると思うので、今後色々お手伝いができればと思います。

新しいことへのチャレンジに意欲的な方と働きたい

網中:
どのような方にジョインしてもらいたいとお考えでしょうか。

渕上様:
日々、お客様のニーズや海外の規制など外部環境が変わって行きますので、変化を前向きにとらえられる人が向いていると思います。また、新しいことへのチャレンジに意欲的な方に来ていただきたいと思っています。
どうしても海外拠点とのやり取りが多いので、勤務時間帯はタフになる傾向があります。それでも、直接海外拠点とここまでコミュニケーションを取れる業務もなかなかないかと思いますので、チャレンジしたい方にはやりがいがあると思います。

網中:
最後に、転職希望者へのメッセージをお預かりできますでしょうか。

渕上様:
外国籍ファンドの管理業務をはじめ、インベスターサービス事業というのは、金融業界において比較的マニアックな部門かと思います。しかし、一方で非常に深みがあって、個人的には面白い世界だと思っていますので、飛び込んでみたいと思う方、是非お待ちしております。

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この記事を書いた人

コトラ(広報チーム)