ゲストのご紹介
三菱UFJ信託銀行株式会社
運用商品開発部
(現在 First Sentier Investors にご出向)
調査役
山下 拓也 様
外資系生命保険で、資産運用業務に従事。2019年に三菱UFJ信託銀行に転職し、運用商品開発部でプライベート・エクイティ・ファンドとインフラファンドへの投資を担当。
インタビュアー
株式会社コトラ
Executive Consultant
加賀 達也
一橋大学商学部を卒業後、大手生命保険会社に入社。投資用不動産におけるリスク管理の業務に従事。その後、現職に至る。 [ 担当業界 ]
保険業界、不動産業界
ご経歴
加賀:
これまでのご経歴について、お伺いできますか。
山下様:
前職は外資系生命保険で、新卒から資産運用業務を9年していました。生命保険会社の自己勘定運用のうち、アセットアロケーションを考えたり、オルタナティブ投資を運用会社に外部委託したりする仕事をしていました。
2019年に三菱UFJ信託銀行に転職し、運用商品開発部に配属となり、受託運用におけるプライベート・エクイティ・ファンドとインフラファンドへの投資を担当していました。
2021年からロンドンに派遣され、三菱UFJ信託銀行が買収した運用会社、First Sentier Investorsへの出向という形で、インフラファンドの運用業務をしています。
加賀:
三菱UFJ信託銀行様へのご転職の経緯、決め手を教えて頂けますか。
山下様:
前職では、少人数で色々なことをやらなければならず、1人でたくさんの資産クラスを担当していました。もう少し領域を絞って専門性を高めていきたいという思いがあり、いくつかの会社の話を聞いてまわりました。当時は特にプライベート・エクイティに関心があったので、最もその仕事に腰を据えて取り組めそうな三菱UFJ信託銀行を選びました。
また、選考の過程で、管理職だけでなく自分と近い年次の社員とも会うことができ、仕事をするイメージが具体的になったことも決め手のひとつです。
加賀:
他に、転職する上で軸とされていたことはありますか。
山下様:
その他のポイントとして、ワークライフバランス、働きやすさも重視しました。他の信託銀行やアセットマネジメント会社の話も色々聞いたのですが、三菱UFJ信託銀行は労働時間の管理にも力を入れており最も働きやすいと感じました。リモートワークのためのテクノロジーへの投資もしていますし、仕事内容だけでなく働きやすさの観点からも魅力的だと思いました。
加賀:
ご入社してみての印象はいかがでしょうか。
山下様:
いい意味でのギャップは、思っていた以上に1人1人の仕事の裁量が大きいことです。当然チームで仕事はするのですが、現場の担当者は上から言われたことだけをやるのではなく、毎日目の前の仕事にしっかり向き合う中で、気づいたことがあれば上に意見を出すことができます。自分が出した意見は上位者がきちんと聞いてくれますし、実際に業務の進め方の変更などにも反映されていると感じました。
一方で、大きな組織なので、なにかを決定する際にもう少しスピード感があると良いと思うことはありますね。
加賀:
前職では、何人くらいのチームだったのですか。
山下様:
プライベート・エクイティやデット、不動産、インフラ、その他のオルタナティブ全体で3人でした。よって、1人で幅広い領域を見る必要がありました。
加賀:
三菱UFJ信託銀行様では、何人くらいでご担当されていますか。
山下様:
運用商品開発部は70人くらい、プライベート・エクイティやデットのチームだけでも15人くらい、不動産やインフラも含めるとオルタナティブ資産の担当は30人以上いて、非常に役割分担がしっかりしています。
そのうち4人はオペレーション担当、残りは商品ごとに担当が分かれています。担当する商品に関して、運用会社と対峙して商品選定をし、そのあとのドキュメンテーション、リスク管理、モニタリングまで1人の担当者が担います。
具体的な業務例
加賀:
ロンドンに赴任されたあとの、現在の業務を教えてください。
山下様:
いま在籍しているのは、グループ会社First Sentier Investorsのインフラ運用部門、イグネオ・インフラストラクチャー・パートナーズです。赴任前にこちらが運用するインフラファンドを担当していたので、その流れもあり派遣されました。担当はグローバルの投資家対応です。日本の投資家もいますが、ヨーロッパの年金基金や保険会社などが多いです。
加賀:
インフラファンドの投資対象は何ですか。
山下様:
投資しているのは、風力発電や太陽光発電などの再生可能エネルギーや、水道会社、ガス会社、電気会社などです。
日本はまだ火力発電が中心ですが、ヨーロッパでは再生可能エネルギーへのシフトが進んでおり、投資案件も多いです。ヨーロッパの先進国の中から、そのような案件を探してきて投資をしています。
加賀:
これまでのご経験で、印象的だった案件や業務内容などについてお話いただけますか。
山下様:
日本にいた際、海外のインフラファンドを日本のお客様に販売する時に、外貨建てだったので、為替ヘッジを付けて提供した案件が最も印象的です。それまでは運用会社に円建ての商品をリクエストするという形を取っていたのですが、初めての試みとして三菱UFJ信託銀行でヘッジをかけて商品化するという形を取り、その立ち上げを推進しました。
難しかった点としては、海外に為替ヘッジのためのフィーダーファンドを作ったこともあり国内外の様々な法令上の制約があったので、新たな論点が生じるたびに社内外で詳しい人を見つけて1つ1つ確認をしながら進めていかなければならないところが、なかなか大変でした。具体的には、コンプライアンス、リスク管理などの部署の他、外部の弁護士や税理士、会計士の方々にも確認しながら進めました。
加賀:
三菱UFJ信託銀行様の中で、新しい取組みはいくつもあるものなのですか。
山下様:
毎年のように新しいビジネスは増えていますし、まったく今まで取り扱っていなかった商品にも取り組んでいます。具体的な事例としては、ESGに特化したファンドなどです。いままで扱ってきたものと何が違うのか、時間をかけて調べて、きちんと理解した上で取り組んでいます。
専門性を高められる三菱UFJ信託銀行
加賀:
三菱UFJ信託銀行様で働く上での、魅力についてお話いただけますか。
山下様:
専門性を高められるところです。三菱UFJ信託銀行は顧客基盤が非常に幅広く、日本全国にお客様がいて、規模のそれほど大きくない企業年金のお客様もいれば、公的年金のような日本を代表する投資家からの受託もあるので、幅広いニーズに合わせたソリューションの提供を経験できる、自分の領域を縦にも横にも拡げていけるところが魅力です。
加賀:
他の信託銀行との違いはありますか。
山下様:
お客様から言われるのは、三菱UFJ信託銀行はサービスがきめ細やかで丁寧、顧客サービスのクオリティが高いということです。それは営業担当がしっかりしているという意味だけではなく、商品担当者の専門性が高くてどんな質問にも答えられるというような、そういう積み重ねが高い評価につながっていると思います。
加賀:
運用商品開発部の特徴について、教えていただけますか。
山下様:
運用商品開発部はここ数年で人数が大幅に増えていて、10年ほど前と比べると2倍から3倍の人数になっています。特にオルタナティブの領域で顧客のニーズが増えているので、人数も増えています。
もう1つの特徴として、キャリア入社も積極的に採用しています。運用商品開発部では2割から3割がキャリア入社です。
加賀:
部門では、どのようなバックグラウンドの方が活躍していますか。
山下様:
私のように、これまでも外部委託運用をやっていた人もいれば、ポートフォリオマネージャーとして自身で株や債券の運用をやっていた人もいます。転職者の出身は様々ですが、私のような保険会社のほか、アセットマネジメント会社からの転職もあります。
プロパーの社員の異動も様々な部署から来ます。営業部署、自己勘定運用の部署など色々です。新卒での配属もあります。
加賀:
アセットをまたいでの、部内の異動はありますか。
山下様:
そのケースもあります。例えば、運用商品開発部の中で上場株のチームからプライベート・エクイティのチームへの異動などです。
今後実現したいこと
加賀:
部の今後の展望、ご自身として実現していきたいことについてお話いただけますか。
山下様:
部の展望としては、まず1人1人の専門性を高めていくことです。そうすることにより、お客様に提供するサービスの質も上がり、顧客満足度の向上につながるはずなので、所属員には専門性を高めようというメッセージが出されています。他に、取り扱い領域の拡大ということも長期的なプランとしてあります。ESGやインパクト投資など、時代の流れをつかんで、どんどん新しい商品をお客様に提供していけるようにしたい、というのが部の方針です。
私自身のキャリアとしては、オルタナティブ運用に携わってこられたというのが前提としてあるので、これからもそれを継続し、より幅広いお客様のニーズに対応できるようにしていきたいです。
加賀:
海外赴任について教えていただけますでしょうか。例えば駐在期間や倍率についてお願いできますと幸いです。
山下様:
私の場合の駐在期間は2年程度の予定ですが、もう少し長い人もいます。若手を中心に、希望者は多いと思います。私も毎年希望を出していました。
加賀:
今後、駐在員は増えていく傾向にありますか。
山下様:
傾向としては、増えると思います。三菱UFJ信託銀行のグローバルでのプレゼンスはまだまだこれからなので、海外の金融機関を買収して規模を拡大しているほか、既存の支店もあるので、海外赴任のチャンスは多い会社だと思います。
研究熱心でチームワークを大事にできる人と働きたい
加賀:
どのような方にジョインしてもらいたいとお考えでしょうか。
山下様:
人物面でいうと、専門性の高い部署なので、1つのことを掘り下げる、研究熱心な方が向いていると思います。そういう方に入ってきていただきたいです。加えて、チームワークができる方というのも重要です。
スキル面はあまり限定していません。似たような業務をやってきた方は大歓迎ですが、それ以外の色々なバックグラウンドの方に来ていただくことによって、既存のメンバーにも大きな刺激になります。何らかの形で自分の専門領域を持っている方、資産運用の業界の中で何らかのご経験があれば、活躍できるチャンスがあると思います。
加賀:
転職希望者へのメッセージをお預かりできますでしょうか。
山下様:
三菱UFJ信託銀行は、キャリア採用の方にも新卒採用と分け隔てなく、まったく同じ扱いをしてくれます。実際に私もキャリア採用から2年後に海外に派遣されていますし、人事制度上も区別はありません。非常に大切にされていると感じます。働きやすいカルチャー、社風がありますので、ぜひおすすめしたいと思います。
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