ゲストのご経歴
KPMGコンサルティング株式会社
シニアマネジャー
J.Y 様
新卒では大手SIerに入社し、財務会計から管理会計まで経理部門の実務全般に従事。米国現地法人や子会社出向なども経験。
2017年にKPMGコンサルティングに転職し、トランスフォーメーションに向けた様々なプロジェクトをリード。専門業界はエネルギー。
KPMGコンサルティング株式会社
マネジャー
G.A 様
大手総合電機メーカーの財務部門でコーポレートファイナンスを担当。
2019年にKPMGコンサルティングに転職し、財務リスク管理の高度化からCMS対応などの資金効率化、BPRなど支援業務は多岐にわたる。
KPMGコンサルティング株式会社
コンサルタント
S.K 様
国内大学を卒業後、海外の大学院のビジネススクールに入学。
コロナ禍の2020年にKPMGコンサルティングへ新卒で入社し、業務設計や全社BPR 、事業戦略立案支援などのプロジェクトを経験。
インタビュアー
株式会社コトラ
パートナー
宮崎 達哉
信州大学工学部卒、ゼネコンでの施工管理者を経験した後、三重県庁にて産業政策の企画・運営業務に従事。県庁在籍中に、経済産業省資源エネルギー庁及びNEDOにてエネルギー政策に係る新規事業立案や規制・制度の合理化に従事。デロイトトーマツグループでの地方創生及び教育分野のコンサルティング業務を経て現職。
[担当業界]
ESG/サステナビリティ領域、シンクタンク、コンサルティングファーム、監査法人、パブリックセクター、教育、経営層、管理系人材、技術者
これまでのキャリアについて
コトラ宮崎:
J. Y様は、どのようなきっかけでコンサルタントにキャリアチェンジされたのですか。
J. Y様:
新卒で大手Slerに入社し、経理部門で約8年間勤務しました。うち1年半は、ニューヨークで現地法人のトレイニーとしての勤務も経験しました。その時から管理会計や経営管理に興味を持つようになり、海外勤務経験も活かしたいという想いからKPMGコンサルティング(以下、KC)に転職しました。
コトラ宮崎:
前職で海外出向を経験するなど幹部候補として期待されていたと思いますが、それでも転職を決意された理由はどこにありましたか。
J. Y様:
現地法人の会計監査や税務などの業務を通じてプロフェッショナルファームの方々と接するうちに、知識や経験に裏打ちされた高い専門性を身につけていきたいと考えるようになったからです。また、組織や業務の改革に向けた取組みや方向性のデザイン・推進を担う経験を積んでいきたいとも考え、転職を決めました。
コトラ宮崎:
ありがとうございます。G. A様はいかがでしょうか。
G. A様:
前職では事業会社の財務部門に4年間在籍し、コーポレートファイナンスを担当しました。出納業務や為替業務、日本から海外の現地法人の資金面のサポート等、財務領域を軸として経験を積んでいく過程で外部コンサルタントと一緒に仕事をする機会があったことが大きなきっかけでした。プロフェッショナルとしての働き方に大きな刺激を受けるとともに、他社の事例からも学び経験値を高めていきたいと考え転職を決意しました。
コトラ宮崎:
仕事を通じて一層成長できる環境を求めた転職であったということですね。その中でも特にKCを選ばれた決め手はどこにありましたか?
G. A様:
一つはファームの規模を重視しました。前の会社が数万人規模の大企業で、社内でもあっても知らないことが多く、比較的小規模な環境で帰属意識を持ちながら働きたいと思っていたからです。KCは自身にとってちょうどいい規模感でありながら、グローバルファームとしての海外ネットワークやアセットなども豊富にそろっておりバランスが良いと感じました。
コトラ宮崎:
S. K様は、新卒でのご入社ですよね。どのような経緯で入社されたのですか?
S. K様:
私は日本の大学を卒業後、マンチェスターの大学院のビジネススクールに通いましたが、当時MBA留学に来ている社会人の中には、幅広く経験を積むことのできるコンサルタントへのキャリアチェンジを考えられている方が多くいらっしゃいました。この業界に対する興味関心も自然と高まり、日英バイリンガル向け就活イベントの「ロンドンキャリアフォーラム」へ参加を経て、新卒で入社しました。
コトラ宮崎:
KCを選ばれた決め手はどのようなものでしたか?
S. K様:
KCは2014年に設立されたばかりで、会社が成長していく過程を実感できる環境に身を置いてみたいという気持ちがありました。また、BIG4の中では比較的規模の小さいKCの方が新卒に対するサポートが手厚いのではないかと考えたことも決め手でした。
現在は入社3年目となりますが、メンターであるJ.Yさんには丁寧にキャリアに関する相談に乗っていただけるなど、実際に恵まれた環境だと実感しています。
印象に残るプロジェクト事例
コトラ宮崎:
実際に経験されたプロジェクト事例をお伺いできますか?
G. A様:
私たちはFinance Strategy & Transformation(以下、FST)という部署の中で会計領域を軸としてコンサルティングサービスを提供していますが、一方でクライアントのニーズに応じて周辺領域の支援も行います。
以前に担当していたプロジェクトは出版業界のクライアントで、取組みテーマは会計領域を超えて、フロントシステムや業務改善でした。社内の知見を総動員しながら、自分自身がクライアントと直接やり取りしていくことは大きなチャレンジでしたが、クライアントから個人として評価いただけるようになり、達成感もあり非常に印象に残っています。
コトラ宮崎:
支援するプロジェクトのフェーズを教えて下さい。
G. A様:
上流フェーズと位置付けられる経営管理などの構想策定から業務・システム要件の定義、導入まで一気通貫で支援をします。プロジェクトによっては外部のシステムベンダーと協業しながらの取組みになるケースもありますが、どのような場合も常にクライアントに伴走し運用定着化、さらなる高度化といった形でクライアントのニーズに寄り添い続けていきます。
コトラ宮崎:
一般的には戦略からトランスフォーメーションまでかと思いますが、その後のフェーズまで伴走されるということですね。プロジェクトの質に関してもトップ案件をされているという実感もありますか?
G. A様:
クライアントも日本を代表する大手企業が多く、先進的でチャレンジングなプロジェクトが多い印象があります。KPMGに対する信頼を感じる場面の一つです。
コトラ宮崎:
S. K様はどのようなプロジェクトが印象に残っていますか。
S. K様:
私は入社1年目の時に経験したプロジェクトが強く印象に残っています。クライアントがヘルスケア業界に参入するため、投資先や参入形態を検討するというものでした。入社してからの日も浅く業界知識も深くはない状況で、キャッチアップと並行してプロジェクトのデリバリーを行うことに苦労しました。
特に、期間の短い案件においては、まず始めに仮説を立てたうえでリサーチを進めていくことが定石ですが、リサーチ等の作業は際限なく行えてしまうものでもあるため、時間や工数の制限がある中で最良のアウトプットを出す、というバランスを保つことが当時の私には大きなハードルでした。
コトラ宮崎:
メンバーは何人くらいで構成されていましたか?
S. K様:
マネジャーの下にシニアコンサルタントや若手コンサルタントが2人程度ついており、4人のプロジェクト体制でした。
コトラ宮崎:
それではJ. Y様からもプロジェクト事例のご紹介をお願いします。
J. Y様:
私は、上流から下流まで比較的腰を据えた形でプロジェクトに携わることが多かったです。
最初にアサインされたプロジェクトは、全社構造改革がテーマでした。電力の発電と送電を分離するという電力業界の構造が大きく変わる2020年法的分離を機に、いかに会社が変わっていくかという局面で、事業戦略立案や経営管理の仕組みの構築など様々な取組みをご支援しました。
新たに創設される電力取引市場の市場管理業務の設計にも携わりました。電力システム改革の過程で変わり続ける制度を、いかに実務として落とし込んでいくかがこのプロジェクトの大きなテーマでした。極めて大きな資金を取り扱うという性質もあり、多数のステークホルダーからいかにコンセンサスを取りながら、そして外的要因によるスケジュール変更も適宜調整しながら取組みを前に進めていきました。
最近は、経営管理のバックグラウンドを活かしながら仕事をする中でエネルギー業界に関わることが多く、再生可能エネルギーやサステナブルな地域形成や産業集積の推進検討など活動の幅も広がってきています。
コトラ宮崎:
全社構造改革プロジェクトでは、クライアント側のどのような部門と仕事をされたのでしょうか。
J. Y様:
主に経営企画部を所管する取締役と仕事をさせて頂きました。KCは、その取締役の右腕としてプロジェクトに従事していました。社内の仕組み再構築にあたっては、部門長との合意形成を含めて取組みをご一緒するなど、週5でクライアントのオフィスに詰めていた時期もありました。構想から実行まで一気通貫でご支援させて頂いたとてもやりがいのあるプロジェクトの一つで、個人としても大きく成長させて頂いたと振り返っています。
時間効率を高め、実績を積み上げていくことが重要
コトラ宮崎:
J.Y様は、コンサルタントとして入社されてから6年目でシニアマネジャーに昇格されており、かなり速いスピードではないでしょうか。何か秘訣があれば教えて下さい。
J. Y様:
活躍させてもらえるレンジが広いプロジェクトや、そのような場面で最大限チャレンジさせてくれる上司に巡り会えたことが大きかったと感じています。こういった縁の部分はこれからも大事にしていきたいです。そのうえで、誰しも等しく与えられている1日24時間のなか、時間効率を高めながら量としての時間も投資することで、誰も否定しえない実績を積み上げていくことが重要だと考えます。まだまだ十分でないことも多いので、引き続き頑張りたいと思います。
コトラ宮崎:
社内でのチャンスをどう生かすか、また時間の割き方など自身の努力も必要ということですね。FSTでのプロジェクトも多岐にわたると思いますが、J. Y様はどのようにチャンスのあるプロジェクトを掴んで広げられてきましたか?
J. Y様:
常にアンテナを張って、自分のやりたいプロジェクトを担当している方を見つけて、その方と良いリレーションを作り、自分の興味などを発信してきました。
ただし、特にスタッフレベルのうちは選ばれる立場であることが多いので、マネジャーの目線で「気持ちよく動いてくれる」、「他の人よりも200%の結果を出してくれる」と思ってもらえるように日々過ごしてきました。
多種多様な人材が強みの源泉
コトラ宮崎:
FSTの組織構成を教えてください。
J. Y様:
約80人の部署となります。採用上は大きく業務コンサルタントとシステムコンサルタントに分かれており、テーマ別にアセットを開発するチームなどもあります。
コトラ宮崎:
BIG4ですと公認会計士の方が多いのかな?と思われることもあるかと思いますが、在籍されている方のバックグラウンドを教えて下さい。
J. Y様:
私やG. Aさんみたいに実務で会計業務をしていた人もいますし、Slerで会計システムを扱っていた人などさまざまですね。
G. A様:
公認会計士はそれほど多くは無く、公認会計士の資格を持っていたら有利ではあると思いますが、実務にあたり資格の有無は影響しないと思います。
コトラ宮崎:
会計かシステムの経験はあった方が良いと思いますが、そういった経験のない方はどうですか?
G. A様:
私が重要だと考えるポイントは2つあります。
1つ目は論理的な言語化や構造化などコンサルタントとしてのベーススキルのポテンシャルがどのくらいあるか?ということ。2つ目は業務経験をどれだけ持っているか?ということです。いずれかを持ち合わせていれば、プロジェクト経験の積み重ねによる成長が十分に見込まれるのではないでしょうか。
S. K様:
一方で、コンサルタントという職業上、常に最新ナレッジへのアップデートは必要です。クライアントの業界情報の収集や専門領域の記事や書籍を読むなどアンテナを張って、新しいプロジェクトにアサインされた際にも早くキャッチアップできるよう日頃から準備をしています。
コトラ宮崎:
会計と言っても広いと思いますが、財務会計、管理会計、税務など会計部門のどこの経験があればよろしいでしょうか?
J. Y様:
もちろん、全ての経験があるに越したことはありませんが、会計業務の性質上、数字を通して様々なことがつながっています。直接の業務経験のみならず、疑似体験を含めて事業会社での実務経験は大きな財産になります。
G. A様:
事業会社で経理の実務経験がある方は、プロジェクトでも非常に頼りになっています。
また、プロジェクトのテーマによらず、システムの導入が絡むケースは多いため、システム開発に関する経験値を持っている方も活躍できる場面は多いです。
コトラ宮崎:
FSTで働く魅力についてお聞かせ下さい。
J. Y様:
KPMGジャパンは、KC、あずさ監査法人、KPMG FAS、KPMG税理士法人などのKPMGジャパンを構成する会社間の垣根が低く、グループ内での連携が取りやすい特長があります。
同様に、KC内でもコラボレーションが盛んなので、自分のやりたいことがある場合に、他部署のメンバーに声をかけながら広い枠組みで、自由に仕事ができることも魅力だと思います。
働き方は非常にフレキシブル
コトラ宮崎:
話題は変わりますが、実際の働き方についてもお伺いできますか?
S. K様:
基本的には在宅で、出社が必要な日のみオフィスに出勤するなど非常にフレキシブルな働き方をしております。中抜け制度もありますので、平日に役所や病院に行き用事を済ませることもできます。
プロジェクトでは、デッドラインに向けて自律的に1週間程度のスパンで業務量を配分するような働き方ができますので、勤務時間は毎日必ずしも固定ではなくうまく分散させています。
コトラ宮崎:
入社してからリモートワーク中心で、不安に感じることなどはありませんでしたか?
S. K様:
入社時期がちょうどコロナ禍直後だったため、入社当初から在宅でしたが、結果的にオンサイトでないことに大きな障害を感じることはありませんでした。
慣れるまでに多少時間はかかるかもしれませんが、タスクをこなしていく過程で疑問点が発生した都度チャットや電話で上司やプロジェクトメンバーに連絡を取って解消するなど、自主的に動くことが大事だと思います。
G. A様:
現在同じチームで働いている中途入社のメンバーもアサイン当初からリモートで参加していますが、移動に時間をかけなくて済む分、効率的に働けていると聞いています。
コトラ宮崎:
業務外で親睦を深める機会などもありますか?
G. A様:
組織としての懇親機会は数多く企画・開催されていますし、プロジェクトごと、メンバー間の横のつながりも自然発生的に生まれています。オンラインとオフラインをうまく使い分けながら、組織内の交流は積極的に行われています。
候補者の方へのメッセージ
コトラ宮崎:
最後に候補者の方へのメッセージをお願いします。
J. Y様:
人生一度きりのなかで、ご自身の気持ちと素直に向き合って、時には直感を頼りに行動されることも重要だと思います。
コンサルタントの素養は、才能ではなく練習や慣れで習得できる部分も多くあります。粘り強く、素直に、そして前向きに仕事に取り組む姿勢が成長の秘訣ですので、コンサルティングファーム未経験の方でもためらいなくチャレンジしてほしいと思います。
G. A様:
向き不向きよりも、自分がやりたいことや想いを優先して転職されるのがよいと思います。
自分がどうしたいかという所に真摯に向き合って考えた時に、そのベクトルがコンサルタントに合っているのか、行き先としてベクトルが同じ方向を向いているのかというのはしっかりアセスメントしたほうがいいと思います。
そのためのお話はいつでもさせていただきたいと思いますので、まずは行動されてみるのがいいと思います。
S. K様:
オーナーシップを持ち、自立的に物事を推し進める努力ができる人ならば誰でもコンサルタントになれると考えていますので、業界への興味があればぜひ前向きに挑戦していただきたいと思います。
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