企業と投資家の架け橋としての役割 日本シェアホルダーサービス(JSS)の専門サービスに迫る

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日本シェアホルダーサービスについて

日本シェアホルダーサービス(以下:JSS)は、三菱UFJ信託銀行100%出資のグループ会社で、本邦上場企業をお客様として、機関投資家対応に関する専門的アドバイスに強みを有する会社です。
お客様の企業価値向上に向けた内外の機関投資家との建設的な対話のサポートをはじめ、幅広いSR/IR*コンサルティングを展開中です。
企業と投資家の架け橋となって、企業と資本市場の健全な発展を支えます。

*SR/IR
SR:シェアホルダー・リレーションズ(株主との対話活動)
IR:インベスター・リレーションズ(投資家向け広報)

ご登壇者のご経歴

日昔様のこれまでのご経歴

コトラ宮崎:
まず初めに、お二人のこれまでのご経験をお伺いしてもよろしいでしょうか?

日昔様:
私は、1999年に三菱UFJ信託銀行に入社して20年強、法人営業や個人営業、採用研修、ブランドプロモーションなど銀行内のさまざまな業務に従事してきました。
その中で次のキャリアを考えた時にこれからは専門性を高めたいと思い、30代の頃に従事していた「企業防衛関連業務」への関心の高まりを感じていたことから、2019年に希望を出してJSSに出向してきました。

コトラ宮崎:
以前企業防衛に関わっていた時と比べて、現在の企業の株主対策への考え方はかなり変わってきているのでしょうか?

日昔様:
大きく変わっています。株式持合いの解消が進み、海外の機関投資家が日本市場に流入し、株主がどんな人で何を考えているのかについての企業の関心は高まっています。

コトラ宮崎:
この変化は何がトリガーになっているのでしょうか?
「コーポレートガバナンス・コード改訂」や、東証の「PBR1倍割れ」問題に関する提言など、政府からのメッセージが影響していますか?

日昔様:
はい、当局からの様々な要請がなされたことに加え、日本市場で多くの株主アクティビズムが展開されていることから、上場企業側が変化を余儀なくされている印象があります。
株主対応やアクティビズム対策についても、かつては万一の時の備えといった意味合いが強かったですが、現在は経営の重要課題として取り組まれる企業も増えてきました。

佐藤様のこれまでのご経歴

コトラ宮崎:
佐藤様はいかがでしょうか?

佐藤様:
私は2012年に新卒で地元の地方銀行に入行しました。個人・中小企業向けの営業に数年従事した後に、市場運用(マーケット)の部署に異動し、債券運用・為替デリバティブの組成、日本株の調査・運用などを経験しました。
これらの経験がきっかけとなって、2020年にJSSに転職してからこれまでの約4年間は、実質株主判明調査、議決権行使関連のサービスを中心に従事してきました。

コトラ宮崎:
地方銀行で、運用関連の経験もあるということで、当時、いろんな選択肢もあったかと思いますが、その中でJSS様にご入社を決められた理由をお伺いしてもよろしいでしょうか。

佐藤様:
前職で培った経験を生かせる分野に携わりたい、またニッチで面白いことに携わりたいと思い、いろいろと探していました。
株式や債券運用の経験があったので、運用会社なども探しましたが、経験者が非常に多い分野に自分が入ってどれだけ付加価値を発揮できるかなど考えたときに、運用会社以外にも目を向けようと思いました。
そこでJSSを見たときに、ニッチながらも成長性・社会的ニーズのある分野であることを知り、非常に魅力的だなと思いました。

コトラ宮崎:
前職の時と比べて、ビジネス面での変化は感じられますでしょうか?

佐藤様:
転職したのがコロナショック直後の2020年でしたので、当時は日本株も大きく下落し総悲観といった状況でした。そのころと比べ、日本株への関心が大きく上がったのを感じます。その中で、直近では東証のPBR1倍割れ解消要請のインパクトも大きく、企業サイドで自社の株価を上げなければいけないという意識が非常に高まっています。
実質株主判明調査に関しても、これまでは投資家の顔ぶれを単に確認する、あるいはアクティビストの有無を確認して終わったのに対して、今は「どの投資家にIRでアプローチすべきか」「どの投資家は良い対話が期待できるか」といったニーズが増えているように思います。

コトラ宮崎:
「良い対話」=エンゲージメントの重要性も非常に高まっているかなと思いますが、発行体にとって「良い対話」の定義は何でしょうか?

佐藤様:
自社がマーケットから見てどういう立ち位置なのか客観的に確認することができる、すなわち企業経営の改善に資する対話が「良い対話」ではないでしょうか。
例えば財務諸表の情報は一定のルールに基づき客観的な数字として出てきますが、どういった機関投資家が自社を保有しているのかという情報は非常に限定的です。それゆえ、実質株主判明調査を実施し、自社の改善点を含め客観的に指摘できる投資家を確認したいというニーズがあると考えています。

コトラ宮崎:
アクティビストからのきつい提案までいかずとも、その種になるようなもので、株主さんの意見の中で経営にとって一番本質的なことを話せる機会が「良い対話」だということでしょうか。

佐藤様:
そう思います。
機関投資家は通常、他社と比較したうえで投資を行うので、企業にとっては同業他社と比べた自社の優位性や改善点を第三者の目線で把握できる可能性があります。
そうした対話を行うことが企業価値の向上につながりうるという認識は広がってきており、株主を過度に敵視するような感覚はかなり薄くなったのではないかと思います。

コトラ宮崎:
以前は、特に意見なく、何事もなく終わるのがいいみたいなところもありましたが、ネガティブ要素を潰して、改善に活かす対応ができるっていうところにも、目を向けられ始めているんですね。
それをしないと、アクティビストからの経営陣に対するきつい提案に対応するために、かなりコストがかかってしまうということでしょうか。

日昔様:
そうです。
しっかりと株式市場と向き合い、改善すべき部分を改善して開示していかないと、良質な投資家も入ってきてくれません。
「守り」の意味だけではなく、「攻め」の意味でも対話の重要性は増しているということかと思います。

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クライアントニーズなどのビジネス状況の変化

コトラ宮崎:
東証の要請やアクティビストの活発化の中で、JSS様の専門性の高いソリューション提供が非常に大事になってきていると思いますが、ビジネスの状況(クライアントからの具体的なニーズの内容や性質など)に変化はありますでしょうか?

日昔様:
正直なところ当初は、IRやSRの充実や各種開示要求などの様々な要請に対して、渋々と義務感で取り組む会社様が少なくなかったと思います。
それが最近は、本質的な企業価値向上のために必要不可欠だからと、前向きに取り組まれる会社様が少しずつ増えてきていると実感しています。

コトラ宮崎:
「PBR1倍割れ」問題は、キーワードとして私もビジネスの中でもよく聞きますが、経営層だけではなく、実際に経営企画部門や、IR部門で働かれている方の意識も相当高まってるということですね。

具体的なサービス内容やプロジェクト事例

実質株主判明調査について

コトラ宮崎:
次に、JSS様の具体的なサービス内容やプロジェクト事例などを、お伺いできますか?

お話し中2 1024x768 - 企業と投資家の架け橋としての役割 日本シェアホルダーサービス(JSS)の専門サービスに迫る

佐藤様:
弊社の企業理念には「企業と投資家の架け橋となって企業と資本市場の健全な発展を支えます」とあります。
我々のお客様は企業側ですので、まず実質株主判明調査でどういう投資家に保有されているか把握していただくことが全てのサービスの基盤になります。
具体的には、3月決算のお客様の場合、3月末に株主名簿が確定した後、我々のプロジェクトもスタートします。

株主名簿のデータを我々のシステムに取り込んで各種分析を行うのと同時に、ジョージソン社(海外の提携先)と連携しつつ、実質株主を特定していきます。
最終的に結果が出て、お客様に報告するまでが2~3ヶ月程度です。3月末からスタートすると、最終的な調査・分析結果を5~6月頃にクライアントへ報告する流れになります。

コトラ宮崎:
3月というのは、JSS様として区切っているのでしょうか?それとも決算期で区切っているのでしょうか?

佐藤様:
お客様の決算期です。そのためプロジェクトの時期はお客様によってそれぞれですが、実際には3月決算のお客様が多いので、弊社の業務が集中するのもそのタイミングです。

コトラ宮崎:
3月決算の場合、3月から調査をして2〜3ヶ月調査をして、その内容は株主総会の時には活かされますか?

佐藤様:
はい。株主総会に活かします。
例えば、特定できた投資家のリストをもとに議決権行使のシミュレーションや対話する投資家の選定・実際の対話を行った上で、総会に臨む流れになります。

コトラ宮崎:
3月から2〜3ヶ月は本当に忙しくなるのですね。

佐藤様:
そうです。3月末に複数のプロジェクトが一斉に走り出すので、そこから4月、5月はとても忙しいです。
多くのプロジェクトはコンサルタントとアナリストの2名体制で対応します。

議決権行使シミュレーションと投資家との対話の支援

コトラ宮崎:
そういう流れで議決権行使から対話に繋がってくるということですね。

佐藤様:
はい。実質株主判明調査を進めると同時に、議決権行使シミュレーションも希望するお客様に対しては、上程される予定の議案を伺い、各投資家の賛否予想を行ったうえで、賛成率を上げるために採れる対策を検討します。

議決権行使に関しては、各投資家の議決権行使ガイドラインや過去の行使パターンを調査しながら、その投資家が賛成するか否か、一つずつ地道に調べていくことになります。
あくまで議案を上程する前の段階なので、いかにリスクを事前に把握し、それを回避・低減するための対策を検討・提案していくかが重要となります。

より具体的に申しますと、例えば株主提案が上程されそう、あるいは実際に上程され、賛成率が相応に高くなると判断した場合は議決権行使シミュレーションを行うケースが多いです。弊社で予想賛成率を算出し、リスクを具体的に認識していただいたうえで、反論ロジックの検討、国内・海外の大手投資家との面談アレンジまで行うケースが多いです。

コトラ宮崎:
リスクは株主提案という形で表明される場合が多いので、それを想定した上で最新の株主情報から賛成反対のシミュレーションをして、危なそうであれば、主要な株主と対話の機会を設定して、事前にリスクの芽をできるだけ減らしておくということですよね。

佐藤様:
おっしゃる通りです。

日昔様:
日本の企業で株主提案が急増していますが、通ってしまうことは非常に少ないんです。
じゃあ放っておいてよいかというと、そうではありません。
提案内容になぜ反対するのか、会社としての説明責任があります。提案には至極真っ当なものもあり、アクティビストによる提案であっても一般の機関投資家が賛同し賛成票を集めるケースも少なくありません。
実際に今回、某大手企業のトップマネジメントの選任議案の賛成率が9割から7割まで低下してしまった事例がありましたが、会社が自身の意見をしっかりと表明することの重要性は、議決権行使の観点からも非常に高まっています。

佐藤様:
議決権行使関連では、総会後のサービスとして「議決権行使結果分析」もあります。
ある議案に対し、どの投資家が賛成したのか、あるいは反対したのか具体的な理由も含めて調査・分析する業務です。
お客様側としては、例えば社長の賛成率が大きく下がった原因を把握し、次の打ち手を考えるというフローを回すことができます。

コトラ宮崎:
具体的な事例も説明していただいたので、プロセスがよく分かりました。
直接的な影響はないけれども、火種が大きくなっていく懸念を払拭しておこうということでしょうか?

佐藤様:
そもそも前提としては、コーポレートガバナンス・コード(CGコード)で会社提案の低賛成率議案に関してはきちんと理由を分析することとされていますので、企業としてはそれに対応する必要があります。

また、賛成率が低いということは、一般の機関投資家の支持をあまり得られていないということになります。
仮に今アクティビストの保有がなかったとしても、万が一、他の投資家の支持を得られていない状態で有事局面に入ってしまうと、会社側にとっては非常に危険だということになります。

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サービスと専門チームの構成

コトラ宮崎:
先ほどおっしゃっていただいたように、投資家との良好な関係を普段から築いておくことが何よりも大事だということですね。
主な業務の流れは、実質株主に関する判明調査→株主提案など事案の仮説設定や可能性の把握→議決権のシミュレーション→リスクの明確化と対応策の提起→主要株主との対話機会の設定と助言→株主総会後の分析による振り返りといったところでしょうか?

佐藤様:
はい。それが全部フルセットで委託いただいているお客様の一連の流れです。
お客様のニーズに応じ「実質株主判明調査のみ」「実質株主判明調査+行使結果分析のみ」など一部をご依頼いただくケースもあります。

佐藤様:
日昔さんが担当されている企業防衛関連のマニュアルのコンティンジェンシー・プランの策定サービスや、コーポレートガバナンス・コードの対応に関するコンサルティングや、ESGの統合報告関連はかなり専門性が高く、実質株主判明調査とは若干色向きの異なるサービスになるので、別の専門チームが組織の中にいます。

日昔様:
組織としては3チームあって、1番大きいのが実質株主判明調査チームで、私の所属する企業防衛関連を担当するチームと、統合報告書等のESG関連を担当するチームがあります。
主業は実質株主判明調査なので本調査はマスターしていただきますが、各チームは相互に関連していますので、入社後にご希望があれば、他のチームの業務も担当することもできるので、面白いと思います。

コトラ宮崎:
日昔様の担当されているコンティンジェンシー・プラン策定支援は、比較的新しいサービスなのでしょうか。

日昔様:
いいえ、親会社の信託銀行時代から数えると20年ぐらいの実績がありますが、ここ数年のアクティビズムの活発化と昨年に経済産業省が策定した「企業買収における行動指針」を受けて対応マニュアルの重要性が広く認知され、お問い合わせが急増しているところです。

コトラ宮崎:
もう1つのESG関連チームも、社会のニーズを受けてできたチームということですよね。

佐藤様:
はい。昨今では、市場の要請によりサスティナビリティに関する開示の高度化が必須となっており、重要な課題(マテリアリティ)の特定に関するサポートや、統合報告書策定に関するサポートが増加しています。
自分の担当している企業にそういった個別のニーズがあれば、そちらと連携することもあります。

培ってきたノウハウ・強み

コトラ宮崎:
では次に、競合他社と比べてJSS様ならではの強みについてお聞かせください。

佐藤様:
競合は徐々に増えてきてはいますが、データや経験の蓄積が物を言う仕事ですので、新規参入してもすぐに付加価値を出せる分野ではないと思います。
その中で、JSSは三菱UFJ信託銀行が株主名簿管理や総会運営など証券代行業務で培ってきたノウハウや情報を活用することができます。
弊社そのものとしても、2005年の創業以来のデータの蓄積があり、そこが新興の他社と一線を画す圧倒的な強みになっていると思います。

また、プロキシーアドバイザーとして世界屈指のジョージソン社と提携関係にありますので、その関係性やネットワークを生かしたグローバル対応が可能な点も大きな強みとなっています。

日昔様:
先程、佐藤さんが語った弊社の企業理念にある「企業と投資家の“架け橋”」であることでしょうか。
コンサルタントというと、ともすれば一方的に正解を説いてしまいがちなのですが、それではいけないと思っています。
我々は証券代行のお取引がベースにあるので、お客様の環境や風土などをきちんと理解した上でコミュニケーションを重ね、一緒にベストな道を考え抜くことでこそ、投資家とお客様を上手くつなぐことができますし、この仕事の醍醐味でもあると思います。
どの企業にも、それぞれの固有の考え方や歴史、風土がありますが、それを理解した上でお話しすることを心がけています。

コトラ宮崎:
長期的な関係性がある中で、常に企業の味方としてどう貢献できるかということを徹底的に考え続けているということですね。
では次に採用ニーズについて、キャリア採用の方の割合や、どういった業界から転職される方が多いのか、お聞かせいただけますか。

日昔様:
以前はいろんな業界でキャリアを積んだ方に来ていただくことが多かったのですが、ここ数年は、若手の20代30代の方も多くご入社されています。
事業が拡大する中、社内でも若い人を育てていこうということで、最近かなり積極的に若手の方を採用させていただいています。

若手社員は証券会社など金融機関出身の方が多いですが、元々のキャリアにはこだわらずやる気のある方に来ていただきたいと考えています。
実際に、一般企業や公務員などの金融業界以外の方など、幅広い業界の方から志望を頂くことが増えてきた印象です。

ポテンシャル採用に関しては特に経験などは必要ありませんので、金融やマーケットに興味があり、この分野で専門性を高めたいというやる気のある方にぜひ来ていただきたいと思います。

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ご活躍されている方の特徴

コトラ宮崎:
どのような方が御社でご活躍されていらっしゃるのでしょうか?

日昔様:
まず1つ目は、真面目で自ら探求する方です。
経験があまりない方でも、言われたことをただやるだけではなくて、自分で調べたり人に聞いたりと色々考えてやってみようという方は、ぐんぐん成長されています。

2つ目は、コミュニケーション能力が高い方でしょうか。
我々は企業の経営層の方にお話をすることも多いです。相手が何をお悩みかを汲み取って、立場に立って、このお客様にはこの切り口から入ろうとか、こういうストーリーで話そうという工夫ができることが重要です。
これは知識を持っていることよりも大事なことだと思います。

佐藤様:
調査・分析は基本的に地道な作業です。コツコツと、着実に業務をこなしていくことも大事です。

一方で、調査とはいえ唯一の正解やセオリーがあるわけではありません。
どのような切り口で調査すればお客様にとって有益なアドバイスになるか、自分の頭で考えられる方・考えたい方はきっと活躍していただけると思います。

日昔様:
調査の中には地道で泥臭い作業もありますが、その先に自分でどう付加価値を付けていくかを意識して行うとただの単純な作業ではなくなるので、先を考えて作業することが大事だと思います。
クライアントに伝わりやすいよう、色々考えて創意工夫することに面白みを感じるような人にはやりがいがある業務だと思います。

未経験の方でも高い専門性を身に付けるために整えられている環境

コトラ宮崎:
専門性の高い仕事かと思いますが、何かキャッチアップを促すための仕組みなどはありますでしょうか?

佐藤様:
実質株主判明調査チームに若手で未経験で入社した場合、まずは業務概要に関する研修を一通り受けることになります。

その後、数カ月かけて調査手法・システムの基本的な仕組みや実質株主判明調査のフローを学んだ後に、個々の企業に担当として配属されることになります。
その後はOJTがメインになりますが、完全に1人で担当するわけではなく、必ず経験者がコンサルタントとして付きます。
プロジェクトによってお客様のニーズや状況は様々ですので、ケースバイケースで実務を教えてもらいながら進めていくことになります。

証券会社や運用会社ご出身の方の場合、株式市場やマーケットの基本を理解している点はメリットになりますが、根本的には全く異なる業務ですので、実務の中で少しずつ覚えていくことになります。

働き方について

コトラ宮崎:
ワークスタイルに関してはいかがですか?

佐藤様:
まず、3月から総会に向けての4月〜5月が年間で一番の繁忙期となります。
また6月、9月、12月等のプロジェクトもありますので、これら小さいピークを合わせると、年4回のピークがあるイメージです。

一方で、例えば日次で「どうしても何時まで」といった業務は非常に少なく、自分の裁量で仕事の進め方を決めるなど、非常にフレキシブルに働くことができます。
例えば私の場合、子供の送迎や通院付き添いで中抜け(時間休)したあとに、業務に復帰することもあります。
また、在宅勤務も柔軟に可能です。お客様のオフィスに訪問する日などは出社しますが、ほとんどの業務は在宅で進めることができます。
入社直後はキャッチアップのために出社いただくことになると思いますが、ある程度フローを理解した後は自分の都合に合わせ、時間的にも場所的にもフレキシブルに働いていただけると思います。

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日昔様:
専門家の集団なので、やるべきことをきちんとやって高いアウトプットを出すことが最も重要です。
そのために各自が一番パフォーマンスを上げられるような環境が用意されていることは、とてもありがたいです。もちろん自分でコントロールする厳しさもありますが、やり方は自由です。

私も、銀行員時代は子供を0歳から保育園に預けて働いていて、「おかえり」と言ってあげられたことすらなかったのですが、今は柔軟な働き方ができることで子育てとの両立もしやすくなり、以前よりも充実した生活が送れていると思います。

コトラ宮崎:
本質的に顧客に対する提供サービスに向き合えていれば、公私のバランスは、取りやすい環境であるということですね。

日昔様:
はい。またお客様を信託銀行から紹介を受ける形なので、当社として営業活動を行うことは基本ありません。営業ノルマなどがなく、本業である調査や分析、コンサルティングに専念できるのは、個人的には非常にありがたいと感じています。

佐藤様:
お客様からいただいているフィーに見合うサービスの提供に専念できるのは非常にいいところです。

コトラ宮崎:
それは非常に大事なポイントですね。
大手の信託銀行の基盤があるというところが、働き方などにも繋がっているということですね。

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日本シェアホルダーサービスで働く魅力

コトラ宮崎:
では、最後にJSSで働く魅力について、一言ずつお願いします。

日昔様:
月並みですが、お客様のお役に立っているという実感があることです。
私は社会人として20数年間いろんな業務に携わってきました。どんな仕事も誰かのためになり意義があるとおもっていますが、JSSでの業務は特にそれを強く体感する事ができる仕事だと思います。
なぜかというと、IRやSRの重要性、アクティビスト対応などが注目されてきたのは最近のことで、企業の皆様も十分な知識をお持ちでないことが多いためです。
その上、日々アップデートされていく分野のため企業様のご不安は大きく、ノウハウがないばかりに対応を誤って、会社が揺らぐような事態に陥ってしまう事例も少なくありません。
そういった最悪の事態を招かないように何ができるのかを日々考えています。私がお伝えする言葉に真剣に耳を傾けてくださって感謝していただけるのは、本当にコンサル冥利に尽きる思いです。

佐藤様:
私は、ニッチであるがゆえの面白さがあると思います。
冒頭お伝えした通り、例えば経営者が財務諸表で自社の損益やキャッシュフロー・財務状況を把握することは比較的容易かと思います。自社で実施しなくとも、証券会社や経営コンサルティング会社が様々な観点から企業経営を把握するサービスを提供しているかと思います。
しかし、株主、特に機関投資家の観点に特化して企業経営を調査・分析するサービスは我々を含めかなり少数の会社しか行っていません。それゆえお客様から頼っていただけている部分もありますし、まだまだフロンティアが大きいゆえの面白さ・やりがいは非常にあると思います。

コトラ宮崎:
世の中で、非常に尖ったエリアでのサービスを提供されており、感謝される実感も高いお仕事ということですね。
また、投資家関連のビジネスとして、非常に専門性の高い仕事であることも良くわかりました。
本日はありがとうございました。

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登壇者

ゲスト

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日本シェアホルダーサービス株式会社
研究開発/コンサルティング部
コンサルタント

日昔 明子様

[ 経歴 ]
1999年に三菱UFJ信託銀行に入社し、20年以上にわたり法人営業、個人営業、採用研修、ブランドプロモーションなど幅広い業務を担当。
2019年に企業防衛関連業務への関心を起点に日本シェアホルダーサービスへの出向を希望し、現在に至る。
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日本シェアホルダーサービス株式会社
研究開発/コンサルティング部
シニアアナリスト

佐藤 竜朗様

[ 経歴 ]
2012年に新卒で地元の銀行に入行し、個人や中小企業向けの営業に数年従事。
その後、市場運用部門にて、債券運用、為替デリバティブの組成、日本株の調査・運用など幅広い業務を経験。
2020年に日本シェアホルダーサービスに転職し、実質株主判明調査や議決権行使関連のサービスに従事。

インタビュアー

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株式会社コトラ
パートナー

宮崎 達哉

[ 経歴 ]
信州大学工学部卒、ゼネコンでの施工管理者を経験した後、三重県庁にて産業政策の企画・運営業務に従事。県庁在籍中に、経済産業省資源エネルギー庁及びNEDOにてエネルギー政策に係る新規事業立案や規制・制度の合理化に従事。デロイトトーマツグループでの地方創生及び教育分野のコンサルティング業務を経て現職。

[ 担当業界 ]
ESG/サステナビリティ領域、シンクタンク、コンサルティングファーム、監査法人、パブリックセクター、教育、経営層、管理系人材、技術者

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この記事を書いた人

コトラ(広報チーム)