ゲストのご経歴
クールジャパン機構
投資戦略グループ
ヴァイスプレジデント/公認会計士
澤谷 賢一 様
【経歴】
専修大学経済学部卒、中国Central University of Finance and Economics(MBA)卒。
有限責任あずさ監査法人にて大手メーカー(家電、自動車等)の会計監査業務に従事。中国にてMBAを取得し、IFRS・USGAAP導入、その他各種アドバイザリー業務に従事。
その後、2019年4月よりクールジャパン機構にて国内外の企業へのグロース・バイアウト投資業務に従事。公認会計士。
インタビュアー
株式会社コトラ エグゼクティブコンサルタント
枝松 健志
東北大学経済学部卒。日本長期信用銀行(現・新生銀行)に入行。大企業および中堅企業向け融資、審査業務に従事。長銀破綻時には会長秘書を務める。その後ベンチャーキャピタルに転じ、ソフトバンク系VC及び伊藤忠商事系VCにてベンチャー企業への投資と成長支援に注力、複数の投資先でマネジメントを経験する。「企業の成長を人材面からサポートする」ことを目指し人材コンサルタントに転身。 [ 担当業界 ]
経営幹部人材(CXO / 事業推進責任者等)、バイアウトファンド、ベンチャーキャピタル
ゲストのご経歴紹介
枝松:
澤谷様のこれまでのご経歴についてお話いただけますでしょうか。
澤谷様:
公認会計士の資格を保有していたことと、プライベートで海外に行く機会が多かったことから、大学卒業後はあずさ監査法人の国際監査事業部に入所しました。4年ほど日系大手メーカーや外資系企業の日本子会社などの監査を担当した後、社内の制度を利用して北京に2年間留学し、MBAを取得しました。MBAで経営を学びながら、同時に中国語を身に付けることができたので、中国語を活かして仕事がしたいと考えるようになりました。帰国後は、監査法人の中でもアドバイザリーを行うコンサルティング部門に4年ほど所属し、海外案件をメインに担当しました。
あずさ監査法人では、継続して海外案件に携わりたいと考えていましたが、海外案件が常にあるわけでは無い状況でもあり、転職を考えるようになりました。
このような中、クールジャパン機構に勤務しているあずさ監査法人出身の元同僚から「海外案件に関わりながら、英語・中国語を活かして仕事をできる環境がある」と誘われたことが応募のきっかけです。
面接では「海外案件の豊富さ」「英語での面接」など、海外に対する本気度を感じました。これは良いチャンスかもしれないと思い、2019年にクールジャパン機構に入社しました。
クールジャパン機構での担当案件について
枝松:
クールジャパン機構に入社されて3年経つなかで、現在までの業務内容を教えて下さい。
澤谷様:
入社して最初に担当した投資案件は、GOJEKというインドネシアでフードデリバリーサービスを提供するスタートアップ企業への投資です。この案件では、配属当初から英語でのコミュニケーションが求められましたし、もちろん契約書も英語でした。当時、投資業務は未経験でしたが、周りの方々にサポートしてもらい、なんとか投資までこぎつけることができた思い出深い案件です。
その後、EMWという中国でワインを販売している企業のバイアウト案件を担当しました。こちらは中国本土・香港の企業ですが、オーナーがフランス人でオペレーションの方々が中国人という特徴があります。EMWが高級ホテルのレストランに商材を卸すことができるという強みを活かし、その販売チャネルに商材として日本酒を加えるというプロジェクトを担当しました。
新型コロナウイルスが流行したあと、なんとか2020年夏から日本酒の販売を開始することが出来、人気も出始めているので一安心しています。
また、Vponという台湾にあるデジタルマーケティング企業への投資も担当しました。
EMWやVponの案件では、留学中に身に付けた中国語力を発揮することが出来、非常にうれしかった記憶があります。また、IMCFという日本のデザイナーズブランドを育成する会社への投資も担当し、中国をメインとした海外展開のサポートもしています。
クールジャパン機構では自身の知識・経験を活かして案件を進めることができるため、主体的に動きやすい風土があります。
枝松:
担当された案件をお伺いするかぎりでは、かなり海外の案件に携われるということが伝わります。
澤谷様:
そうですね。
前述の通り、転職活動の際には海外に携わりながら働くことを第一に考えていたので、そういった意味でクールジャパン機構は、私の求めていた環境にかなり近いと言えます。
クールジャパン機構の組織風土や競合他社との違い
枝松:
クールジャパン機構への入社理由である、海外に携わりたいということはイメージ通りだったと思うのですが、ギャップを感じるような点はありましたか?
澤谷様:
良い意味でのギャップはありました。官民ファンドということで、入社前は、堅い社風をイメージしていましたが、全くそのような雰囲気はありませんでした。
もちろんドキュメンテーションなどのプロセスにおいては多少の堅さはありますが、業務においては各人がプロフェッショナルとして自立しています。
枝松:
貴社の強みや競合他社との違いはどのようなところにあるのでしょうか?
澤谷様:
政府系ファンドとしての信用力とネットワークにあると思います。
海外の企業の投資案件をソーシングする際に、政府系のファンドであると説明すると、一度話を聞いてみようと思っていただけるケースが多いです。
また、投資後のサポートのし易さも感じています。EMWの例を挙げると、中国でワインを販売している企業が日本の酒蔵に対して「日本酒を海外で卸してみませんか」と提案しても、協力を得ることは難しいと思います。しかし、官民ファンドであるクールジャパン機構の投資先として紹介することで、話を聞いてみようと思っていただける機会を得られた一面もあると思います。
また特に国内においては、全国の金融機関や自治体、事業者の方々とのネットワークにより、投資先企業を繋げることができます。
枝松:
候補者様から、クールジャパン機構はVCとPEどちらに分類されますか?という質問を多くいただきますが、実際どちらに分類されるイメージでしょうか。
澤谷様:
VCとPEを融合させたファンドとイメージいただけると良いと思いますが、案件の数ではVCに近いです。
既存のバイアウト案件も海外がメインです。弊社でメインターゲットとしているのは、スタートアップ企業へのグロース投資です。
その中でも、民間ではできないようなリスクが高く政策的意義が高い案件(海外アングル)に積極的に投資をしているため、ある程度会社として成長し、次の成長フェーズとして海外進出をしようと考えている企業が多い印象です。
クールジャパン機構が求める人材像の今後の展望
枝松:
澤谷様は海外案件に注力できるということで入社されましたが、他のメンバーの方々はどのような経緯でご入社されたのでしょうか。
澤谷様:
何かしら海外に関連する業務を担当した経験や、海外生活の経験がある中で、日本のカルチャーや食べ物などの素晴らしさを改めて実感し、日本企業を応援したいと思って入社した社員が多い印象です。
その他にも、私のように会計業務の経験者で、英語や外国語を用いて仕事をすることに興味がある方にもフィットする環境だと思います。
枝松:
今後注力していきたい領域やご自身として成し遂げたいことなど展望などはありますか?
澤谷様:
海外投資について、より注力していきたいと考えています。
EMWの案件では、海外に販売プラットフォームを有する企業への投資を通じて、日本の商品も同時に販売するということは非常に効率的であると感じました。それと同時に、ゼロから日本の商品を海外で販売することの大変さも感じているので、海外の消費者により近い企業に対して投資をすることで、日本の商品を海外に届けるような活動に力を入れていきたいです。
また、政策的意義と合わせて収益も見込めるような、日本のカルチャーや食などを発信できる案件を作りたいと考えています。政策的意義と収益性を両立させるということは難しくもありますが、官民ファンドとして周囲の期待に応えていきたいです。
枝松:
率直にどのような方と働きたいとお考えでしょうか。
澤谷様:
業務のベースとなるファイナンス領域への知見など、ある程度のスキルセットを有した上で、日本のプロダクトを海外に出すことに想いを持った方と働きたいと考えています。
語学力などスキル面で必要なものは多いですが、弊社メンバーも全員が入社時点でネイティブレベルの英語力があったわけではないと思います。私も、英語の契約書に関してはあまり経験がありませんでしたが、いまでは一人で業務をこなすことができるようになりました。
どちらかというと「スキルがあるか」ということよりも、クールジャパン機構が掲げる想いに共感できる方と働きたいと考えています。
クールジャパン機構を志望される候補者様へのメッセージ
枝松:
最後に転職を希望される方にメッセージをお願いいたします。
澤谷様:
日本のカルチャーやプロダクトを世界に発信したいという想いに共感できるという方に、ぜひご入社いただきたいと考えています。
我々とともに、「クールジャパン」を世界に発信するチャレンジをしましょう。皆様からのご応募をお待ちしています。
クールジャパン機構にご興味がある方へ
今回特集しましたクールジャパン機構様の求人をご紹介します。
ご興味がある方は、ぜひご応募ください。
■投資担当(ディレクター~マネージングディレクター)
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