IASB (国際会計基準審議会)
IASB(International Accounting Standards Board:国際会計基準審議会)
1973年に設立されたIASC(International Accounting Standards Committee)から2001年に改組された組織で、IFRS財団に属してIFRSの設定を行っている。会計基準の開発、改訂の検討項目の設定やプロジェクト計画の策定とその実行について、全面的な裁量権を有している。
2001年にIASCから改組される際、親組織としてIASC財団を設立、その下にIASB本体と並んでTrustees(評議会)、SAC(基準諮問会議)、IFRIC(国際財務報告解釈指針委員会)等が設立された。2010年にはIASC財団はIFRS財団に、SACはIFRS諮問会議に、IFRICはIFRS解釈指針委員会に名称変更された。
IASB保険プロジェクト
IASBの前身であるIASCによって1997年1月に立ち上げられた、保険負債会計の国際基準策定を目的とするプロジェクト。起草委員会(Steering Committee)を中心に検討が進められ、1999年に論点書(DP)が、2002年に原則書草案(DSOP)が公表されている。DSOPは、保険負債を時価評価する基準となっている。
DSOP (原則書草案)
DSOP(Draft Statement of Principles:原則書草案)
保険契約の会計基準について、IASBの保険プロジェクトによってまとめられた原則書草案のこと。生命保険会社・損害保険会社に共通の会計モデルで、繰延法ではなく資産負債法を採用しており、時価評価を導入している点が特徴である。 Committee)を中心に検討が進められ、1999年に論点書(DP)が、2002年に原則書草案(DSOP)が公表されている。DSOPは、保険負債を時価評価する基準となっている。
IAIS(保険監督者国際機構)
IAIS(International Association of Insurance Supervisors:保険監督者国際機構)
国際的に整合的な保険監督の促進等を目的として1994年に設立された国際機関で、約190の国や地域の保険規制当局および監督者によって構成される。国際保険原則、基準及び施行規則を発行し、保険監督についてのトレーニング、保険監督者のための会議やセミナー運営を行っている。保険会社および再保険会社の健全性に関する国際共通基準を策定する。
2009年10月、ソルベンシー規制整備の一環として「ソルベンシー目的における資本リソースの構造に関する基準」、「ソルベンシー目的における資本リソースの構造に関する指針」を採択した。
CP (Consultation Paper : 諮問書)
設立趣旨書に記されている透明性を徹底するため、市場参加者、消費者、他のエンドユーザーを含めた全ての利害関係者からの意見を聴取する目的でCEIOPS(EIOPA)が準備した諮問書。
QIS (定量的影響度調査)
QIS(Quantitative Impact Study: 定量的影響度調査)
新たなソルベンシー規制を実施した場合の各金融機関への会計や実務負担上の影響を調べる、CEIOPS(EIOPA)による一連のフィールドテストのこと。2005年に第1回目の調査が始まり、2010年、最終段階となるQIS5が実施され、2011年3月に報告書が発表された。
技術的仕様書(Technical Specifications)
QISの実施にあたり、CEIOPS(EIOPA)が主体となってソルベンシーⅡの枠組みの下での資産、負債、所要資本の具体的な評価方法を記した仕様書。
保険規制の3本柱アプローチ
第1柱は定量的要件、第2柱は監督活動、第3柱は法定報告と情報開示である。これらの各柱が相互に補完することで、適切な保険規制がなされると考えられている。