マーケティング・企画からサステナビリティ・ESGコンサルタントへ──共感を起点に企業変革を支援するキャリアステップ

ESG(環境・社会・ガバナンス)投資が加速し、企業の非財務情報開示が注目を集める中、サステナビリティ・ESGコンサルタントの需要が急速に高まっています。なかでも、マーケティングや企画職で培った“共感力”“ストーリーテリング力”“社会課題への関心”を活かし、この領域へキャリアチェンジを目指す方が増えています。本記事では、マーケ・企画職出身者がESG・サステナビリティコンサルタントへ転職するためのステップ、求められるスキル、志望動機と職務経歴書の記載例までを解説します。

目次

1. マーケ・企画とESGコンサルの違い

項目マーケティング・企画ESGコンサルタント
目的売上増加・ブランド認知・顧客価値創出社会課題の解決と企業価値向上の両立
成果物戦略資料・キャンペーン企画・分析レポートESGレポート・TCFD/ISSB対応支援・ESG戦略策定
関与先消費者、営業、商品開発経営層、IR部門、サステナビリティ部門

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2. 活かせる経験とスキル

  • ステークホルダーを意識した企画力・伝達力
  • 社会トレンドや消費者インサイトに基づく分析力
  • メッセージ開発やビジュアル表現(レポート作成など)
  • 部署横断のプロジェクト推進力
  • 社内外向けのプレゼン・ドキュメンテーション能力

3. 転職を成功させるステップ

  1. ESG・サステナビリティ領域の基礎理解:SDGs、GHG排出量、ESG評価機関の基準など
  2. 企画・ストーリー設計力の再定義:企業にとってのマテリアリティ(重要課題)を“伝える力”に転換
  3. 実務的な用語や事例に触れる:TCFD、ISSB、GRI、CDPなどの開示事例を読む
  4. 学習履歴を可視化:サステナビリティ検定やオンライン講座を活用
  5. 志望理由とWillの整理:社会的意義×個人の原体験を軸に語る

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4. 必要な知識と学び方

  • ESG・サステナビリティの基礎(SDGs、SBT、GHGプロトコル)
  • 開示規制(TCFD、ISSB、GRI)と非財務情報の可視化
  • IR・統合報告書作成の構成と要件
  • データ可視化ツール(PowerPoint/Canva/Tableau等)
  • おすすめ教材:経産省「サステナビリティ研修」、JACFO、CourseraのESG講座

5. 職務経歴書の記載例

氏名:川口 彩
生年:1990年生まれ

■職務要約:
BtoC事業会社にて約8年間、マーケティング戦略および新商品企画業務に従事。サステナビリティ視点を活かした商品開発、消費者のESG志向に対応したメッセージ企画に携わり、社内サステナビリティ推進委員会にも参加。今後はESGの専門性を深め、企業全体の変革を支援するコンサルタント業務に挑戦したいと考えています。

■職務経歴:
株式会社◯◯(2015年4月〜現在)
・環境配慮型商品開発における市場調査・メッセージ設計
・PR/IR連携によるサステナブルブランド特設ページ制作
・消費者アンケートによる社会課題意識の分析レポート作成
・社内向けESG勉強会の設計・ファシリテーション
・社内横断プロジェクトでのマテリアリティ特定支援

■保有資格:
・サステナビリティ検定(JSA)
・日商簿記2級
・TOEIC 860点

■学歴:
上智大学 総合人間科学部 卒(2013年3月)

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6. 志望動機の記載例

私はこれまで、マーケティング・企画職として社会課題に寄り添った商品や施策を多数担当してまいりました。特に、ESG・サステナビリティ領域に対する社会の関心が高まる中で、「共感を形にする仕事」に強いやりがいを感じております。社内横断でサステナビリティ方針の整理に携わる中で、企業全体の変革を外部から支援するという立場に魅力を感じ、ESGコンサルタントへの転身を志望いたしました。貴社でなら、経営と現場の橋渡しとなる本質的な支援ができると確信しております。

7. まとめ

サステナビリティ・ESGの実践には、「ストーリーを設計し、社内外に伝える」力が欠かせません。マーケティングや企画で培った共感設計力やプロジェクト推進力は、まさにESGコンサルタントに求められるスキルと重なります。

これまでの経験を“社会課題の解決”という新たなフィールドに活かし、未来に向けた企業価値創造を支援する仕事に、一歩踏み出してみませんか。

この記事を書いた人

コトラ(広報チーム)