マーケティング・企画からWebデザイナーへ──“伝える”力を“形にする”仕事へのキャリアチェンジガイド

マーケティングや企画職として、ブランドの世界観を考えたり、ユーザーに刺さるメッセージを設計したりしてきた方の中には、「自分の手でビジュアルをつくりたい」「デザインを通じてもっと表現したい」と考える方も多いのではないでしょうか。Webデザイナーは、単に“見た目”を整える仕事ではなく、マーケティングやユーザー体験の視点を活かして“伝わるデザイン”をつくる仕事です。

本記事では、マーケ・企画出身者がWebデザイナーへ転職するためのステップ、学ぶべきスキル、必要なポートフォリオ、志望動機・職務経歴書の記載例まで、実践的にご紹介します。

目次

1. マーケ・企画とWebデザイナーの違い

項目マーケティング・企画職Webデザイナー
主な目的売上・認知・ブランディングの最大化情報や価値を視覚で伝え、体験を設計する
主な成果物企画書、レポート、戦略資料LP、バナー、UI、コーポレートサイトなど
関与範囲戦略設計・企画・実行支援構成設計・ビジュアル制作・改善提案

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2. マーケ経験者がWebデザイナーに向いている理由

  • ユーザー理解がある(ペルソナ設計・ニーズ分析)
  • 伝えたいメッセージの本質を言語化できる
  • KPI思考でデザインを“効果”と結びつけられる
  • プロジェクト推進経験がある(ディレクションに強い)
  • デザイナーとのやりとり経験があり、仕事の全体像を把握している

3. 転職を成功させるステップ

  1. デザインの基礎を学ぶ:視覚的階層、余白、フォント、配色の基本を学ぶ
  2. ツールを使えるようになる:FigmaまたはAdobe XD、Photoshop、Illustratorを習得
  3. 模写・自主制作で練習:LPやバナーの模写、自作案件を積み上げる
  4. ポートフォリオサイトを作成:自分の作品+考え方・設計プロセスを掲載
  5. 応募書類と面接対策:なぜデザインか?なぜマーケから転向か?を明確に

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4. 必要なスキルとツール

  • Figma または Adobe XD:UIデザインの基本ツール
  • Photoshop/Illustrator:バナー制作や画像加工に
  • HTML/CSS(基礎):デザインとコーディングの連携理解
  • Canva(副業・簡易ツールとして)
  • Google Fonts・Unsplash・アイコンサイトなど素材知識

5. ポートフォリオの作り方

採用側が見たいのは「デザインのセンス」だけでなく、「どのように考えたか」というプロセスです。

  • Before→Afterで課題解決を示す
  • 構成案(ワイヤーフレーム)→ビジュアルデザイン
  • なぜその色・フォント・写真を選んだのかを説明
  • マーケ経験者ならKPIやCVR改善の観点を添える
  • Notion、Adobe Portfolio、WordPressでポートフォリオサイト化

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6. 職務経歴書の記載例

氏名:山田 美月
生年:1991年生まれ

■職務要約:
大手教育系企業にてWebマーケティング・企画を6年担当。SNS運用、LP制作ディレクション、広告バナー設計などクリエイティブの上流に関与。近年はFigma・Photoshopを用いて自らビジュアル制作にも携わり、デザインへの関心が高まり転職を志望。ユーザー視点で“伝わる”Webデザインを形にする職種を目指す。

■職務経歴:
株式会社〇〇(2017年4月〜現在)
部署:マーケティング企画部
・年間50本以上のLP制作における企画構成およびディレクション
・広告バナー(Google/Yahoo/Meta)の構成案作成・A/Bテスト設計
・Figmaを用いたワイヤーフレーム・ビジュアルモック作成
・Photoshopを活用した簡易バナー制作
・Webディレクターとの連携による進行管理・改善PDCA

■保有スキル:
・Figma、Photoshop、Illustrator
・HTML/CSS(初級)
・日商簿記2級
・TOEIC 800点

■学歴:
立教大学 文学部メディア表現学科 卒(2014年3月)

7. 志望動機の記載例

【志望動機例】

これまでWebマーケティングや企画職として多くのLP制作や広告施策に携わってきましたが、常に「このビジュアルを自分の手でつくれたら」という思いを抱いてきました。マーケティングで培ったユーザー視点や訴求構成の経験に加え、FigmaやPhotoshopなどのデザインツールも独学で習得し、現在は実務でもビジュアル設計を一部担っております。今後はWebデザイナーとして、表現と戦略をつなぐ存在として貢献していきたいと考え、御社を志望いたしました。

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8. まとめ

Webデザインは「見た目を整える」仕事ではなく、「ユーザーに届く体験を設計する」仕事です。マーケティング・企画職で培った“伝える力”や“ユーザー理解力”は、Webデザイナーにとって大きな武器となります。

重要なのは、ツールスキルだけでなく、“なぜ自分がこの道に進みたいのか”を語れること。デザインというクリエイティブの世界に飛び込むことは勇気のいる決断ですが、マーケでの経験は確実に価値になります。

あなたの「伝えたい」を、「伝わるデザイン」に変えるキャリアへ。Webデザイナーとしての第一歩を、今こそ踏み出しましょう。

この記事を書いた人

コトラ(広報チーム)