Web広告運用やSEO、SNS施策などデジタル領域で培ったマーケティングスキルを活かして、より上流のブランド戦略や事業開発に関与できる「マーケティング・企画職」へとキャリアチェンジを考える方が増えています。本記事では、Webマーケティング経験者が、企業の中核に近い企画・戦略業務へと転職するためのステップと、志望動機および職務経歴書の例文をご紹介します。
ステップ1:マーケティング・企画職の業務理解
マーケティング・企画職の業務は多岐にわたります:
- マーケティング戦略の立案(4P/3Cなどを用いた市場分析)
- 新商品・サービスの企画、事業戦略の策定
- 広告・販促施策の設計と実行管理
- 売上・KPIのデータ分析と改善提案
- 社内外ステークホルダーとの連携と予算管理
Webマーケティングで培った「デジタル戦術視点」と「データ分析力」は、上流企画においても必須のスキルです。
ステップ2:Webマーケティング経験の活かし方
- 広告運用経験 → 広告ROI視点の販促設計、媒体特性理解
- SEO/SNS施策 → 顧客インサイト起点でのコンテンツ企画
- GAやBIツールでの分析 → 売上・KPIドリブンな施策立案
「施策担当者」から「マーケティングの設計者」へと役割の重心を移すイメージが、転職成功のカギです。
ステップ3:補完しておくべき知識・スキル
- マーケティング戦略理論(STP、ブランドエクイティなど)
- 事業計画・PL理解(売上・利益構造の基礎)
- 新規事業やサービス企画の手法(リーンキャンバスなど)
- 提案資料・ロジカルシンキング・プレゼン力
ステップ4:志望動機に“戦略と実行の橋渡し”視点を盛り込む
単なるデジタル施策の遂行者ではなく、「事業課題を理解し、戦略から一貫して関わりたい」という意思を志望動機に込めると説得力が増します。
志望動機(例文)
私はこれまで事業会社にてWebマーケティングを担当し、リスティング広告やSNS運用、SEO施策を通じた集客・CV改善に取り組んでまいりました。分析と改善のサイクルを日々回す中で、「部分最適ではなく、マーケティング全体の戦略や商品企画の段階から関わりたい」と感じるようになり、貴社のようにブランド・商品・チャネルを一気通貫で考える体制に強く惹かれております。私のデジタル起点の知見を活かしつつ、より上流の戦略立案や事業推進に挑戦したいと考え、志望いたしました。
職務経歴書(サンプル)
氏名:山田 美咲 連絡先:misaki.yamada@example.com|080-1234-5678 【職務要約】 化粧品メーカーにてWebマーケターとして約5年間勤務。広告運用からSNS企画、SEO施策、LP改善、Google AnalyticsによるKPI分析など幅広く担当。今後は、マーケティング戦略や商品企画を含めた上流フェーズに挑戦したく、事業企画・ブランドマーケティング領域への転向を希望。 【職務経歴】 株式会社〇〇ビューティー(2019年4月〜現在) マーケティング部 Webマーケター 主な業務: - Google/Yahooリスティング広告の運用、月予算500万円規模 - Instagram公式アカウント運用、投稿企画とフォロワー1万人達成 - SEO対策(記事ディレクション、外部施策)、オウンドメディア改善 - LP構成見直し・ABテスト実施 → CVR120%改善 - Google Analyticsによるアクセス解析・レポーティング 【スキル・資格】 - Google広告、Meta広告、GA4、Looker Studio - SEO知識(構造化データ、検索意図分析) - Web解析士資格保有、日商簿記3級、TOEIC 780点 【学歴】 明治大学 商学部 卒業(2019年3月)
Webマーケティングの現場で鍛えた実行力と分析力を、より上流の企画力・戦略力に昇華させることは十分に可能です。キャリアの幅を広げたいと考える方は、業界・業種を問わず「戦略起点」の視点をもって転職活動に臨みましょう。