インフラエンジニアからパッケージ開発エンジニアに転職するためのステップ【志望動機、職務経歴書】

インフラエンジニアは、システム基盤の設計・構築・運用を担い、安定したサービス提供の要となる存在です。一方、パッケージ開発エンジニアは、業務パッケージソフトウェアの設計・開発・カスタマイズを担当し、業務プロセスそのものの最適化に貢献します。インフラエンジニアの論理的思考やパフォーマンス最適化の知見は、パッケージ開発においても有効であり、実務設計や運用設計を理解した上流エンジニアとして高く評価されます。本記事では、インフラエンジニアからパッケージ開発エンジニアへの転職を成功させるためのステップを解説します。

1. パッケージベンダーが評価するインフラ出身者のスキル

  • システム構成全体を俯瞰した設計力
  • 非機能要件(パフォーマンス・信頼性・保守性など)への深い理解
  • トラブルシューティング・障害対応の経験
  • データベース、ネットワーク、OSに関する広範な知識
  • 顧客・開発部門との折衝・要件定義力

特にミッションクリティカルな業務系システムを扱うパッケージベンダーにおいては、運用視点を持った設計・開発ができる人材として重宝されます。

転職のご相談(無料)はこちら>

2. 転職ステップ

STEP1:運用・構築業務を“設計視点”で整理

サーバ・ネットワーク構築、ミドルウェア設定、可用性対策、障害復旧などの経験を、「なぜその設計をしたのか」という目的・意図とセットで棚卸しましょう。

STEP2:パッケージ開発に挑戦したい理由を整理

「運用改善にとどまらず、業務の仕組みそのものに踏み込みたい」「コードを書くことで顧客に価値提供したい」など、キャリア観の変化を言語化しましょう。

STEP3:開発スキルの補完

JavaやPythonなどの開発言語、SQL、Gitの基礎知識などを身につけ、コードを書けることを証明できるポートフォリオがあると説得力が高まります。

3. 志望動機(例)

インフラエンジニアとして、大手SIerのもとで金融機関や物流業界の基幹システム基盤構築・運用に携わってまいりました。運用観点からの提案や構成改善を行う中で、業務システムそのものに関わることで、より本質的な価値提供を行いたいと考えるようになり、パッケージ開発エンジニアへの転職を志望いたしました。

貴社の業界特化型パッケージソリューションと、技術と業務の両面から価値を生み出す開発方針に強く共感しております。私のインフラ経験と運用最適化の視点を活かし、設計・開発の上流工程から貢献してまいりたいと考えております。

転職のご相談(無料)はこちら>

4. 職務経歴書(例)

氏名:中村 悠真
生年:1992年生まれ(32歳)
学歴:芝浦工業大学 工学部 情報工学科 卒業(2015年)

職務要約

大手SIerにて、インフラエンジニアとしてサーバ・ネットワークの設計・構築・運用保守を担当。基幹業務系システムを中心に、冗長化・監視・セキュリティ対策まで幅広く支援。運用性・保守性を重視した構成提案を行い、改善活動も推進。今後はアプリケーション設計・開発領域へキャリアを広げたいと考えている。

職務経歴

株式会社○○ソリューションズ/2015年4月~2024年3月
所属:インフラ統括部

  • 金融機関向けシステム更改:サーバ更改・ジョブ管理の自動化により運用工数20%削減。
  • 物流企業向け仮想基盤構築:冗長構成設計とバックアップ最適化を担当。
  • 障害対応プロセス改善:ログ分析ツール導入・ナレッジ共有制度構築により対応時間40%短縮。
  • 若手育成・チームマネジメント:3名のOJT教育を実施し、定着率100%を達成。

スキル・資格

  • インフラ構築(Linux/Windows)/運用設計/仮想化/ジョブ設計
  • Python/SQL/Shell Script/Git/Docker(学習中)
  • 基本情報技術者/LPIC Level1/AWS Certified Solutions Architect – Associate

“安定稼働を支える力”から、“業務価値を生み出す力”へ。現場の視点を持つ開発エンジニアとして、新しいキャリアに踏み出しませんか?

この記事を書いた人

コトラ(広報チーム)