活動的なチームカルチャー
コトラ吉田:
次に組織の概要(構成、バックグラウンド、カルチャー)についてお伺いできますでしょうか。
野中様:
この組織は2018年頃に立ち上がり、現在は約50名のチームとなっており、弊社の中でも最大規模のユニットです。年齢層は非常に若く、男女比率もほぼ半々になっています。
バックグラウンドとしては、以前はファーム経験者やSIer出身の方が多かったのですが、近年は、事業会社出身でコンサル未経験の中途採用の方が非常に増えています。
前職で4〜5年仕事をされて、第二のキャリアとして当社を選ぶ方が増えています。
大石様:
若手が多く、20代で少し事業会社にて経験を積まれた方などに多数入社していただいています。
プロアクティブに動ける方や、自己発信ができる方がたくさんいるため、メンバー同士で活発にディスカッションを重ねながら、お客様への提案や説明などについても思案しています。ミーティングが設定されると、様々なアイディアを出し合い検討するなど、活発な雰囲気があります。
野中様:
隔週開催のユニット会には、週末に30人以上がリアルに集まりミーティングを行っています。
単に事例を紹介するだけではなく、小グループで企業を見学したり、イベントや展示会を積極的に探して参加したりしています。
コトラ吉田:
研修なども、自主的に探して受講されているのでしょうか?
野中様:
研修はユニットとして体系的に作られており、約30のコースがあります。マネージャー以上の人が中心となり自主的に作っているのですが、それを若手がサポートしながら、自分たちで研修のコースを作り上げています。
新しいメンバーが加わるたびに、研修を開催しています。
コトラ吉田:
ギブの精神が強い方が多いのですね。
大石様:
そうですね。自身の領域を限定せずに広く持つことは、コンサルタントとしての仕事面でも活きてくるため、多くの方が自身の範囲を広げ、アクティブに動いていると感じます。
浅井様:
好奇心旺盛な方が多いため、他の業界から来た人とも、お互いに積極的な情報交換を行っています。
コトラ吉田:
官民両方対応ができるからこそ、多様な経験・情報を共有できるということが大きな強みなのですね。
野中様:
そうですね。社会課題は様々な事象が複雑に絡み合っており、容易に答えが出るものではないため、いろいろな経験を持つ人が知恵を出し合い、多角的に考えることが重要です。
そのため、多様なバックグラウンドを持つ人々が自然と集まり、チームが形成されています。
チーム関係性強化のための取り組み
コトラ吉田:
リモートワークの取り組みなど、働き方についてはいかがでしょうか。
野中様:
我々はハイブリッド方式を採用しており、リモート対応も充実しています。
オフィスや出張先、自宅、サテライトオフィスなど、場所を選ばずに働くことが可能ですが、難しい課題に対応することや新しいことを考えるなど、チームでの議論が必要な際はオフィスで集まることを推奨しています。
このように、作業の性質に合わせて、各々が一番効率的な方法を自分で選んでいます。
コトラ吉田:
若手にとって聞きやすい環境や雰囲気などがあるのですね。
大石様:
はい、聞きやすい環境や雰囲気があると感じます。
私は1年目の新卒の方の育成を担当していますが、毎日ミーティングを設定して、わからないところを解消しています。
野中様:
当社では階層をフラットに保っているため、シニアマネージャーやアソシエイトパートナーも若手社員のサポートをしています。コーチ役が未経験者の育成担当を1人2人持っているため、非常に近い関係で気軽に話すことができます。
コトラ網中:
コーチ制度やメンター制度などもあるのでしょうか。
大石様:
コーチ制度とメンター制度は別に設けられており、コーチは主にコンサルティング業務や振る舞いなどについて指導します。メンターは中途採用の方に対しては、最初の1年目だけアサインしています。
案件のローテーション管理とメリハリのある労働環境
コトラ吉田:
案件のローテーション周期についてお伺いできますでしょうか。
野中様:
案件は、約3ヶ月ごとに見直しを行い、部分的な組み直しを行います。
良好なデリバリーがされている場合、クライアントから継続的な要望や追加の相談があるため、一つの案件が半年から1年程度続くケースが多いです。3ヶ月ごとの契約見直しを機に、部分的にメンバーのシャッフルを行うこともあります。クライアントからバイネームで買われ「次もよろしく頼むよ」と言っていただけることも多く、継続を希望するコンサルタントが多いため、希望に基づいてローテーションを調整しています。
大石様:
一方で、本人の希望と併せて、柔らかい雰囲気の会社が続いた場合、次は堅い雰囲気の会社も挑戦させてみる、同じマネージャーが続けば、違うマネージャーと一緒に取り組むなど、異なるスキルや方法を習得するため、意図的にシャッフルすることもあります。
コトラ吉田:
働き方はいかがでしょうか?
野中様:
1週間の中でもメリハリが利いた働き方が可能であるため、没頭したいという状況であれば、積極的に取り組める環境になっています。一方で、働き過ぎという状況にならないように管理もしております。
全員がメリハリをもち、自分でコントロールするのが理想の姿ですが、特に若手はこの点で難しさを抱えることもあるため、オーバーワークにならないようにコントロールしています。
大石様:
ワークライフバランスが個人の裁量に委ねられている点もこの業界の良さであると感じます。
メリハリをもって働くことができる人は、非常に効率よく働けています。
能力要件の達成に基づく公平な評価プロセス
コトラ吉田:
では次に、評価制度についてお聞かせください。
野中様:
業績評価と能力評価の2つがあります。業績評価は受注貢献と、チャージ時間によって評価されます。
能力評価は情報発信、テーマ発掘、新規開拓などがバランスよく評価されるようになっています。
コトラ網中:
案件の獲得のしやすさに関してはいかがでしょうか?
野中様:
案件は非常に獲得しやすいと思います。
営業で一番難しいのが、「OI(Opportunity Identify)=機会を作る」フェーズだと思います。
しかし、当社の場合は、グループ内でクライアント紹介があるなど、相談を受ける機会に恵まれており、様々な課題にNTTデータグループだけではなく、NTT全体のグループのネットワークを活かして対応しています。
また、会社のホームページに記事を載せると、問い合わせをいただくことが多く、そこから案件に繋がることもあります。
さらに、前職の繋がりや、当社独自のクライアント、グループ会社からの紹介など、いろんなクライアントからの問い合わせがあります。その中で、価値提案できると感じたところを選定し、案件にしています。契約までに何度か打ち合わせを重ねることで、クライアントに対してより満足度の高い、非常に良いデリバリーができていると思います。
プロジェクトのやりがいについて
コトラ吉田:
業務を進める上で感じるやりがいについてお聞かせください。
中西様:
私は官公庁向けのシステム化やデジタル化の案件を担当していますが、構想していた案が実際に形になる過程を見ることに非常にやりがいを感じます。
例えば、10年ほど前にとある省庁へ提案したことが、再び検討され、実装へと進んだ事例がありました。
提案した当時はすぐに採用されなかったとしても、その成果が長期的に実を結び、非常に仕事の面白みを感じた瞬間でもありました。
浅井様:
私は、新しい領域にいつでもチャレンジさせてもらえることに大きなやりがいを感じます。
新しい領域は、大きな規模になるのに時間がかかることもありますが、相談したらチャレンジしてみたらいいよという形で、小さな規模からでも新しい領域に挑戦させてもらえるため、楽しいです。
現在は自治体の事業で、障害のある人々が旅の楽しみを味わえるために、ドローンを用いた観光商品の造成を支援しています。そういった新しく、面白みのあることに挑戦させてもらえるのは魅力であると感じます。
また、シンクタンクのような要素もあり、大学と連携して調査をしたり、専門家やスペシャリストの方々にインタビューさせてもらったりなど、常に業界の最新動向を追いかけることができる点も非常に面白いところだと思います。
大石様:
私の仕事には二つのやりがいがあります。
一つ目は、プロフェッショナルとして、困難な仕事でもしっかりとやりきる責任があることです。
担当している案件の中には、なかなかお客様だけでは対応が難しいものもあります。例えば、問題が発生した案件を収束させることや、あいまいな決め事を明確にして組織的な観点から案件を整理することが挙げられます。
潜在的にお客様が感じていつつも改善できていないことは、誰かからの要請を受けるのではなく、こちらから自律的に解決に向けて動くことが重要だと考えており、コンサルタントとしての価値の出しどころだと考えております。
二つ目は、夢があり面白い仕事ができる点です。
例えば現在、宇宙に関連する案件を担当しており、衛星を製造し運用する方法、リモートセンシングの高度な運用方法等、スケールの大きいことに携わっています。
また、量子コンピュータやブレーンマシンインタフェース(BMI)等、時代に先駆けて先端技術に触れることができるため、非常に刺激的です。
実際に活躍されている方の特徴
コトラ吉田:
実際にどのようなバックグラウンドや経歴をお持ちの方が活躍をされているかお伺いできますでしょうか?
野中様:
事業会社の経営企画・事業企画・IT企画などの経験を持つ方が非常に活躍されています。
多様なバックグラウンドの方が集まっていますが、共通点として、どの方も課題解決に真剣に取り組んでこられたという点が挙げられます。
例えば営業に関しても、ソリューション営業の方は適性があると思いますし、企画に関しても、自分で新しい企画を考え、その企画を通すために努力された経験のある方が望ましいと思います。
課題解決のために、いろいろと新しいことを考えることが好きな方と波長が合うことが多いと感じます。
大石様:
コミュニケーション能力も極めて重要です。質問をした際も、好奇心を持って一緒に深掘りをして頂ける方が良いです。クライアントと打ち合わせをする際も、質問を投げかけ、そこから興味があることの兆しを見つけて更に深掘りしていくことが求められ、そういった能力のある方が活躍しているという印象です。
コトラ吉田:
会話のキャッチボールを続けていく中で、多角的に見出していける方が良いということですね。
野中様:
また、具体的なジャンルに関わらず、これまで真摯に目の前の仕事に向き合って来られた方は、特に活躍が期待できる職場です。面接の際、どれだけ現職の仕事に打ち込んでいたのかを確認しています。
コトラ網中:
課題発見能力については、どの程度のレベルが求められるのでしょうか?
浅井様:
特に若手であれば、限られた視界の中でも広く深く見渡せる力を持っていてほしいと思います。
大石様:
具体的な正解を見つけられなくても構いませんので、自分なりに何かしら重要だと感じたテーマについて深く考え、仮説を持ってディスカッションできる方が望ましいです。
野中様:
好奇心やイメージする力があれば、質問に対して積極的に会話を深めることができるため、そういうことができる人が良いと感じます。
中西様:
キーワードに興味を持つだけではなく、実体験を通じて深く考えられる方が望ましいです。
転職希望者様へのメッセージ
コトラ吉田:
では最後に候補者様に向けて、一言ずつメッセージをお願いします。
野中様:
もし、まだ自分の専門性を見つけられていないけど、好奇心旺盛で多くの業界やクライアントに興味があり、多様なコンサルティングワークに挑戦してみたいという方には、非常に良い環境が整っていると感じます。
自分が打ち込めることを見つけたいとお考えの方は、ぜひNTTデータ経営研究所に来てください。
一緒に社会課題を解決しましょう。
中西様:
私は20年この会社にいますが、長く続けることができるのは、興味を持ちながらやっているからこそだと思います。
特定のところばかり取り組んでいると閉塞感が出てきてしまうため、自分の専門性を突き詰めるのと同時に、他の分野にも興味が持てる方はぜひ来ていただきたいと思います。
浅井様:
社会課題は、前例や明確な解決方法がないケースが多く、私たちも完全な解答を持っていないこともあります。
そういった課題に対して、一緒に取り組んでいただける仲間に来てもらえると嬉しいなと感じます。
大石様:
面白いことや自分が挑戦したいことなど、他のファームでは経験できないような多彩なプロジェクトに取り組む機会がある環境ですので、新しいことにチャレンジしたいとお考えの方にぜひ来ていただきたいです。
求人のご案内
株式会社NTTデータ経営研究所
にご興味がある方へ
今回特集しました株式会社NTTデータ経営研究所 ソーシャル・デジタル戦略ユニットの求人をご紹介します。
<ソーシャル・デジタル戦略ユニット>
【ミッション・特徴】
■官民両方の上流案件のみを幅広く提供
■社会課題〜デジタル・ハイテク系の戦略案件の担い手
■テーマ/インダストリーに囚われない案件獲得
■主なコンサルティング領域は以下の通り。
・事業会社向け、戦略策定〜変革実現
・社会問題の解決をテーマに、デジタル化政策や官公庁のデジタル化
・UX変革、デジタルマーケティング等の戦略策定
■これらの領域に幅広くアサインメント
■若手でもバイネームで情報発信
■各種委員、研究員、客員教授などへの就任も可能
【担当業務】
デジタルをキーワードとした、社会課題および事業課題解決に向けた 官民両方の戦略立案、構想策定、企画推進等の上流コンサルティング業務
・経営戦略、事業戦略、技術戦略等の立案に向けた調査検討
・業務改革、デジタル戦略立案、新規事業計画、BPRなど戦略/ビジネス コンサルが担う領域のリード、デリバリ
コトラでは業界動向や今後のキャリアについて無料キャリア相談会を開催しております。
最新の採用動向や非公開求人情報などの情報提供をさせていただきます。
また、ざっくばらんな意見交換・ご相談をさせて頂きながら、理想のキャリアを歩むためのアドバイスをさせていただきます。 お気軽にご相談ください。
登壇者紹介
ゲスト
株式会社NTTデータ経営研究所
ソーシャル・デジタル戦略ユニット
執行役員 / ユニット長 / パートナー
野中 淳 様
大手都市銀行のシステム部門を経て監査法人系コンサルティングファームの金融事業部に転職。
より幅広い業界経験と上流のコンサルティングを志向し、同社戦略部門を経て、外資系IT企業の戦略コンサルティング部門に転職、数多くの事業戦略、業務・組織変革、ITコンサルティングを手がける。
2015年、NTTデータ経営研究所の事業会社向けコンサルティング組織の再立ち上げのため同社に転職。以降、同組織の成長を主導。また同社の働き方改革のリーダーを努めるなど、経営研全体の変革も主導、現在に至る。
2021年4月より、立教大学ビジネスデザイン研究科客員教授に就任。
株式会社NTTデータ経営研究所
ソーシャル・デジタル戦略ユニット
Social Innovation グループ長
アソシエイトパートナー
中西 淳一 様
システムインテグレーターでは官公庁向けのシステム開発や営業、事業企画に従事。
NTTデータ経営研究所においては、一貫して中央官庁及び自治体に対するシステムコンサルティングに従事。特に、システムグランドデザインやBPR・BPO、システム開発のPMO、公共分野における新規事業検討等のプロジェクトにおいて、豊富なコンサルティング実績。
直近ではデジタルガバメント推進やデータ戦略に関するコンサルティングに取り組む。
日経コンピュータ、日経BPガバメントテクノロジーにて定期的に記事を執筆。
株式会社NTTデータ経営研究所
ソーシャル・デジタル戦略ユニット
シニアマネージャー
浅井 杏子 様
2008年にNTTデータ経営研究所に入社後、公共分野を中心としたデジタル技術の活用案件に従事。
新規事業・サービスの企画支援からデジタル戦略の立案・実行支援、DX推進のための体制構築やガバナンス強化まで、幅広い領域に取り組む。
近年は、マイナンバーの活用拡大やオンライン手続きの推進などコロナ禍を契機に急速に進む国のDXを支援するほか、官民連携による業界全体のDX推進や社会課題解決に取り組む。
株式会社NTTデータ経営研究所
ソーシャル・デジタル戦略ユニット
Deep Tech チーム
シニアマネージャー
大石 智史 様
IT系コンサルティングファームで金融工学を扱うリスク分析システム開発を担当。その後、HR系スタートアップ企業の立ち上げに参画し、バックオフィス部門のアウトソーシングサービス展開、新規事業立ち上げを主導。
経営研では、官民双方に対して、技術戦略、組織変革、業務改革を中心とした領域でコンサルティング経験を有する。
近年はイノベーションを実現する組織への変革をキーワードに、DeepTech領域を中心とした、技術戦略策定や研究開発推進、組織・人材観点での変革に関するコンサルティングに取り組む。
インタビュアー
株式会社コトラ
コンサルタント
吉田 宗平
慶應義塾大学総合政策学部卒業後、外資系ITコンサルに入社。総合商社向け業務システム刷新プロジェクト等に従事した後、コトラに入社。
[ 担当業界 ]
コンサルティングファーム全般、ポストコンサル、金融デジタル領域
株式会社コトラ
コンサルタント
網中 響太郎
明治大学政治経済学部卒業後、新卒でコトラに入社。入社時からコンサルタント業務に従事。入社2年目で大手監査法人パートナー等と共にウェビナーを主催し、ファシリーテーションも務める。現在はESG、財務会計アドバイザリー、金融ミドルバック全般、コンサルティングファーム全般を担当。
[ 担当業界 ]
ESG領域、コンサルティングファーム、財務会計アドバイザリー、金融ミドルバック