本記事では、SDGsの分野として気候変動分野に続いて注目を浴びている「生物多様性」についてわかりやすく解説し、関連する求人情報を紹介します。
生物多様性とは
「生物多様性」とは、地球上に動物、植物、微生物を含む多様な生物種が存在し、それらが関わり合ってバランスを保っていることを意味します。
2022年に生物多様性条約の第15回締約国会議が行われ、2030年までの生物多様性の世界目標が定められたことで、非常に注目が高まっている分野です。
企業にも自然環境を維持・回復させるような取り組みが求められ、ESG投資において重要なテーマとなっています。
生物多様性はSDGs・ESG領域の代表的な課題
2022年12月7日〜19日に行われた生物多様性条約の第15回締約国会議では、2020年までの目標であった愛知目標に代わる「昆明・モントリオール多様性枠組」が採択されました。
重要なポイントは、生物多様性における2050年までのビジョンと2030年までのミッションが定められたことです。内容は大まかに以下のようになっており、具体的な行動目標が続く形となっています。
・2050年までに、生物多様性を十分に保全・回復させ、自然と共生する世界を実現する。
・2030年までに、生物多様性を保全するとともに持続可能な形で利用し、遺伝資源の利用から生じる利益の公正な配分を確保する。
明確な世界的目標が設定されたことで、生物多様性は気候変動やカーボンニュートラルに並ぶSDGs・ESG領域の代表的な課題になったと言えるでしょう。
情報開示要求に伴い生物多様性の関連人材の需要UP
「昆明・モントリオール多様性枠組」では、設定された目標を達成するために企業や金融機関の力の活用を求めています。
具体的には、行動目標15において以下の事項を奨励しています。
・生物多様性に係るリスク、生物多様性への依存及び影響を評価し、透明性をもって開示すること。
・持続可能な消費パターン推進のため、消費者に必要な情報を提供すること。
・該当する場合は、アクセスと利益配分の規則や措置の遵守状況について報告すること。
特に、生物多様性に係る影響の情報開示については、「大企業や多国籍企業、金融機関については確実に行わせるために、法律上、行政上または政策上の措置を講ずる」と述べられており、生物多様性に関連する人材の需要はさらなる加速を見せると考えられます。
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