カーボンニュートラルとは?注目されている背景も

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現代において深刻化している、地球温暖化によるさまざまな環境問題。これらを解決するために注目されているのが、カーボンニュートラルの考え方です。

しかし、「名称こそ聞いたことがあるものの、いまひとつ内容を理解できていない」「他の環境に関わる施策と何が違うのかがわからない」と疑問を抱えている方も多いのではないでしょうか。

そこで今回は、カーボンニュートラルの内容や、注目された背景について解説します。

カーボンニュートラルとは

カーボンニュートラルとは、全体の温室効果ガス排出量をゼロにすることです。厳密には、温室効果ガスの排出量と吸収量を均衡にすることによって、温室効果ガスの排出量を実質ゼロにすることを目指します。

カーボンニュートラルの一環として、大気中に存在する二酸化炭素を回収・貯留する技術が注目されています。しかし、実現にあたって膨大な費用と高度な技術が必要となるため、各国ではまず、温室効果ガスの排出量を抑えることから取り組みを進めているのが実情です。

カーボンニュートラルが注目された背景

カーボンニュートラルが注目された背景として挙げられるのは、昨今問題となっている地球温暖化による環境破壊や気候変動の問題です。

これらの問題を受け、各国では環境に関わるさまざまな協定が結ばれました。

京都議定書

京都議定書とは、1997年に京都市で開かれたCOP3で採択された国際約束のことです。各国が温室効果ガスをどの程度削減するかや、削減目標達成に当たって森林による二酸化炭素吸収を活用することが定められました。

パリ協定

京都議定書の後継となる協定で、2015年に採択されました。2020年以降の温室効果ガスの排出量を削減するために、国連気候変動枠組条約締約国会議(COP21)で採択された協定です。

しかし、温室効果ガスの排出量を完全にゼロにすることは不可能です。そのため、温室効果ガスの排出量と吸収量の均衡を図ることで、実質的に排出量をゼロにする「カーボンニュートラル」の考え方が注目されるようになりました。

カーボンオフセットとの違い

カーボンニュートラルと同じく温室効果ガス削減に関わる用語として、カーボンオフセットがあります。

環境省によると、カーボンオフセットとは次の内容を指しています。

市民、企業、NPO/NGO、自治体、政府等の社会の構成員が、自らの温室効果ガスの排出量を認識し、主体的にこれを削減する努力を行うとともに、削減が困難な部分の排出量について、クレジットを購入すること又は他の場所で排出削減・吸収を実現するプロジェクトや活動を実施すること等により、その排出量の全部又は一部を埋め合わせることをいう。

つまり、削減できなかった温室効果ガスの排出量については、クレジットという商品を購入することで埋め合わせができるということです。

この考え方の問題点は、クレジットを導入することで本来の目的である温室効果ガスの排出量削減が疎かになってしまうこと。よって、カーボンオフセットに代わってカーボンニュートラルという考え方が生まれました。

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この記事を書いた人

コトラ(広報チーム)