2021年7月16日、厚生労働省が今年度版の労働経済白書を公表しました。
同白書は、「Ⅰ労働経済の推移と特徴」「Ⅱ新型コロナウイルス感染症の感染拡大が労働者の働き方に 及ぼした影響に関する課題」の2部構成。新型コロナウイルス感染症が雇用や労働に及ぼした影響を、さまざまな観点から分析しています。
令和3年版労働経済白書 押さえておきたいポイント3つ
労働経済白書から今年度の労働経済を分析するにあたり、抑えておきたいポイントは以下の3つです。
①「新型コロナウイルス感染症が雇用・労働に及ぼした影響等」
②「感染拡大下で業務の継続を求められた労働者の分析」
③「テレワークを活用して働いた労働者の分析」
これらについて、同白書に記載されていた内容を簡単にまとめていきます。
①「新型コロナウイルス感染症が雇用・労働に及ぼした影響等」
・新型コロナウイルス感染症の感染拡大による雇用への影響は、「宿泊業」「飲食サービス業」をはじめとした産業を中心に、女性の非正規雇用労働者などで大きかった。しかし、特例を講じた雇用調整助成金等などにより、2020年4~10月の完全失業率は2.6%ポイント程度抑制されたと見込まれる。
・働き方改革の進展を背景として、2019年には、月間総実労働時間や長時間労働者が減少、年次休暇の取得率が上昇。2020年には、パートタイム労働者の特別給与が増加。
②「感染拡大下で業務の継続を求められた労働者の分析」
・「医療」「介護」等の業種において、特に女性の労働者で肉体的負担や精神的負担が増大
・ 勤め先において、業種別ガイドラインの遵守、人員体制の強化、柔軟な働き方を実施している場合に、「仕事を通じた満足度」が上昇した労働者の割合が高い
⇒「医療」や「介護」など、感染拡大下においても業務の継続が不可欠な分野で働く方々が意欲を持ち充実した形で働き続けるために、感染防止対策、人員体制の強化、柔軟な働き方の実施などの取り組みが重要である。
③「テレワークを活用して働いた労働者の分析」
・企業において、業務範囲・期限や仕事の評価基準を明確にすること、業務の裁量をもたせる こと等のマネジメント上の工夫や、テレワークをする際の環境整備に取り組むことで、テレ ワークをする際の充実感・満足感が高くなっている
⇒テレワークの定着のためには、企業によるマネジメント上の工夫や、テレワーク時の環境の整備などの取り組みが重要である。
転職市場についての言及また、同白書には、転職市場についても記載されています。
転職者数の推移をみると、2020年は感染拡大の影響により、リーマンショック以来はじめて減少に転じました。2019年に350万人を超えていた転職者数は、2020年、320万人にも落ち込んでしまったのです。
転職理由にも変化が出てきています。「より良い条件を目指して」というような前向きな理由で転職する人が減少し、「人員整理・勧奨退職のため」に転職する人が増えた傾向にあります。
弊社の状況
上記のことからも分かるように、昨年の転職業界は厳しかったという報告内容ですが、当社ではその影響は最小限に抑え、今年度は活性化した採用状況のもとクライアント様が採用を活発化させており、弊社の2Qは前年度比約170%、通年でも130%と昨年の影響を大きく超える成長率で進捗しています。
現在も、積極採用を始める企業様も多く、新規案件も続々入ってきています。
ぜひお気軽に、弊社コンサルタントまでご相談ください。