組込・制御エンジニアからセキュリティコンサルタントへの転職ステップ

はじめに

IoTやスマートデバイスの普及により、セキュリティリスクが複雑化する現代において、組込・制御分野で実務経験を積んできたエンジニアが、セキュリティコンサルタントとして新たなキャリアを志すケースが増えています。本記事では、技術的な知見を活かして、サイバーセキュリティ対策やガバナンスの構築支援に携わるためのステップを解説します。

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1. セキュリティコンサルタントの主な業務内容

  • セキュリティリスク評価と脆弱性診断
  • 情報セキュリティポリシーの策定・導入支援
  • IoT・制御システム向けセキュリティアセスメント
  • サイバー攻撃対策・CSIRT構築支援
  • セキュリティ教育・訓練計画の策定

2. 組込・制御エンジニアがセキュリティコンサルに向いている理由

  • ハードウェアとソフトウェアの両面に精通:IoTやファームウェアに関する脅威を深く理解している
  • リアルタイムシステムの知識:制御システム特有のセキュリティ要件に対応可能
  • 設計段階からのセキュリティ確保:セキュア・バイ・デザインの視点で改善提案が可能
  • 多層防御の理解:ネットワーク・物理・アプリの多階層での守りを実装できる

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3. 求められるスキルセット

  • 脆弱性診断ツールの使用経験(例:Nessus, OpenVAS)
  • ICS/OTセキュリティに関する知識(IEC 62443など)
  • セキュリティフレームワークの理解(NIST, CIS Controls)
  • ログ分析・インシデント対応
  • リスクアセスメント・セキュリティアーキテクチャの設計

4. 転職成功のためのステップ

  1. 現職でのセキュリティ関連業務(暗号化・認証など)を棚卸し
  2. セキュリティ資格の取得(CISSP、CEH、情報処理安全確保支援士など)
  3. IoTセキュリティの事例やガイドライン(総務省、NIST)を学習
  4. コンサル業務で必要な資料作成力・プレゼンスキルを鍛える
  5. セキュリティベンダー・SIer・コンサル会社の案件情報を収集

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5. 志望動機(例文)

これまで産業用制御機器の組込ソフトウェア開発に従事し、ファームウェア設計や通信制御、暗号認証機能の実装などを担当してまいりました。業務を通じて、セキュリティリスクの高まりとその未対策領域の多さを実感し、技術とマネジメントの橋渡しができるセキュリティコンサルタントとして貢献したいと考えるようになりました。 今後は、技術的なバックグラウンドを活かしつつ、より広い視野で企業のセキュリティ強化に貢献していきたいと考えております。

6. 職務経歴書(サンプル)

【氏名】佐藤 悠介(仮名)
【連絡先】yusuke@example.com / 080-xxxx-xxxx

【職務要約】
電機メーカーにて組込ソフトウェア開発に従事し、制御機器やIoTデバイスの通信設計・暗号処理・認証機構を担当。制御システム向けのセキュリティ設計やセキュリティレビュー対応の経験を持ち、現在は情報処理安全確保支援士資格の取得に向けて学習中。

【職務経歴】
株式会社○○テクノロジー(2017年4月~現在)
所属:制御システム開発部
職位:リーダー

■主な実績:
・産業用IoT機器のTLS通信・認証機構の設計と実装
・セキュリティレビュー対応(設計書・ソースコードレビュー)
・制御装置のファームウェア更新機能における改ざん対策設計
・CSIRT構築支援プロジェクト(社内横断PJメンバー)

【資格】
・情報処理安全確保支援士(取得予定)
・応用情報技術者
・TOEIC 765点

【学歴】
○○大学 工学部 電気電子工学科 卒業(2017年3月)

この記事を書いた人

コトラ(広報チーム)