リレーションシップマネージャーから事業法人営業へ──対話力と分析力を活かし、経営支援型営業へ進むキャリアステップ

リレーションシップマネージャー(RM)としての法人顧客対応力や課題解決力、財務知識は、事業法人営業においても極めて重要です。RMが担ってきた顧客関係構築のスキルは、より幅広いソリューション提案が求められる事業法人営業へと応用可能です。本記事では、RMから事業法人営業に転職するためのステップ、求められるスキル、志望動機や職務経歴書の記載例をご紹介します。

目次

1. RMと事業法人営業の違い

項目リレーションシップマネージャー事業法人営業
目的金融サービス提供と関係構築顧客の経営課題に対するソリューション提供
取扱商品融資、預金、資産運用商品ソリューション営業(資金調達、業務改善、人材・IT提案など)
求められる力金融知識、信頼構築提案設計力、経営視点での課題解決力

転職のご相談(無料)はこちら>

2. 活かせるスキルと経験

  • 財務分析や資金繰り対応などの経営理解
  • 経営者との対話力・ニーズヒアリング力
  • 業界動向のリサーチ力と情報発信力
  • 課題設定〜提案〜フォローまでの一貫対応力
  • 多様な部門との連携・調整スキル

3. 転職を成功させるステップ

  1. 事業法人営業の対象顧客像を理解する:中堅・中小企業、スタートアップ、上場企業など
  2. 金融商品中心から経営支援型提案への発想転換:ソリューション営業の実例を研究
  3. 自身のRM経験を成果・変化で言語化:どんな課題をどう解決したかを整理
  4. 経営・事業計画への関心を示す:IR資料や決算書の読み込みなどで理解を深める

転職のご相談(無料)はこちら>

4. 求められる知識と補完方法

  • 企業財務の知識(PL/BS/CFの理解、財務分析)
  • 業界別のビジネスモデル理解
  • 中小企業支援政策・補助金制度の概要
  • 経営企画・人材・IT・マーケなどの基礎
  • 参考:『法人営業の教科書』『中小企業白書』など

5. 職務経歴書の記載例

氏名:佐藤 絵里
生年:1990年生まれ

■職務要約:
大手都市銀行にて法人RMとして8年間勤務。中堅・中小企業を中心に、資金調達、財務改善支援、業務改善提案などを担当。経営者と直接対話し、事業課題に向き合ってきた経験を通じ、今後はより広範な経営課題解決に貢献する事業法人営業へのキャリア転換を希望。

■職務経歴:
○○銀行株式会社(2015年4月〜現在)
・法人顧客:売上10〜300億円規模の事業会社50社以上
・融資案件対応(コミットメントライン、ABL等)
・決算内容に基づく経営分析・資金調達提案
・業務改善・コスト削減策の社内連携を通じた実行支援
・事業承継・資本政策の提案(自社株評価、持株会社化等)

■保有資格:
・証券アナリスト第1次試験合格
・中小企業診断士(学科合格)
・TOEIC 860点

■学歴:
慶應義塾大学 経済学部 卒(2013年3月)

転職のご相談(無料)はこちら>

6. 志望動機の記載例

RMとして数多くの企業の経営者と向き合う中で、資金調達だけでなく、より広範な経営課題の支援に深く携わりたいという思いが強くなりました。これまでの対話力・財務分析力・課題解決力を活かし、今後はソリューション型の事業法人営業として企業成長に寄与したいと考えております。

7. まとめ

RM経験で培った顧客との信頼関係構築力と財務分析スキルは、より広い課題解決に挑む事業法人営業の現場でも高く評価されます。一歩踏み込み、経営に伴走する営業職としてのキャリアは、金融人材にとって成長とやりがいの両立ができる選択肢です。

この記事を書いた人

コトラ(広報チーム)