マーケティング・企画職で得られる「市場分析」「商品企画」「社内外の調整力」などのスキルは、ビジネスデベロップメント(事業開発)において非常に強みとなります。特に、顧客ニーズからビジネス機会を見出し、事業として形にする力は、戦略的に成長を目指す企業にとって重要なポジションです。本記事では、マーケティング・企画からビジネスデベロップメントへ転職するためのステップと、志望動機・職務経歴書のサンプルをご紹介します。
1. マーケティング・企画とビジネスデベロップメントの共通点と違い
- 共通点:市場理解、ニーズ分析、社内外ステークホルダーとの連携、仮説思考
- 相違点:マーケ・企画は既存事業の強化、BDは新規事業・アライアンス・スケールアップが主眼
「市場視点」「ユーザー志向」で考える力は、BDにおけるパートナー選定や事業スキーム構築に直結します。
2. 活かせるスキルと経験
- 市場調査・競合分析の経験
- プロダクトやサービスの企画立案
- マーケティング戦略の策定とKPI管理
- 部署横断でのプロジェクトマネジメント経験
- 顧客ヒアリングからの課題抽出・価値提案スキル
3. 転職準備のステップ
- ビジネスデベロップメントの業務理解:提携交渉、新規事業企画、PMI、収益設計など
- 実績の言語化:「どんな市場課題にどうアプローチしたか」を構造化してまとめる
- KPIや定量成果の明記:CVR改善率、新規リード数、売上貢献など
- 論理的な提案書作成スキルの強化:社外連携を意識した構成に慣れる
- 面接想定問答を準備:仮説検証・チームでの壁打ち・推進力を伝える
4. 面接で問われるポイント
- なぜマーケ・企画から事業開発に転じたいのか?
- どのような事業成長に関わってきたか?
- ゼロイチやアライアンスでの成果・失敗は?
- 社内外のステークホルダーとどう協働したか?
- 財務・収益構造の理解度
5. 志望動機(サンプル)
これまで消費財メーカーのマーケティング・企画職として、商品のリニューアル、新サービスの開発、販促戦略立案などに携わってまいりました。業務の中で、「単なる販促に留まらず、ビジネスモデル全体を設計することの重要性」を強く感じ、事業創出・収益スキーム構築により深く関与したいと考えるようになりました。貴社は業界内でのアライアンス戦略と自社サービスのスケーラビリティを両立しており、私の仮説構築力と実行推進力を活かして、貴社の成長に貢献できると考え、志望いたしました。
6. 職務経歴書(サンプル)
氏名:佐藤 優子
生年月日:1991年9月10日
最終学歴:一橋大学 商学部 卒業
職務経歴:
2015年4月 ~ 現在:株式会社◯◯ マーケティング・商品企画部
- 新製品開発(年2本)および全国キャンペーン企画・実行
- ユーザーインタビューや定量調査によるニーズ分析
- デジタル施策(Web広告・SNS・LP)の企画・運用管理
- 月次KPIレポート作成と改善提案の実行
- 社内横断PJでのリーダー経験(販管部門、法務との連携)
保有資格・スキル:
・日商簿記2級
・Google Analytics、Tableau 基本操作
・PowerPoint(企画書作成)、Excel(関数/ピボット)
・英語(TOEIC 860点)
7. まとめ
マーケティング・企画職で得た経験は、顧客や市場起点で考え、仮説をもとにスピーディに施策を形にする力として、ビジネスデベロップメントでも高く評価されます。今までの延長線ではなく、“価値を創る側”としての次のステージに挑戦したい方にとって、絶好のキャリアステップです。ぜひその視点で転職活動を進めてみてください。