広告代理店での業務は、マーケティング戦略の立案、プロモーション施策の企画・実行、メディアプランニング、クライアント対応など多岐にわたります。これらの業務は、クライアントの課題に寄り添い、仮説検証型でソリューションを提供する点で、コンサルティング業務と親和性が高いといえます。本記事では、広告代理店出身者がコンサルタントに転職するためのステップ、志望動機、職務経歴書の記載例を紹介します。
1. コンサルファームが評価する広告代理店出身者のスキル
- 顧客課題のヒアリング力・課題設定力
- マーケティング戦略・プロモーション施策の立案経験
- 多様な業界知見と市場理解
- クライアントとのリレーション構築力
- データドリブンな分析と改善提案スキル
戦略ファームではブランド戦略や新規事業支援、総合ファームではマーケティング改革・業務改善、FAS領域では商業DDや顧客分析領域で重宝されます。
2. 転職ステップ
STEP1:プロジェクト成果を定量化して整理
担当案件の業界、施策内容、KPI、成果(CVR改善、リード数増加、売上貢献)を明確に整理し、「背景→施策→成果」の形で語れるようにしておきましょう。
STEP2:志望動機を構造化する
「マーケティングにとどまらず、事業戦略や組織改革など経営視点での課題解決に携わりたい」「単発施策ではなく、長期視点でクライアントに伴走したい」などの視座の変化を明確にしましょう。
STEP3:コンサルファーム特有のスキル補強
フレームワーク活用、仮説思考、ケース面接対策などを事前に準備しておくことが重要です。
3. 志望動機(例)
広告代理店にて、消費財・金融・IT業界のクライアントに対し、マーケティング戦略立案から施策実行、効果検証まで一貫して支援してまいりました。顧客に深く入り込み、課題抽出から仮説立案、改善提案に至る業務を通じて、より広い領域でクライアントの経営課題解決に貢献したいという想いが強まり、コンサルタントへの転職を志しました。
貴社の実行支援に強みを持つコンサルティングスタイルに魅力を感じており、私のマーケティング実務とクライアント支援経験を活かし、クライアントの事業成長に貢献してまいりたいと考えております。
4. 職務経歴書(例)
氏名:佐藤 明日香
生年:1992年生まれ(32歳)
学歴:同志社大学 社会学部 卒業(2015年)
職務要約
大手広告代理店にて、マーケティング支援業務に約9年間従事。担当領域は戦略立案からプロモーション設計、データ分析、KPI管理、メディアプランニングなど多岐にわたり、クライアントとの長期的な関係構築を強みとする。今後はコンサルタントとして、マーケティングに限らず企業全体の課題解決に携わっていきたい。
職務経歴
株式会社○○エージェンシー/2015年4月~2024年3月
所属:ストラテジックプランニング部
- 消費財企業向け新商品プロモーション設計:キャンペーンを通じ、CVR1.8倍、売上前年比120%を達成。
- IT企業向けリード獲得支援:オウンドメディア×SNS広告により月間リード300件創出。
- 金融機関向けブランド認知施策:CM・交通広告を含む統合プロモーションを推進。
- プロジェクト管理:年間10社以上の中長期マーケ戦略を複数チームでマネジメント。
スキル・資格
- マーケティング戦略/プロモーション企画/KPI分析/プロジェクトマネジメント
- Google Analytics/Tableau/Excel/PowerPoint
- マーケティング検定2級/TOEIC 860
クライアントの“伝えたい”を“届ける”支援から、“成果を出す”本質的な支援へ。広告で培った顧客視点を、次はコンサルの現場で活かしてください。