ヘルスケア企業から監査法人 ヘルスケアセクターに転職するためのステップ【志望動機、職務経歴書】

医療・介護・製薬・健康関連など、ヘルスケア業界は社会的意義が高く、今後の成長も見込まれる分野です。
その中でも、近年注目されているのが「監査法人のヘルスケアセクター」。
ここでは、ヘルスケア企業での業務経験を活かし、監査法人のヘルスケア領域でコンサルティング業務を行うためのステップをご紹介します。

監査法人のヘルスケアセクターとは

監査法人におけるヘルスケアセクターは、医療機関・行政・製薬企業・介護事業者などを対象とし、以下のような支援を行っています:

  • 医療機関の経営改善支援(業務改善、BSC導入、病床再編 等)
  • 医療・介護事業の再編・M&A・PMI
  • 医療DX推進支援(電子カルテ、ERP導入、BI活用)
  • 公的事業(厚労省・自治体)との政策連携・調査・事業推進

ビジネス寄りのコンサルファームとは違い、「制度理解 × 会計・監査 × 実行支援」に強みがあるのが特徴です。

ヘルスケア企業出身者の強み

ヘルスケア業界での勤務経験者には以下のような強みがあります:

  • 医療現場・介護現場のオペレーションや業務プロセスの実務理解
  • 薬機法、医療法、介護保険法などの制度知識
  • 医療従事者・患者・行政と関わるコミュニケーション力
  • KPI設計や新規サービスの立ち上げ経験

これらは、制度理解と現場実行をつなげる役割として、監査法人内でも高く評価される傾向があります。

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求められるスキル・知識

  • 財務知識:PL・BSの基礎理解、病院会計準則等
  • IT活用スキル:Excel(関数、ピボット)、PowerPointでの資料作成、BIツール
  • ロジカルシンキング:課題の構造化、原因分析、施策立案スキル
  • プロジェクト推進スキル:チームマネジメント、WBS作成、ステークホルダー調整

転職に向けた5つのステップ

  1. キャリアの棚卸し
    どの領域(病院/介護/製薬など)で、どのような業務課題に対峙したかを整理。
  2. ヘルスケア領域での実績を定量化
    KPI改善や業務改革の成果があれば、数字で明確に。
  3. 会計・財務の基礎理解を習得
    簿記2級程度を目安に、財務諸表と事業分析のスキルを習得。
  4. ロジカルな資料作成力を強化
    PowerPointでの企画資料作成や、課題整理フレームワークを使いこなす。
  5. 志望法人・チームを見極める
    監査法人内でも、アプローチは異なる。デロイト・PwC・KPMG・EY・あずさ 等のヘルスケアセクター情報を比較。

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志望動機(例文)

私はこれまで、ヘルスケア企業にて医療機関向けのサービス開発・事業企画に従事してまいりました。
医療現場や行政機関と関わる中で、制度と経営、現場のギャップを埋める必要性を痛感し、より上流の戦略・業務支援に携わりたいと考えるようになりました。

貴法人は制度理解に基づいた実行支援に強みを持ち、医療機関や行政との信頼関係を築かれている点に魅力を感じております。
自身の現場起点の視点と業務推進スキルを活かし、クライアントの変革に貢献したいと考え、志望いたしました。

職務経歴書(例文)

【職務要約】
ヘルスケア関連企業にて7年間、病院向け業務支援システムの企画・導入推進を担当。
院内業務改善、部門間調整、経営層向けレポーティング等を通じて、現場課題の解決と経営視点の可視化を行ってきた。
現在は監査法人のヘルスケアセクターで、より広範な組織変革支援に貢献したいと考えている。

【職務経歴】
■勤務先:〇〇ヘルスケア株式会社(従業員1,200名)
■在籍期間:2017年4月 ~ 現在
■職種:ヘルスケア事業本部 ソリューション推進部 課長

【主な業務内容】
・病院向け業務支援システム(看護・医事・薬剤)の導入推進(要件定義〜運用設計)
・部門横断プロジェクトのPM(WBS作成、業務フロー整備、導入研修企画)
・病院経営層向けレポートの作成(収益性分析、稼働率データ可視化)
・自治体・厚労省関連のプロジェクト連携(地域包括ケア支援)

【主な実績】
・看護支援システム導入により、看護記録時間を月間240時間削減
・急性期病院における業務プロセス最適化PJで、再入院率3.5%改善に貢献
・院内レポーティング仕組み構築により、経営会議における分析スピードを50%短縮

【資格・スキル】
・日商簿記2級(取得済)、Excel VBA、Tableau、Power BI
・プロジェクトマネジメント研修(社内認定)

【自己PR】
現場課題の構造化と定量分析を得意とし、制度と現場業務の接続をテーマに、複数の業務改革を実現してきました。
今後は、医療機関・自治体・公的機関などの多様なステークホルダーと連携し、社会課題解決に向けたより上流の支援に挑戦してまいります。

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まとめ

監査法人のヘルスケアセクターは、現場理解と制度理解の橋渡しが求められる、極めて社会的意義のある仕事です。
ヘルスケア企業での現場経験を活かし、より広く医療・福祉・公衆衛生の変革をリードする存在として活躍するキャリアを築いてみませんか?

この記事を書いた人

コトラ(広報チーム)