ITコンサルから事業再生コンサルに転職するためのステップ【志望動機、職務経歴書】

ITコンサルタントとして積み上げてきたプロジェクトマネジメント、業務改革、IT構想策定などのスキルを土台に、企業の“変革”の最前線で活躍できる領域。それが「事業再生コンサルティング」です。

近年では、企業の経営環境が大きく変化する中、ITだけでは解決できない「ビジネスそのものの立て直し」へのニーズが急増。事業再生のプロフェッショナルファームでは、IT出身者の“実行力”と“構造把握力”が高く評価されています。

本記事では、ITコンサル出身者が事業再生コンサルタントに転職するために必要な準備やスキル、志望動機・職務経歴書の記載例を交えて解説します。


1. なぜ今、事業再生コンサルが注目されているのか?

コロナ禍を経て、多くの企業が「黒字倒産」「事業ポートフォリオの見直し」「DX投資の行き詰まり」など、構造的な課題に直面しています。

こうした環境変化に対応するため、企業は以下のような支援を必要としています:

  • キャッシュフローの改善と資金調達計画
  • 不採算事業の整理と事業ポートフォリオ再構築
  • 再成長に向けた中期経営計画の再設計
  • コスト構造改革、組織再編

これらを伴走型で支援するのが、事業再生コンサルティングファームの役割です。PwC、デロイト、KPMG、FAS系や独立系(経営共創基盤、山田コンサルなど)もこの領域を強化しています。


転職のご相談(無料)はこちら>

2. ITコンサル出身者が事業再生領域で求められる理由

ITコンサル出身者は、以下のような理由から、再生領域において高く評価されています。

  • 業務とシステムを構造的に理解している: 現状分析やTo-Be設計の力が再生にも活きる
  • プロジェクトマネジメント力: 混乱した組織や状況を整流化する力がある
  • 財務以外の施策(業務改革・コスト削減・オペレーション再設計)にも対応できる
  • デジタル観点を持ち込める: 経営改革におけるDX文脈が重要な武器になる

また、「企業の痛みに寄り添える共感力」や「現場目線を持った実行推進力」も再生コンサルにおいては非常に重要であり、ITプロジェクトを経験してきた人材との親和性は高いです。


3. 事業再生コンサルに必要なスキルセット

再生ファームで評価される主なスキルは以下の通りです。

  • 財務三表の理解: B/S・P/L・C/F のつながりと読み方
  • 管理会計的視点: コスト構造、損益分岐点、KPI分析
  • 事業構造分析: 市場・競合・サプライチェーンの構造を把握する力
  • 変革推進力: 関係者調整、抵抗勢力との向き合い方
  • 仮説思考・資料作成力: 再生計画の策定にはストーリー構築力が必須

ITコンサル出身者は、ここに“数字で語る力”と“ロジックで伝える力”を補完できれば、即戦力として活躍できます。


転職のご相談(無料)はこちら>

4. 転職成功のための4ステップ

Step 1:経験を「再生文脈」で翻訳する

「基幹刷新→業務最適化」「BPR→コスト削減」など、再生に必要な要素と接点がある業務経験を抽出しましょう。

Step 2:会計・財務知識を補う

日商簿記2級や財務三表の学習はマスト。できればDCF法やEBITDA、FCCC(資金繰り)なども押さえておくとベター。

Step 3:志望動機とキャリアビジョンを言語化

「なぜ今、再生か」「企業の本質課題と向き合いたい」という軸で整理を。

Step 4:選考対策(ケース、フェルミ、プレゼン)

再生ファームでは、論点整理や戦略策定のケース面接が実施されることも。仮説構築型のトレーニングを事前に行っておきましょう。


5. 志望動機(例文)

私はこれまでITコンサルタントとして、ERP導入支援や業務改革プロジェクトに従事してまいりました。業務とITの両面からクライアントの課題解決を図る中で、プロジェクトの背景には「事業構造の問題」「収益性の悪化」といった本質的な経営課題が存在することを痛感するようになりました。

今後は、財務や事業構造の視点も含めて、企業の再生・再成長を支援する立場として、経営に深く関与できる再生コンサルタントとしてのキャリアに挑戦したいと考えております。

貴社が支援されている中堅企業の事業再生や、再成長支援の実績に共感し、私の業務理解・IT・PM力をベースに、変革の実行を支える立場で貢献していきたいと考えております。

転職のご相談(無料)はこちら>

6. 職務経歴書(記載例)

【職務要約】
大手ITコンサルティングファームにて約5年間、業務改革・IT構想策定・基幹システム刷新のプロジェクトに従事。製造業・流通業を中心に業務可視化、BPR、ERP導入支援などを担当。業務とシステムの両面を理解し、課題解決型の提案とプロジェクト推進を強みとする。今後は財務・事業構造の観点を学び、再生支援に軸足を移したいと考えている。

【職務経歴】
■勤務先:株式会社〇〇コンサルティング(従業員2,000名)  
■在籍期間:2019年4月〜現在  
■職種:ITコンサルタント(アソシエイト → シニアコンサルタント)

【主なプロジェクト】
● 製造業向けERP刷新プロジェクト(2022年〜2023年)  
- 対象:年商600億円、従業員1,200名の精密機器メーカー  
- 業務整理、要件定義、ギャップ分析、ベンダー選定支援を実施  
- コスト構造の可視化・購買プロセス見直しにより、年間2.5億円の削減に貢献

● 流通業向け業務改善・IT構想策定(2021年)  
- 対象:小売業(多店舗展開)  
- 業務フロー可視化、KPI設計、システム刷新ロードマップ作成  
- CFO直下での現場ヒアリング・役員向け提案資料を作成

【スキル】
- BPR、ERP(SAP)、プロジェクトマネジメント、業務要件定義、PMO支援  
- Excel(関数・モデリング)、PowerPoint(経営層向け資料作成)  
- 会計・財務基礎(簿記2級レベル)、業務KPI管理  

【資格】
- 日商簿記2級  
- PMP(プロジェクトマネジメントプロフェッショナル)受験予定  
- TOEIC 820(英語資料の読解に支障なし)

【自己PR】
現場起点の業務理解と構造化力に強みがあり、課題の本質に迫るヒアリングと改善提案に定評があります。今後は事業再生・再成長の領域で、IT出身ならではの“実行力”を武器に、企業変革を支援していきたいと考えております。

7. 面接で問われやすい質問と対策

  • なぜITコンサルから再生コンサルに?
    → 経営課題に直接関与したいというモチベーションを明確に伝える
  • 財務会計に自信はあるか?
    → 勉強中であること、学習方法(簿記・書籍・動画など)を具体的に話す
  • 再生案件のどのようなフェーズに関わりたいか?
    → 事業DD、コスト構造改革、PMIなど関心領域を明示
  • 過去のプロジェクトで困難だったことと乗り越え方
    → 抵抗勢力との調整経験や、納期遅延の対処など実務での経験を語る

転職のご相談(無料)はこちら>

8. まとめ:ITで変革を推進したあなたにこそ、再生の現場が合っている

ITコンサルで得た構造把握力、PM力、実行推進力は、事業再生という“企業の変革の最前線”でこそ最大限に発揮されます。

戦略だけでは変えられない。財務だけでも足りない。だからこそ、業務・IT・組織を動かせる人材が、今、求められています。

再生の現場に飛び込みたいと考えるあなたの挑戦は、必ず社会にインパクトを与えるキャリアとなるでしょう。

「変革の実行者」として、次なるフィールドに踏み出してみてはいかがでしょうか?

この記事を書いた人

コトラ(広報チーム)