専門商社からM&A仲介に転職するためのステップ【志望動機、職務経歴書】

専門商社で法人営業や事業開発に携わる中で、より経営に近い立場から企業成長を支援したい、経営者と向き合う仕事がしたいと感じ、M&A仲介業界への転職を考える方が増えています。

実際、専門商社出身者は、取引先との折衝や情報収集・提案活動を通じて、M&A仲介に必要なスキルを自然と身につけていることが多く、未経験でもM&A仲介業界で活躍できる素地があります。

本記事では、専門商社での経験をどうM&A仲介業界に活かせるのか、転職を成功させるための準備とステップ、志望動機・職務経歴書の書き方を詳しく解説します。


1. なぜ今、M&A仲介業界が注目されているのか?

近年、M&A仲介業界は急成長を遂げています。その背景には以下のような社会的・経済的な要因があります。

  • 中小企業の後継者不在問題:2025年には約245万人の経営者が70歳を超えるとされ、事業承継ニーズが拡大
  • 大手企業の選択と集中:ノンコア事業の売却、スピンオフ戦略などが加速
  • スタートアップM&Aの増加:EXIT手段としてのM&A活用が拡大

こうした環境の中、M&A仲介のプロフェッショナルは経営者にとっての「相談相手」として、非常に重要な役割を果たす存在となっています。


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2. 専門商社の経験がM&A仲介に活きる理由

専門商社での業務経験は、M&A仲介業務と多くの共通点があります。以下にその理由を整理します。

  • 法人営業力:経営者・役員との折衝経験があり、商談の組み立てや提案力がある
  • 情報収集・仮説構築力:業界構造の理解、市場分析、競合調査などが得意
  • 数字に基づく判断力:粗利・利益管理、原価計算など数値管理の基礎がある
  • 調整力とクロージング力:仕入先・販売先・社内関連部署との三者間交渉の経験

これらは、案件開拓(ソーシング)、提案、企業分析、条件交渉、クロージングというM&Aの一連のプロセスで大いに役立ちます。


3. M&A仲介業界で求められる人物像とスキル

M&A仲介業界では、以下のようなスキル・マインドセットが特に重視されます。

  • 高い営業力・推進力:数字にコミットし、スピード感をもって案件を動かせる
  • 経営者への共感力:事業や人生を預かる立場としての信頼関係構築力
  • 財務・会計への基礎理解:P/L・B/S・企業価値評価の理解(未経験でも入社後にキャッチアップ可能)
  • 粘り強さと誠実さ:案件が数か月~1年以上かかるため、継続的なフォローアップが不可欠

特に商社での「顧客視点」「数字責任」「交渉力」は、すでにコンサルティング営業としての素地が備わっているといえます。


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4. 転職成功のためのステップ

Step 1:経験の棚卸し

担当顧客数、売上規模、提案型営業の実績、顧客層(経営者・財務・経営企画など)を具体的に整理しましょう。

Step 2:志望動機の言語化

「なぜ商社ではなくM&A仲介なのか?」「なぜ今のタイミングで転職なのか?」を深堀りし、自分なりのキャリアストーリーを作ることが大切です。

Step 3:業界研究

上場仲介会社(M&Aキャピタルパートナーズ、ストライク、M&A総合研究所など)と独立系の違い、フィービジネスモデルの理解もしておくと安心です。

Step 4:選考対策

企業調査レポートの模擬作成、ロジカルな志望動機、定量実績の整理など、選考では「説得力ある自己PR」が問われます。


5. 志望動機(例文)

私はこれまで専門商社にて、機械部品の法人営業を担当し、仕入先と販売先の間に立った商流設計や、製品提案、条件交渉を行ってまいりました。

その中で、企業が抱える経営課題に直接関与し、企業成長や次世代への事業承継を支援するという、より本質的な価値提供を行いたいという想いが芽生え、M&A仲介業界を志望するに至りました。

貴社の「企業の未来を共に考える」姿勢に強く共感しており、営業経験と経営者視点を活かして、信頼されるアドバイザーを目指したいと考えております。

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6. 職務経歴書(例文)

【職務要約】
専門商社にて約5年間、産業用機器の法人営業を担当。仕入・価格交渉・在庫管理・提案型営業まで一貫して経験。経営者や購買責任者との商談経験を活かし、顧客ニーズに合わせた新規製品の提案・取引拡大に成功。数字責任を持った営業スタイルに加え、調整力・交渉力に強みを持つ。

【職務経歴】
■株式会社〇〇商事(従業員350名、年商250億円)  
■在籍期間:2019年4月〜現在  
■職種:法人営業(機械部品事業部)

【主な実績】
・担当顧客数:30社(製造業中心)  
・年間売上:約6億円(担当チーム平均比115%)  
・粗利率改善施策により前年比+3.2ptを達成  
・取引拡大による新規プロジェクト獲得(OEM品の共同開発)

【業務内容】
・顧客課題のヒアリング、仕入れ先との連携によるカスタム製品提案  
・価格交渉・納期調整・在庫管理・品質トラブル対応まで一貫して対応  
・Excelによる営業分析・利益管理、PowerPointでの提案資料作成  
・月次報告、上長向け利益シミュレーション作成、社内MTGファシリテーション

【スキル】
・法人営業、商談設計、社内外調整、財務数値管理、顧客リレーション構築  
・Microsoft Office(Excel:VLOOKUP・ピボット、PowerPoint:提案書作成)  
・TOEIC 785(業務で英文メール対応あり)

【資格】
・日商簿記2級(決算書の読み方・財務分析の基礎)  
・中小企業診断士 学習中(2024年一次試験受験予定)

【自己PR】
経営者との関係構築、数値責任を伴う営業活動、交渉業務を通じて、「信頼を築く営業」の基盤を築いてきました。今後は、M&Aを通じて企業の未来を支える立場として、貴社の一員として貢献したいと考えております。

7. 面接で問われる質問とその対策

  • なぜ専門商社からM&A仲介なのか?
    → 「より本質的に企業成長や承継に関わりたい」という想いを中心に伝える
  • 数字に対してどのような意識で仕事をしていたか?
    → 売上目標、粗利管理、受注率改善など具体例を交えて説明
  • 経営者と信頼関係を築くうえで意識していることは?
    → 傾聴力、継続的なフォロー、課題の先回り提案など
  • 中長期のキャリアビジョンは?
    → M&Aアドバイザーとして、業種を超えて企業支援する姿を描く

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8. まとめ:専門商社の経験はM&A仲介で大きな武器になる

「数字責任」「経営者との商談」「提案力と交渉力」——これらを体現してきた専門商社出身者は、M&A仲介業界でも非常に高く評価されます。

これまで培ってきた“商社的総合力”を、次は“経営を支える力”として発揮するステージ。それがM&A仲介業界です。

真摯に経営者と向き合い、企業の未来をつくる。このやりがいあるフィールドで、次なるキャリアをスタートしてみませんか?

この記事を書いた人

コトラ(広報チーム)