コトラ（広報チーム） 
最新の厚生労働省推奨履歴書の特徴
新しい様式の背景と目的
最新の厚生労働省推奨履歴書は、2021年4月に導入されました。この改定の背景には、公正で差別のない採用選考を実現するという目的があります。加えて、求職者のプライバシーをより一層配慮するとともに、履歴書のフォーマットに柔軟性を持たせることが目指されています。この改定により、性別や配偶者の情報提供が任意となり、多様な価値観やライフスタイルを尊重する姿勢が反映されています。
JIS規格削除後の対応について
従来、JIS規格に基づいた履歴書フォーマットが採用されていましたが、同規格が2020年に廃止されました。その結果、厚生労働省推奨の履歴書が新たな標準フォーマットとして注目されています。この移行は、異なる業界や企業のニーズに対応できる柔軟な様式を求める声を反映したものです。また、これにより、企業が採用活動において過度な個人情報を収集せず、より透明性を持ったプロセスを進めることが期待されています。
新様式で追加・削除された項目
新しい履歴書フォーマットでは、いくつかの項目が見直されました。特に注目すべき変更点は以下の通りです。
- 削除された項目 : 「通勤時間」「扶養家族数（配偶者除く）」「配偶者」「配偶者の扶養義務」の4項目が削除されました。
- 任意記載となった項目 : 「性別」が任意となり、未記載を選ぶことが可能になりました。
これらの変更により、個人の属性情報に関する記載が不要または選択可能となり、求職者が安心して履歴書を提出できる環境が整えられました。この改定は、多様な求職者のプライバシーに配慮するだけでなく、企業側にも必要最低限の情報に基づく選考の実施を促しています。
性別・配偶者欄の記載の自由化
性別および配偶者欄が任意記載となったことは、最新の履歴書様式の大きな特徴です。これにより、応募者は性別や婚姻状況に関して情報を提供する義務がなくなりました。この改定は、特に採用面接における固定的な先入観を排除し、多様性を重視する採用活動を後押しするものです。
また、この自由化により、求職者は履歴書作成時に自分の意向に応じた情報提供ができるようになり、個人の意思や価値観を守ることが可能となりました。この新たな柔軟性は、多くの求人活動において前向きに受け止められています。
www.kotora.jp履歴書作成で押さえておきたいポイント
企業別にアピールする自己PR欄の活用法
履歴書の自己PR欄は、企業が求める人材像に対して自身のスキルや経験を効果的にアピールできる重要なスペースです。一般的に、職務内容やスキルを記載するだけでなく、応募企業に特化した具体的なエピソードを交えることで説得力を高めることができます。たとえば、チームワークが求められる職種であれば、過去にチームで達成した成果やその中での自分の役割を記載することが好印象につながります。
また、履歴書のフォーマットによっては自己PR欄が狭い場合もあるため、スペースを有効活用して簡潔にまとめる工夫も必要です。具体的なエピソードを短くまとめつつ、熱意が伝わる表現を心がけましょう。
読みやすさを意識したフォーマット選び
履歴書作成において、フォーマット選びは重要なポイントです。厚生労働省推奨の履歴書フォーマットをはじめ、職種や応募先のニーズに合ったテンプレートを選択することで、作成時の手間を省きつつ、採用担当者へ与える印象を向上させることができます。
特に、学歴・職歴欄や自己PR欄の広さはフォーマットによって異なるため、自身のアピールしたい内容に合わせた様式を選ぶと効果的です。たとえば、職歴が多い場合には余裕のある職務欄が広いテンプレート、志望動機や自己PRを重視したい場合には、それらの欄が広く設定されたフォーマットが適しています。視認性の高いフォントや文字サイズを使用し、採用担当者が一目で内容を理解できるようにすることも忘れないようにしましょう。
デジタルデータ作成・保存の利便性
近年、履歴書は紙だけでなくデジタルデータで提出する機会も増えています。このため、WordやExcel形式のテンプレートを活用することで簡単に編集・保管ができるようにすることをお勧めします。デジタル履歴書の利点として、記入内容を修正しやすく、ファイル形式のまま応募先に送付することができる点が挙げられます。
また、デジタルフォーマットは複数の企業への応募にも便利です。一度作成した履歴書を保存しておけば、フォーマットを変更したり、必要な情報を編集するだけで異なる企業への対応が可能になります。保存する際は、PDF形式で保存し、レイアウトやデザインが崩れないように確認しておくことも大切です。これにより、よりスムーズな転職活動が実現できます。
無料で使える履歴書テンプレートと作成ツール
Word・Excel形式のダウンロード例
履歴書のフォーマットを手軽にカスタマイズしたい場合、WordやExcel形式のテンプレートが非常に便利です。特に厚生労働省が推奨する基本的なフォーマットは、公式サイトや関連サイトから無料でダウンロード可能です。このテンプレートでは、学歴欄や職歴欄が適切な広さに設定されており、初めて履歴書を作成する方でも簡単に使いこなすことができます。また、経験豊富な方向けには職歴欄が拡張された形式、あるいは自己PRや志望動機をしっかり記載できるバリエーションもあります。テンプレートをダウンロード後に必要な情報を入力し、内容を保存して何度でも活用することが可能です。
簡単作成可能なブラウザツール紹介
ブラウザ上で履歴書を作成できるツールは、ダウンロードの手間が不要で、多忙な求職者にとって特に役立ちます。このタイプのツールでは、自分に合った履歴書フォーマットを選択し、画面上で入力していくだけで簡単に完成します。最終的なデータはPDF形式で保存できるので、そのまま企業に提出することも可能です。中には、現代の採用基準に対応した最新の厚生労働省推奨履歴書が提供されているものもあり、記入ミスを防ぐためのアラート機能や記入例の提示など、初心者にも優しい設計が施されています。
スマホで対応できる便利なアプリ
スマートフォンからでも履歴書が作成できるアプリは、特に移動中や時間が限られている時に役立ちます。これらのアプリでは、テンプレート選びから入力、保存まで全てをスマホ上で完結できるため、パソコンを持っていない方にもおすすめです。また、写真データをそのままアップロードして履歴書に貼付ける機能があるものが多く、証明写真を別途準備する手間が省けます。さらに、アプリ内にはフォーマットが複数用意されている場合があり、職歴が多い方用やスキルを強調したい方向けの履歴書を選ぶことが可能です。データをPDF形式で保存できる機能も一般的で、企業にメールで送る際にも即座に対応できます。
好印象を与える履歴書のコツ
写真の選択と貼付ポイント
履歴書の写真は、採用担当者に第一印象を与える重要な要素です。写真は、明るい背景で撮影し、表情は自然な笑顔を心がけましょう。プロフェッショナルな雰囲気を出すために、服装はスーツやオフィスカジュアルなど、清潔感のあるものが最適です。また、写真サイズが適合しているか確認し、履歴書の専用スペースにまっすぐ貼ることを意識してください。貼付にはスティック糊を使うと剥がれにくくなります。デジタル履歴書を利用する場合、写真をスキャンする際には高画質で仕上げましょう。
職歴・学歴欄の具体的な書き方
職歴と学歴は履歴書の基本情報であり、正確で簡潔な記載が求められます。まず学歴は古い順に、高校や大学名、専攻、卒業年月を記載します。職歴については、新しい順に会社名、所属部署、職務内容、在籍期間を明記し、自分の実績や成果も簡潔に添えましょう。履歴書フォーマットによって記入欄の大きさが異なるため、必要に応じて職歴・学歴が多い方専用のフォーマットを選ぶのもおすすめです。また、正しい漢字表記や年月日を間違えず記入することで、丁寧さをアピールできます。
空欄を作らない記入の工夫
履歴書で空欄が目立つと、やる気や誠意が伝わりにくくなる場合があります。そのため、志望動機や自己PR欄は余白が埋まるように工夫しましょう。具体的には、自分のスキルや経験、意欲を箇条書きや短文で簡潔に記載する方法が有効です。また、空欄を避けるため、適切なテンプレートを選択することも重要です。例えば、記入する内容が少ない場合は、志望動機・自己PR欄が小さい履歴書フォーマットを選ぶと良いでしょう。空欄を埋める工夫として、アピールポイントをしっかり練ることも重要です。
手書きで記入する場合の注意点
手書きで履歴書に記入する場合、文字の見やすさと丁寧さが重要です。黒または青のボールペンを使用し、修正液や修正テープは使用を避けるようにしましょう。誤字脱字が生じた際は、新しい履歴書に書き直すのがベストです。また、字の大きさや間隔を均一に揃えることで見やすさが向上し、採用担当者に好印象を与えることができます。さらに、記入前に下書きを準備してから清書を行うことで、ミスを防ぎやすくなります。手書きが苦手な場合は、デジタル履歴書テンプレートを利用するのも一つの方法です。