日本の監査法人トップ45を一挙公開!規模別・特徴早見表

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1章:日本の監査法人とは?その役割と現状

監査法人の定義とは?基本的な概要を解説

 監査法人とは、一定規模以上の企業や団体の財務諸表を検証し、その正確性や適切性を確認するための業務を行う専門組織です。公認会計士法によって設立が認められた法人形態であり、主に複数の公認会計士によって構成されています。この仕組みは、企業や団体の財務情報が透明で正確であることを保証するために重要です。監査法人は、企業の社会的信用向上や透明性確保のために欠かせない存在と言えます。

日本における監査法人の重要性と役割

 日本の経済活動を支える存在として、監査法人は非常に重要な役割を果たしています。主に上場企業や大規模な非公開企業が監査を受けることで、財務諸表に含まれる情報の正確性が確保され、投資家や金融機関の信頼を得ることができます。また監査法人の関与は、会計基準や法令の遵守を促進するだけでなく、企業経営の健全性や透明性を向上させるためにも必要不可欠です。このように、日本において監査法人は市場の安定性を維持し、経済全体の信頼性を支える柱となっています。

4大監査法人(Big4)とは?特徴と位置づけ

 4大監査法人(Big4)は、グローバルな経済活動を支える主要な監査法人で、日本だけでなく世界中で圧倒的な存在感を持っています。具体的には「EY新日本有限責任監査法人」、「有限責任監査法人トーマツ」、「あずさ監査法人」、「PwCあらた有限責任監査法人」が該当します。この4つの監査法人は、外資系監査法人の国際ネットワークとも緊密な連携を持ち、幅広い業界で豊富な経験と専門知識を提供しています。また、それぞれが提供するサービスや強みも異なり、クライアント企業は自社のニーズに合った法人を選択するケースが多いです。Big4は監査のみならず、IPO支援やアドバイザリー業務など多岐にわたるサービスを展開している点も特徴です。

中小規模監査法人の現状と課題

 日本では4大監査法人が市場をリードする一方で、中小規模の監査法人も特定の地域や業界に密着して活動を展開しています。これらの監査法人は、大手が手掛けない中小企業や非営利組織の監査に強みを持ち、地域経済やニッチな業界の透明性向上に貢献しています。しかし、その一方で人材不足や新規顧客基盤の開拓といった課題に直面しているのが現状です。さらに、大手との競争や外資系監査法人の台頭が、中小規模の組織にとってプレッシャーとなっています。それにも関わらず、地域密着型の特性を活かしながら重要な役割を果たしている中小規模監査法人は少なくありません。

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2章:日本の監査法人トップ45社の規模別早見表

大手監査法人(4大監査法人)一覧とその特徴

 日本の監査法人業界では、「4大監査法人(Big4)」が圧倒的な存在感を示しています。この4社は、EY新日本有限責任監査法人、有限責任監査法人トーマツ、あずさ監査法人、PwCあらた有限責任監査法人で構成されます。それぞれが世界的なネットワークと提携しており、主にグローバル企業や大規模な国内企業をクライアントとしています。

 例えば、EY新日本有限責任監査法人は日本で最初に設立された有限責任監査法人で、監査報酬ではトップの地位を誇ります。一方、有限責任監査法人トーマツは国内企業向けの広範なサービスを提供し、規模の上では業界最大を維持しています。また、あずさ監査法人はKPMGと連携しており、特にグローバル展開を目指す中堅企業を得意としています。PwCあらた有限責任監査法人はIPO支援やアドバイザリー業務で強みを持ち、外資系特有の柔軟性とスピード感が特徴です。

中堅監査法人のリストと規模感

 4大監査法人以外にも、日本には中堅規模の監査法人が数多く存在します。代表的な中堅監査法人として挙げられるのが、太陽有限責任監査法人やBDO三優監査法人、仰星監査法人などです。これらの法人は全国に拠点を持ち、中堅企業や中小企業を主なクライアントとしています。

 例えば、太陽有限責任監査法人は国際ネットワーク「Grant Thornton」と提携しており、グローバルな視点を持ちながら地域密着型のサービスも展開しています。また、BDO三優監査法人は「BDO International」に加盟しており、世界的な会計基準や税務サービスを提供する一方で、中堅企業への理解を深めた実務が評価されています。仰星監査法人は地域密着型の監査法人として日本各地で活動するほか、Nexia Internationalを通じて国際業務にも対応しています。

地方監査法人とその役割とは?

 地方監査法人は、その地域特有の産業や企業のニーズに応じたサービスを提供している点が特徴です。例えば、農業や漁業を基幹産業とする地域では、それらの分野に精通した監査やコンサルティングを行う監査法人が多く見られます。

 大手や中堅監査法人と異なり、地方監査法人は規模の小さい中小企業や地域密着型の企業が主なクライアントです。こうした法人の活動は地域経済の健全な発展を支える重要な役割を担っています。また、一部の地方監査法人は、大手監査法人のサポートや特定業務を請け負う形で協力関係を構築していることもあります。

海外提携が強みの監査法人

 海外との提携を強みとする監査法人も、日本における重要な存在です。こうした法人は、国際会計基準(IFRS)やグローバルな税務に対応できる点で、外資系企業やグローバル展開を行う国内企業にとって大きな価値を持ちます。

 例えば、「RSM清和監査法人」はRSM Internationalとの提携を通じ、国際的な業務対応を可能にしています。同様に、BDO三優監査法人や太陽有限責任監査法人も、それぞれの国際会計ネットワークを通じてグローバルクライアントにリーチしています。また、外資系監査法人であるPwCやKPMGグループの存在は特に顕著で、国際性を持つ企業から高い支持を得ています。

 このように海外提携を持つ監査法人は、国内外のビジネス環境を的確に把握し、円滑な事業運営を支える企業パートナーとして注目されています。

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3章:4大監査法人(Big4)を徹底比較

EY新日本有限責任監査法人:グローバルでの競争力

 EY新日本有限責任監査法人は、日本で最初の有限責任監査法人として設立された歴史を持ち、グローバルではEY(アーンスト・アンド・ヤング)のブランドの一部を担っています。この監査法人は、特にメーカー、銀行、電力、不動産・建設分野において高い専門性を発揮しています。その強みである多様な業界への対応能力に加え、国際ネットワークとの連携は、海外進出を目指す企業にとって大きな魅力となっています。近年の監査報酬の規模は日本国内で高水準を誇り、国内外での信頼を築いています。

有限責任監査法人トーマツ:国内最大の規模感

 有限責任監査法人トーマツは、デロイトトウシュトーマツ(Deloitte)として知られるグローバルブランドの一員です。国内の監査法人の中で最大規模を誇り、クライアント数も非常に多いことが特徴です。特に労働組合や行政関連の監査業務に力を入れており、実績豊富な分野が幅広いのが強みです。また、国内だけでなく、アメリカを始めとしたデロイトグループとの連携を生かした支援が可能で、グローバル展開を視野に入れる企業に支持されています。

あずさ監査法人:多様なサービスと専門性

 有限責任あずさ監査法人は、KPMGのネットワークに属し、日本国内ではクライアント数がトップクラスの3000社以上にのぼります。監査業務だけに留まらず、保証業務やアドバイザリー業務にも注力しており、企業の多様なニーズに対応可能です。専門性の高いチームを揃えている点が特徴で、特に幅広い業種・領域に対応できる柔軟性を持っています。中堅企業や地域企業にも選ばれる監査法人として、国内市場での強い存在感を維持しています。

PwCあらた有限責任監査法人:外資系としての特徴

 PwCあらた有限責任監査法人は、外資系らしいスピード感とグローバルネットワークの強みを持ち、アドバイザリー業務やIPO支援を積極的に展開しています。同じPwCネットワーク内にあるPwC京都監査法人やPwC税理士法人との連携を生かした総合的なサービスの提供が可能です。特に、新興企業やIPOを目指すベンチャー企業と親和性が高く、外資系監査法人として国内市場で独自のポジションを築いています。また、外資系監査法人の一覧の中でも、専門性と信頼性で頭角を現しています。

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4章:監査法人の選び方と活用のポイント

監査法人ごとの専門分野を把握する

 監査法人を選ぶ際に重要なのは、各法人がどの分野で強みを持っているかを把握することです。4大監査法人(Big4)は、グローバルネットワークを活かし、多岐にわたる分野で専門性を発揮しています。たとえば、EY新日本有限責任監査法人は製造業や電力、不動産・建設分野に強みを持ち、トーマツは労働組合関連の監査で高い専門性を有しています。一方、中堅や地方監査法人では、特定の業界や地域に特化したサービスを提供するケースも見られるため、自社の業種や地域性に合った法人を選ぶことが重要です。

規模別で見た場合のメリット・デメリット

 大手監査法人と中小規模の監査法人では、それぞれメリットとデメリットがあります。4大監査法人のような大手の場合、豊富な人材とグローバルな知見を活かした高品質なサービスを期待できますが、コストが高い傾向がある点が注意点です。一方、中小規模の監査法人は、地域密着型のアプローチや柔軟な対応が強みであり、特に地元企業やスタートアップにとって親和性が高い場合があります。ただし、規模に応じて経験や業界に特化したノウハウが不足している場合もあるため、自社のニーズをしっかりと見極めることが鍵です。

外資系 vs 国内系:どちらがビジネスに合う?

 外資系監査法人と国内系監査法人には、それぞれ異なる特徴があります。外資系監査法人は、グローバルな会計基準や国際業務に精通しており、世界展開を目指す企業には適した選択肢です。例えば、PwCやEYのような外資系監査法人は、国際案件や外資系クライアントへの対応力で信頼を集めています。一方、国内系監査法人は、日本特有の会計基準や規制について深い知識を持ち、ローカルなサポートが充実している点が魅力といえます。自社の事業展開が国内中心か、それとも国際的な広がりを目指すかによって選ぶ監査法人は大きく異なってきます。

地域密着型かグローバル化かの視点で見極める

 監査法人を選ぶ際には、自社のビジネス戦略に応じて、地域密着型かグローバル対応型のどちらが適しているかを考慮する必要があります。地域密着型の監査法人は地元企業との繋がりが深く、個別の事情を理解したサポートが期待できます。一方で、グローバル化を推進している企業にとっては、4大監査法人やRSM、BDOなどの国際会計ネットワークに加盟する法人が良い選択といえます。たとえば、RSM汐留パートナーズのように、世界的なネットワークを活用する法人は、国際的な展開をサポートする強力なパートナーとなるでしょう。自社の将来を見据え、どのタイプの監査法人が合うのか慎重に見極めることが重要です。

この記事を書いた人

コトラ(広報チーム)