プロジェクトマネージャー(PM)とは?仕事の内容・資格・年収を詳しく解説!

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プロジェクトマネージャーを目指したいと思っていても、具体的な方法や必要な資格があるのかなど、疑問を持ちながら一歩を踏み出せずにいる人は多いと思います。プロジェクトマネージャーとは簡単にいうと、プロジェクト全体の進行を管理するための責任と権限を持ち、そのプロジェクトにとって重要なポストです。

この記事では、基本的なプロジェクトマネージャーとはどんな仕事なのか、またプロジェクトマネージャーになるにはどんな方法があり、どんな資格や必要なスキルがあるかなど詳しく解説していきます。プロジェクトマネージャーを目指している人は、是非参考にしてみてください。

プロジェクトマネージャー(PM)とは?

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プロジェクトマネージャーとは、プロジェクトマネジメントにおいて総合的な責任を担う職務です。そのため、プロジェクトマネージャーはプロジェクトを円滑に進行するように、常に必要な要素を把握し、統括していく必要があります。プロジェクトマネージャーの主な仕事は以下の5つです。

① クライアントのヒアリング

プロジェクトマネージャーは、クライアントと十分にコミュニケーションを取る必要があります。なかでもヒアリングはとても重要です。

ヒアリングの目的は、クライアントの悩みに寄り添い課題を引き出し、適切な提案を行うためです。適切な提案とは、クライアントの利益になるような提案を指します。

クライアントからのヒアリングで悩みを引き出す際も、単に困っていることを聞くだけではビジネスニーズとして明確になりません。事前の情報収集だけでは把握しきれない潜在的なニーズを引き出し、顕在ニーズとして課題に取り組む必要があります。

ヒアリングはクライアントの理想を形にするために重要で、貢献できるような有意義なヒアリングができれば、提案の精度も向上します。そのため、プロジェクトマネージャーにとってクライアントのヒアリングは、プロジェクトを円滑に進めるうえで非常に重要な仕事と言えます。

② プロジェクト予算の管理

プロジェクトマネージャーの予算管理とは、簡単に言うと作成した予算が赤字にならないように管理することです。

予算管理の目的は、目標達成のために投じるべき経費を可視化し、予算をコントロールすることです。そのためには、計画と実績の差を定期的にチェックすることが大切です。定期的にチェックしなければ、予算と実績の差に早期に気づけず、軌道修正が難しくなります。

予算内にコストを抑えて利益を生み出すことも、プロジェクトマネージャーにとって重要な仕事です。予算管理は欠かせない要素です。

③ プロジェクト計画の作成

プロジェクトの成功確率を上げるために、プロジェクト計画の作成は不可欠です。その計画に基づいてプロジェクトを遂行することで、精度の高い結果をもたらします。

プロジェクトはチームによって進められるため、多くの人が携わります。そのため、明確でわかりやすいプロジェクト計画が必要です。複雑でわかりにくい計画だと認識にズレが生じやすく、最終的な目的から大きく逸れ、プロジェクト自体が失敗してしまう可能性があります。

そうしたリスクを防ぐためにも、明確でわかりやすく、共有しやすいプロジェクト計画の作成が求められます。

④ クライアントへ報告

プロジェクトを遂行するにあたって最も重要なことは、クライアントのニーズに応え、満足度の高い製品やサービスを提供することです。有能なプロジェクトマネージャーは、クライアントに寄り添い、そのニーズを理解し、進捗状況や結果を適宜報告します。

プロジェクト成功の判断基準はクライアントの満足度にあります。クライアントとプロジェクトのビジョンを共有し、報告を行うことで信頼関係を強化できます。クライアントへの定期的で適切な報告は、欠かせない業務です。

⑤ プロジェクトの進捗管理

進捗管理の目的は、スケジュールの遅れを早期に発見することです。プロジェクトに問題や課題が発生した場合、迅速な解決策を講じるためには進捗管理が必要です。

プロジェクトが順調に進んでいるか、リスクを抱えているか、対応が必要な状態かなど、全てを把握する必要があります。進捗管理を行うことで、必要に応じて軌道修正を行い、スケジュール通りに進めることができます。

また、リスクを未然に察知し、トラブルを回避することができます。予算通りにプロジェクトを進めるためにも、進捗管理は非常に重要な仕事です。


プロジェクトマネージャーは、これらの業務を通じてプロジェクトの成功を導く重要な役割を担っています。効果的なプロジェクトマネジメントを実現するためにも、これらの要素をしっかりと把握し、適切に実行することが求められます。

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プロジェクトマネージャーと管理職の違い

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プロジェクトマネージャーの役割は、管理職と類似していますが、それぞれには明確な違いがあります。肩書きとしては、プロジェクト全体の責任者であり、プロジェクト単位で任命された責任者をプロジェクトマネージャーと呼びます。

プロジェクトマネージャーと管理職の大きな違いについて、下記の点で説明します。

役割の違い

プロジェクトマネージャーは、任命されたプロジェクトの計画・実行・監督・管理を担当します。プロジェクトを適切に管理するために、作業範囲や期間、期限などを具体的に設定し、スケジュール、コストおよび品質を確保し、リスク管理を行い、チームメンバーを率いて目標を達成することが求められます。

一方、管理職は組織全体の運営や所属の部門の管理を担当しています。役割としては、部下の業務を監督し、組織の目標を達成するために戦略を立てて実行し、それを継続することです。

責任範囲の違い

プロジェクトマネージャーの責任の範囲は、特定のプロジェクトに焦点を当て、そのプロジェクトの完成と成功に責任をもちます。具体的には、プロジェクトを指揮する総責任者です。プロジェクトが目指す最終的な目標を定められた期間内に達成するために、プロジェクトの計画、進捗管理、予算管理、リスク管理などを行います。

一方、管理職は特定のプロジェクトに焦点を当てるのではなく、継続的な業務運営と組織や部門全体の成果に責任を果たします。管理職にとってプロジェクトは、組織全体の運営や特定の部門の管理を継続するための戦略策定の一部分です。

KPIの違い

KPI(重要業績評価指標)は、業績管理評価のための重要な指標であり、組織の目標・目的を達成するために必要不可欠です。

プロジェクトマネージャーは特定のプロジェクトの目標達成に向けたKPIを設定し、プロジェクトの進捗を管理します。一方、管理職は所属している組織全体や部門の継続的な成果の向上を目指したKPIを設定し、その達成に向けて業務を遂行します。そのため、プロジェクトマネージャーと管理職で用いられるKPIが異なります。

スキルセットと求められる資質の違い

スキルセットとは、仕事や業務を遂行するために個人が持つ能力、資質、技術、知識、経験の組み合わせを指します。

プロジェクトマネージャーはプロジェクトそのものの総合的な責任者であり、プロジェクト管理には具体的な計画立案、リスク管理、リーダーシップ、調整力などが求められます。一方、管理職は組織全体の人員管理や業務方針の策定、戦略的思考力などが求められます。このように、求められるスキルセットには違いがあります。

コミュニケーションの取り方の違い

仕事や業務を遂行するうえで欠かせないのがコミュニケーションです。

プロジェクトマネージャーの視点から見ると、プロジェクト管理に欠かせないコミュニケーションとは、プロジェクトの進捗状況、問題点やリスクに対する決定事項などを適切なタイミングでプロジェクトメンバーに共有することです。これにより、プロジェクトの成果が確実に達成されます。

一方、管理職のコミュニケーションの取り方は、会社全体の経営戦略を理解し、経営陣からの指示を部下に分かりやすく伝える能力が求められます。結果として、プロジェクトマネージャーと管理職のコミュニケーション方法は異なります。


このように、プロジェクトマネージャーと管理職はそれぞれ異なる役割と責任範囲を持ち、異なるスキルセットとコミュニケーション方法が求められます。これらの違いを理解し、それぞれの職務に適した方法で業務を進めることで、より効果的な組織運営が可能となります。

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プロジェクトマネージャーに必要な資格

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結論から言えばプロジェクトマネージャーになるために、特別な資格は必要ではありません。資格がないとなれないという訳ではなく、実際に重要視されるのは経験ですがプロジェクトマネージャーの試験4つを紹介します。

情報処理技術者試験

情報処理技術者試験とは試験の概要として、経済産業省が、情報処理者としての知識・技能が一定以上の水準であることを情報処理の促進に関する法律に基づき、認定している国家試験です。

情報システムを構築・運用する技術者から情報システムを利用する利用者まで、ITに関係する全ての人に活用できる試験として実施されています。特定の製品やソフトウェアに関する試験ではないため、情報技術の背景として知るべき原理や基礎となる知識・技能について幅広く評価されています。

試験の目的として下記の3つがあります。

試験の目的

①情報処理技術者に目標を示し、刺激を与えることによって、その技術の向上に資すること。②情報処理技術者として備えるべき能力についての水準を示すことにより、学校教育・職業教育・企業内教育などにおける教育の水準の確保に資すること。③情報技術を利用する企業、官庁などが情報処理技術者の採用を行う際に役立つように客観的な評価の尺度を提供し、これを通じて情報処理技術者の社会的地位の確率を図ること。 

参考:独立行政法人 情報処理推進機構

P2M資格試験

P2M資格試験は国家資格ではありませんが、プログラムマネジメントやプログラムマネジメントの知識やスキルを証明することができる資格試験です。P2Mとはエンジニアリング振興協会が経済産業省の委託として2001年に発行した、プロジェクトマネジメントやプログラムマネジメントの民間資格です。

P2Mは、2002年以来から日本プロジェクトマネジメント協会が全国に普及させています。そのため、プロジェクトマネジメントやプログラムマネジメントの業務を行っている人への認知度は高くなってきてます。

P2Mの特徴は下記の5つがあります。

  1. 予測できないビジネスや社会問題解決にフォーカスし、複雑な課題の解決に取り組めるようになる。
  2. 第二世代と第三世代のプロジェクトマネジメントの特性を持っていることです。この場合の世代とは、第一世代が目的を正確な形でスタートできるプロジェクトです。第 二世代は大規模で複雑な工業的プロジェクトです。

また、第三世代は高度で複雑でかつ多様な目的があるプロジェクトを指します。

  1. さまざまな規模のプロジェクトマネジメントを行えるため、必要とされるプロセスについて分析的にアプローチを取ることができる。
  2. 全体を把握し、目的を完遂するため総合的観点から理解することで価値創造を目指す。
  3. 能力がある人材の流動性が低いため企業全体を把握しやすいため、日本型組織に適合しやすい。

P2Mの試験の種類

①PMC資格試験

P2M資格試験の中で最も難易度が低い試験です。

受験資格は、基礎知識習得のための24時間以上の講習参加のみで、日本プロジェクトマネジメント協会または、プロジェクトマネジメント・コーディネーターの資格を取得するための受験資格実施機関から講習を受けられます。

②PMS資格試験

PMS資格試験は、PMC資格試験の次に難易度が低い試験です。

受験資格の制限も特にありません。

③PMSプログラム試験

PMSプログラム試験は、PMS資格の応用のような難易度の試験です。

受験資格はPMC資格登録者または情報処理技術者、技術士、ITC、CM、中小企業診断士、PMPのいずれかの資格保有者です。

④PMR資格試験

PMR資格試験は、P2M資格試験の中で現在最も難易度の高い試験です。

PMR資格試験は、2回の試験を実施します。

一次試験では、論述試験と面談審査が行われ、二次試験ではモジュール試験と面談試験が行われます。

参考:ビーイングコンサルティング

応用情報技術者試験

基本情報技術者試験とは経済産業省が認定している資格です。また、システムエンジニアやプログラマーの基礎スキルがあることを証明することができる国家資格です。出題範囲も広く少々難易度が高い資格ですが、IT業界を目指す人にはぜひ目指して欲しい資格です

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プロジェクトマネージャーおすすめの資格

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プロジェクトマネージャー試験

プロジェクトマネージャー試験は独立行政法人情報処理推進機構によって運営され、情報処理技術者試験の高度試験で情報システムの開発プロジェクトを監督する能力を認定する国家試験です。そのため、情報処理技術者試験の中でも最難関の1つといえます。

プロジェクトマネージャーになるために必要な資格はありませんが、独立行政法人情報処理推進機構によると次のように記載しています。プロジェクトを取り巻く環境変化やステークホルダの多様な要求に柔軟に対応しながら、プロジェクトを確実に成功に導くマネージャーを目指す方に最適とあります。

また、プロジェクトマネージャー試験の目的は、高度IT人材として専門分野をもってプロジェクトマネージャーとして必要なスケジュール管理・予算管理・品質管理などに関する知識への理解を深めることです。

つまり、プロジェクトを確実に成功に導くマネージャーになるにはプロジェクトマネージャー試験を活かし、高度IT人材へとスキルアップすることができます。

基本情報技術者試験

IT業界に携わるなら、必ず受けたいといわれている試験が基本情報技術者試験です。IT業界の定番国家資格として位置づけられ、すでにIT業界で仕事をしている人はもちろん、これからIT業界に就職や転職を考えている人にもおすすめの試験です。

IT業界で仕事をするエンジニアにとっての基礎的な知識と聞かれたとき、どの範囲のことを指すでしょう。一般の人ならパソコンを使えるだけでも基礎知識はあると思うかも知れません。

しかし、IT企業で働くための基礎知識となればもっとレベルが高く、簡単なプログラムを組めることできて当たりまえと思う人もいるかも知れません。

このように人によって認識が違うIT関連の基礎知識について、国がここからここまでと定義しているのが基本情報技術者試験です。

ITストラテジスト試験

ITストラテジスト試験とは、経営とITを結びつける戦略家であることを示す国家試験です。経済産業省は、情報処理に関する知識や技能を問う目的で、国家試験である情報処理技術者試験を管轄しています。

ITストラテジスト試験は12ある試験のうち、最も高度な専門知識を要求するスキルレベル4に属し、情報処理技術者に関する資格の中でも取得難易度の高い資格です。

また、ITストラテジストは実務経験5年分のスキルに相当すると表現されることもあります。

PMP試験

PMP資格はプロジェクトマネジメントに関する国際的にも認識された資格です。

PMP試験は受験資格があります。

学歴にもよって実務経験の期間が異なりますが、PMP試験を受けるにはプロジェクトマネジメントの実務試験と公式な研修プログラムの受講の2つの条件を満たしていなければなりません。

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プロジェクトマネージャーに向いている人

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プロジェクトマネージャーはチームを率いて成功に導くのが仕事です。そのため、いくら優秀で仕事ができたとしても、周囲を巻き込みまとめる力がなければプロジェクトマネージャーに向いているとはいえません。

下記にプロジェクトマネージャーに向いている特性を6つ記載しました。参考にしてみてください。

リーダーシップがある人

リーダーシップとは、自己の価値観に基づき魅力的な目標・目的を設定し、実現するための体制を構築し、周りの人々の意欲を高めながら共に成長し、課題を解決する行動を示します。

このため、リーダーシップはプロジェクトマネージャーに必要な要素です。リーダーシップを持つ人は、プロジェクトマネージャーに向いているといえます。

コミュニケーションスキルがある人

プロジェクトマネージャーは多くの人と関わる必要があります。開発メンバーはもちろん、クライアントや各種業者など、さまざまな関係者とコミュニケーションを取らなければいけません。

また、ITの専門用語を相手の理解レベルに合わせて説明するなど、状況に応じたコミュニケーションが求められます。このため、コミュニケーションスキルが高い人はプロジェクトマネージャーに向いているといえます。

専門知識がある人

プロジェクトマネージャーには、ITの専門知識だけでなく、クライアントの業界に関する知識も必要です。クライアントのニーズを引き出すために、具体的な業務や業界の動向、新しい知識を積極的に学ぶことが求められます。

さらに、プロジェクトを成功に導くためのマネジメント知識も深める必要があります。

冷静な判断力がある人

冷静な判断力はどの仕事においても重要ですが、プロジェクトマネージャーにとっては特に重要です。プロジェクトの進行中に想定外の問題が発生したとき、冷静に判断し対処する能力が必要です。

特にプロジェクトの規模が大きくなるほど、予期せぬリスクが発生する可能性が高まります。感情に流されず、冷静に判断することで、問題を最小限に抑えることができます。このように冷静な判断力がある人は、プロジェクトマネージャーに向いているといえます。

意思決定能力がある人

プロジェクトマネージャーは、あらゆる変更や問題に柔軟に対応し、適切な意思決定が求められます。以下のようなケースが考えられます:

  • プロジェクトの進行が遅延する。
  • メンバーが指示を理解せず進捗が停滞する。
  • コミュニケーション不足で意思疎通が問題になる。
  • 進捗遅延に伴うリリース期限の見直し。

これらの問題に対して計画の修正と柔軟な対応が求められ、意思決定能力も必要です。

ストレス管理能力がある人

プロジェクトの進行は長期間にわたることが多く、ストレス管理能力も重要です。プロジェクトマネージャーはプロジェクトの全責任を負うため、大きなプレッシャーに直面します。

そのプレッシャーを感じながらも、楽観的に物事を捉え、周囲に惑わされず目標達成に集中する力が求められます。


これらの特性を持つ人は、プロジェクトマネージャーとしての役割に向いています。プロジェクトマネージャーとしてのスキルを磨くために、このリストを参考にしてください。

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プロジェクトマネージャーに求められるスキル

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プロジェクトマネージャーはプロジェクトの全責任を持つリーダーとして、プロジェクトの成功に欠かせないあらゆるスキルを備えておく必要があります。

プロジェクトマネージャーには、以下のようなスキルが求められます。

スケジュールの管理能力

プロジェクトマネージャーには、プロジェクトを進めるうえで、スケジュール管理能力が求められます。スケジュール管理能力は、プロジェクトを成功に導くために最も重要な要素のひとつです。この能力には、次のような要素が含まれます。

  1. プロジェクトの全工程を把握し、各工程にかかる時間や作業にかかる人数を想定する。
  2. タスクの優先順位を決める。
  3. スケジュールの遅れや想定外の事態を迅速に発見するために進捗管理を行う。
  4. 適切なバッファを考慮しつつ、円滑なプロジェクト進行を図る。

予算の管理能力

プロジェクトマネージャーには、決められた範囲内でプロジェクトを成功に導く予算管理能力が求められます。予算管理には次のようなメリットがあります。

  1. 経費を調整して売上目標の達成に近づけることができる。
  2. 想定外のことが起こっても損失を最小限に抑えられる。
  3. 無駄を省き、常に不要な経費を見直す視点を持つことができる。
  4. 継続して取り組むことで予算管理のノウハウを構築できる。

問題発見能力と問題解決能力

プロジェクトマネージャーの主な業務は、プロジェクトの指揮・管理です。このため、問題発見能力や問題解決能力は、プロジェクトの成功に不可欠なスキルです。

プロジェクトを進めるうえで問題は必ず発生します。その問題を迅速に発見し、迅速に解決することが求められます。問題を適切に解決するためには、問題発見能力と問題解決能力が不可欠です。

コミュニケーション能力

プロジェクトマネージャーには、コミュニケーション能力が欠かせません。クライアントに寄り添い、悩みを引き出し、プロジェクトメンバーにはモチベーションを上げてプロジェクトを成功に導く関わり方をすることが必要です。

コミュニケーション能力が低いと、プロジェクトは成功しないどころか成り立ちません。

リーダーシップ能力

リーダーシップには、プロジェクトの目的を明確にし、メンバーを適切に導き、モチベーションを向上させる能力が求められます。プロジェクトマネージャーは、メンバー一人ひとりの能力を理解し、強みを活かしてプロジェクトを進めることが重要です。

優れたリーダーシップにより、チームが一致団結して目標達成を目指すことができます。また、信頼関係を構築することで、メンバーの自発的な参加を促すことが可能になります。

提案能力

プロジェクトマネージャーは、多方面に対して提案を行う能力が求められます。クライアントの悩みを引き出し、ニーズを深く理解し、解決に導く提案が必要です。その提案がプロジェクトの利益につながり、クライアントとの信頼関係を構築することができます。

さらに、遂行するプロジェクトを通じて、会社に対しても利益をもたらす提案をすることで、会社からの信頼を得て確固たる地位を築くことができます。

物事に柔軟に対応できる能力

プロジェクトマネージャーは、計画通りに進めることが原則ですが、長期プロジェクトにおいては予期せぬ事態が発生することもあります。柔軟な対応力が求められる場面も多いです。

プロジェクトメンバーにとって話しやすい雰囲気を作り、張り詰めた空気を和らげることもプロジェクトマネージャーの重要な役割です。開発プロジェクトが長期になるほど、先が見えない状況や多大なプレッシャーがかかります。そのため、時には柔らかくおおらかな姿勢でチームをリードすることが、プロジェクトの成功に繋がります。


これらのスキルを持つプロジェクトマネージャーは、プロジェクトの成功に大いに貢献します。これらのスキルを磨くことが、プロジェクトマネージャーとしての成長に繋がります。

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プロジェクトマネージャーの年収

経験やスキル、更にはプロジェクトの規模にもよりますが、プロジェクトマネージャーの平均年収は、30代で約400万円〜約600万円、40代で約500万円〜約700万円、50代で約600万円〜約800万円となっています。

厚生労働省による日本版O-NETによると、プロジェクトマネージャーの年収は660.4万円となっています(参考:令和4年賃金構造基本統計調査)。

プロジェクトマネージャーはデジタル化で需要が高まっており、エンジニアファクトリーによればプロジェクトマネージャーの年収は、経験やスキル、プロジェクトの規模によるとのことです。

コミュニケーション能力、問題解決能力、リーダーシップ能力などのあらゆるスキルを身につけ、大きな規模のプロジェクトマネージャーとなれば高収入も目指せます。

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まとめ

プロジェクトマネージャーとは、プロジェクトを成功に導くための総責任者です。プロジェクトマネージャーの仕事には、クライアントへのヒアリング、予算管理、プロジェクト計画の作成、クライアントへの報告、進捗管理などがあります。

プロジェクトマネージャーは管理職と類似していますが、肩書きとしてはプロジェクト全体の責任者です。プロジェクトを遂行するためには、以下のようなスキルが求められます。

  • スケジュール管理能力
  • 予算管理能力
  • 問題発見能力と問題解決能力
  • コミュニケーション能力
  • リーダーシップ能力
  • 提案能力
  • 柔軟に対応できる能力

これらのスキルがあれば、プロジェクトマネージャーとしての役割をより効果的に果たすことができます。

資格に関して言えば、プロジェクトマネージャーになるために必須な資格はありません。しかし、資格を取得することで情報処理技術者としての社会的地位を確立したり、実務経験5年分のスキルに相当することをアピールできる資格などがあります。これらの資格は、就職や転職において有意義です。

また、資格取得を目指すプロセスを通じて、新しい知識や技術を身につけることができます。解説したポイントを参考に、自分のニーズに合う資格を目指し、プロジェクトマネージャーとしてのスキルや経験を積み上げてください。


この記事を参考にして、プロジェクトマネージャーとしてのキャリアを築いていく手助けになれば幸いです。

この記事を書いた人

コトラ(広報チーム)